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今日のクラシック、バラキレフ作曲『交響曲第1番ハ長調』 [今日のクラシック]

今日のクラシックは、バラキレフ作曲『交響曲第1番ハ長調』です。


バラキレフがロシア5人組の指導的な作曲家であったことは知っていたが、正直、この作曲家の曲の管弦楽曲は、ほとんど聞いたことがなかったので、「この作曲家は交響曲も書いていたんだ」と驚き、バラキレフの交響曲第1番を聞いてみた。

ウェーバーの『魔弾の射手』序曲を彷彿させるような、深い響きの、第1楽章の序奏部を聞き、この曲は名曲に違いないと確信し、いつになく、真剣に聞き始める。

ロシアの交響曲は、基本的に、ドイツ・オーストリアの交響曲とは違う。第1楽章は、一応、ソナタ形式のようですが、ベートーヴェンの交響曲のように、提示された主題が展開されるという楽曲形式と異なるようで、川のように淀むことなく流れる、といったような感じ。変奏曲的と言ったほうが正確か。交響曲第1楽章らしさが感じられず、不思議な感じはしましたが、これはこれで面白かった。

そして、第2楽章。第一部の冒頭に現れるリズミカルで魅力的な主題に思わず聞き入ってしまう。そして、これが再び再現され、激しさを増し、熱狂のうちに終わり、中間部へと進む。中間部に現れる美しい弦楽のメロディー。素晴らしいの一言に尽きると思う。そして、第3部で第1部のメロディーが再現され、静かに終わる。この作曲家の弦楽は非常に美しいと感嘆する。

第2楽章は素晴らしい。2楽章だけで単独の名曲として残るくらいの素晴らしさ。
ですが、これは、交響曲のスケルツォ。一応、三部形式で、スケルツォの構成要件は満たしているけれど、交響曲のスケルツォとしては疑問が残るのではないか。メヌエットともあきらかに異なっており、これではまるでバレー音楽だ。2楽章が終わったとき、「やっぱ、ロシアのバレーが盛んな国だな」と思った。チャイコフスキーは『白鳥の湖』、『くるみ割り人形』、ストラヴィンスキーは『火の鳥』、『ペトルーシュカ』、『春の祭典』などのバレーの名曲を作曲しているのだから、ロシアの場合は、スケルツォやメヌエットではなく、バレー音楽が来るのでしょう(^^)
ロシア5人組とは異なり、ロシアの民族音楽的色彩の薄い、チャイコフスキーですら、第5番の3楽章にワルツを採用しているくらいだ。ドイツ・オーストリア音楽的な基準で判断してはいけないに違いない。


ひょっとしたら、この曲の影響か・・・。


第3楽章は、弦楽器の奏でるメロディーは大変魅力的で素晴らしい。だけれども、この作曲家は、木管楽器の扱いがあまりうまくないようで、弦楽器と木管楽器が対比されるような箇所になると、途端に木管楽器がくすんで聞こえてしまい、「この作曲家は本当に木管楽器の扱いが下手だな〜」と思ってしまった。木管単独ではいい部分があるのだけれど・・・。

第4楽章は、およそ統一感が感じらず、支離滅裂で、どんちゃん騒ぎをしたあと、ど派手に終わります。東洋的な舞曲ふうなメロディーには惹かれますが、「交響曲の最終楽章に、これはないだろう」と思いました。
――「ドイツ・オーストリアの(交響)曲ばかり聞いているから、そう感じるんですよ。他の国のクラシックの曲をもっと多く聞くようにしないといけません。排他的すぎます」と、
Tastenkastenさんに、きっと叱られるな(^^ゞ――

30年以上の長い年月をかけて作曲した曲らしいのですが、その割には、曲の構成などに多大の難がある曲のようです。聴き始めたときの期待が大きかっただけに、裏切られた感が強く、どうしても辛辣な批評になってしまう。

交響曲はかなり難がありますが、この作曲家の本領、真価が発揮されるのは、ピアノ作品。
ですから、バラキレフの代表作とされる『イスラメイ』を紹介します。


この曲は、リストの影響を色濃く受けているようですが、大変、魅力的な一曲です。バラキレフ自身、大変優れた演奏技術をもったピアニストだったらしいので、演奏困難な難曲のようです。


この曲の冒頭部は、半音階的で、バッハの『ゴールドベルク変奏曲』を連想させます。そして、ショパン的な調べへと変化してゆき・・・。

グリンカ作曲・バラキレフ編曲『ひばり』。



Tastenkastenさんから、「交響曲1番の作曲で苦労し、それで交響曲の作曲の技術が向上したので、交響曲第2番はなかなかの曲」とのコメントをいただいたので、スヴェトラーノフの演奏を聞いてみた。

https://youtu.be/iF3GSoYAPcM
この動画は、記事に埋め込めないので、上記リンク先からYouTubeの動画にアクセスし、YouTubeで聞いてください。

実は、交響曲第1番を聞いたあと、冒頭部を少し聞いて、なんか頭が混乱し、「とてもじゃないけれど、この曲は聞けない」と思って、すぐに聞くのをやめた。だから、「本当ケロか」と半信半疑で全曲、聞いてみた。
やはり、冒頭部を聞き、頭が混乱し、気分が悪くなってきた――これは文学的修辞ではなく、本当に、頭が混乱し、気分が悪くなった――が、我慢して聞き続けた。

