頑張るネムネコ、あのシミュレーションに挑む!! [お前らに質問]
頑張ったネムネコ
昨日、紹介したシミュレーションの結果はあまりにひどいので、ネムネコは、データから、ロトカ・ヴォルテラの方程式
の係数a、b、c、dの求める手法を新たに開発しーー新たに開発なんて大袈裟な。それに、ネムネコが知らないだけで、既に誰かが同じ方法を提案しているに違いない!!――、その手法で得られた係数をもとにシミュレーションしてみたにゃ。
端からお前らに期待なんかしていなかったけれど、
そもそも知らないから、お前らに「どうやったら求められるのか」と質問したんだケロ。
そして、いつものように、誰の手も借りることなく、みずから解決!!
試行錯誤的にいろいろな数値を試し、「あ〜でもない、こうでもない」と、迷いたくないにゃ。
結果は、こちら↓。
このシミュレーションのほうが、紹介したシミュレーションの結果よりも、ずーと、ずっと、データをよく再現していると思うにゃ。
ネムネコの圧勝だケロ。
ネムネコが考えるに、ここに示した結果は、間違いなく、最適な解の一つ!だケロよ。
――最適とは「最も適す」の意味。なのに、最適な解の一つとは、これ如何に!!――
それはそれとして、
これで課題のサメの問題を解くことができる!!
そして、例によって、自画自賛のこの動画を埋め込むのであった。
お前らに質問(3月16日) [お前らに質問]
お前らに質問(3月16日)
たとえば、
という連立常微分方程式(ロトカ・ヴォルテラの方程式という)がある。ここで、a、b、c、dは正の定数だケロ。
そして、tとx,yに関する次のデータがある。
この表のデータをもとに、(1)式に出てくる実定数a、b、c、dのおおよその値を求めたいんだけれど、ネムネコは、このデータからどうやってa、b、c、dの推測したらいいのか、この方法をまったく思いつかずに困っている。
そこで、お前らに質問だにゃ。
【質問】
上の表のデータから、どうやって、(1)の連立常微分方程式に登場する定数a、b、c、dの値を推測したらいいでしょうか。
その方法とその方法で推測したa、b、c、dの値をネムネコに教えよ!!
「tとx、yに関するデータが7組あるので、この関係をtの6次の多項式で近似して…」とか考えたんだけれど、6次だと近似曲線がウネリすぎて、これは使い物にならない。
ラグランジュ補間などの高次の多項式で実験データを近似すると、このようなウネウネ現象が発生するだケロ。
このことは6次式で近似する前にわかっていたことだけれど、話のネタとして提示したまでだにゃ。
ここ↓を見ると、
http://www.aoni.waseda.jp/yuuka/Sim/Lotka.html
a=1、b=0.2、c=1、d=0.031
と出ていて、この値をもとにシミュレーションしてるけど、このシミュレーションの結果は、どう贔屓目に見ても、データと一致していないにゃ。
引用:http://www.aoni.waseda.jp/yuuka/Sim/Lotka.html
この記事を書いたのは、どうも、早稲田の先生みたいなんだけれど、この先生は、いったい、どうやって、a、b、c、dの推測値を求めたんだろう。
わからないにゃ。困ったケロよ。
この先生の記事には出ていないけれど、参考までに、横軸にウサギ、縦軸にヤマネコの頭数ををとり、位相図((・・?)を書くと次のようになるにゃ。
反時計回りに、閉曲線上を永遠に回り続けるんだケロよ。
こういう実験データの処理は、何かとその経験を有するddt³さんが得意そうだから、教えてくれないかな(^^ゞ。
できたら、魚と鮫の場合のa、b、c、dの値も(^^)。
どうでもいい与太話だけれど、何でも、この微分方程式は鮫と深い関係があるらしいんだケロ。
戦争が起きると、何故か、鮫が増え、鮫に食べられる他の魚が減る。このことに疑問をもった生物学者のダンコナさんが数学者であるヴォルテラに問い合わせ、ロトカ・ヴォルテラ方程式が生み出されたという話。
と少し脱線したところで、話をもとに戻そう。
普通、この手の問題は、(1)式の係数a、b、c、dの値とx(t)、y(t)の初期値が与えられていて、あるいは、自分で勝手にいくつか値を設定して、この微分方程式を(数値的に)解けという問題だけれど、これはデータから係数を求めよという一種の逆問題。
逆問題は難しいんだケロよ。
しかも、シミュレーション結果を見ると、どのような値を設定しても、データをうまく再現出来ないことはわかりきっているし、ネムネコは、この時点で、もう戦意を喪失してしまう。
こんなもの、どう頑張ったって、データと合われることなんてできないニャ。
ホント、困ったもんだケロよ。
お前らに質問(