第1楽章の第2主題が提示されると、評価が一変。「なかなかいい曲ではないか。ちゃんとしたソナタ形式になっている。交響曲の第1楽章らしくなってきた」と考え始める。第1番とは打って変わって、木管楽器の色彩感が飛躍的に向上している。

ではあるが、バラキレフは交響曲に向いていないと思うね。1楽章、そして、4楽章は、やっぱ、バレー音楽っぽくて、ホニャララ組曲といった感がしてしょうがなかった。悪い意味ではなく、通俗性が全楽章を通じて感じられ、交響曲としての品位を欠いているね。芸術、芸術していなくて、どこか安っぽさが感じられてならなかった。

安っぽくできているせいか、私には、第3楽章の「ロマンツァ」が大変魅力的に思われた。2楽章は行進曲風で、これはこれで面白くはあったのだけれど・・・。

バラキレフの交響曲第2番を聞いていて、プロコフィエフの交響曲第1番『古典交響曲』をちょっと連想した。


プロコフィエフと比較できるほどの作曲家ではないだろうが、連想したのだから、しょうがないにゃ。

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今日のアニソン、「ギルティクラウン」から『Depatures 〜あなたにおくるアイの歌〜』 [今日のアニソン]

今日のアニソンは、アニメ「ギルティクラウン」から『Depatures 〜あなたにおくるアイの歌〜』です。


同アニメの第2期のOP曲も紹介します。


このレベルの曲でないと、「今日のアニソン」にはふさわしくないと思うにゃ。


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ddt³法のスプレッドシートを公開!! [ひとこと言わねば]

ddt³さんが [秘技!(?)逆関数を数値積分]での計算で使用なさったスプレッドシートをいただきましたので、公開します。


余計なお世話かもしれませんが、本来、ddt³さんのスプレッドシートにはない、厳密解と厳密解と数値解との相対誤差(百分率)を追加しました。
相対誤差を見ると、計算領域で最大0.3%ぐらいの誤差を含んでいるので、ネムネコの⑨³法とほぼ同程度の誤差範囲で計算ができているようです。興味のある方は、上記のアドレスにアクセスし、このスプレッドシートをダウンロードしてください。

「スプレッドシートはいい。計算結果だけを知りたい」という方は、下記のWebページ版を見てください。
https://docs.google.com/spreadsheets/d/e/2PACX-1vT0RR1xpd2kYSYJHrJX5TfCwy7ynWN7UUTBHGd8JNrB3TeoYDYdtnxiwqf4OshO7CQvmTdun4UsZFl0/pubhtml

それはそれとして、このスプレッドシートをアップロードするのにちょっと手こずってしまった。ddt³さんはエクセル、ネムネコはLibreOfficeのCalc、そして、アップロード先のGoogleはまた別の表計算ソフト。3種類の異なる表計算ソフトを経てのスプレッドシート公開だから。慣れていないせいもあるのだろうが、Googleの表計算ソフトは使いづらくていけねぇ。そして、3種類の表計算ソフトを経ての公開なので、多少の不具合は大目に見てもらおう!!
だって、アップロード前、アップロード後、ダウンロードすると、「これは同じものです」かというくらい変わってしまうんだから。


アップロード前↓


アップロード後にダウロードしたやつ↓


So-netブログの有料バージョンでは、表計算のスプレッドシート、ワープロの文書ファイル、さらにpdf形式のファイルをアップロードできるんだけれど、お小遣いの少ないネムネコは月に200円、300円のお金を惜しみ、無料版を使い続けている。
ネムネコを毎日苦しめている1記事10万字以内制限がなくなるのならば、有料版を使ってもいいけどさぁ。この程度のアップグレードでは、ハッキリ言って、有料版に切り替えるメリットが殆どない。だから、無料版を使い続けてやるにゃ!!
わずかばかりのネムネコのお小遣いを巻きあげたいのならば、まずもって、1記事10万字以内制限を撤廃すべきだ!!!!


順序が後先になりましたが、
ddt³さん、スプレッドシートの提供、感謝ですm(__)m



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集合の問題 [集合論入門]

集合の問題

 

問題1 有理数abを用いてa+b√2と書ける数全体の集合をAとする。次の数がAに属するかどうか判定せよ。

【解】

有理数全体の集合をQとする。

(1) a=−2/3∈Qb=0∈QだからAに属する。

 

(2)

  

a=1∈Qb=−1/2∈QだからAに属する。

 

(3) 属さない。√3=a+b√2になるとすると、a=√3−b√2∈Qとなるが、√3−b√2は無理数で矛盾する。

 

(4) 

よって、a=2∈Qb=−1∈QだからAに属する。

(解答終)

 

問題2 次の2つの集合ABの包含関係を調べよ。

【解】

2つの集合を平面に図示すると、下図の通り(境界を含む)。

 

shu-mon-graph-001.png

 

したがって、A⊃B

(解答終)

 

 

問題3 次のことを証明せよ。

【解】

  

(解答終)

 

問題4 および

とするとき、次の集合を求めよ。

【解】

  

また、

  

したがって、

  

(1) だから、

  

 

(2) 

 

(3) C⊂Aだから、C∩A=C

したがって、

  

ド・モルガンの法則より

  

(解答終)

 

 

問題5 整数全体の集合をZとする。Zの部分集合Aは次の条件(1)、(2)を満たしている。このとき、A=Zであることを示せ。

【解】

  0=1−1∈A、−1=0−1∈A

同様に、

  

n∈A、−n∈An>0)とすると

  

したがって、A=Zである。

(解答終)

 

 


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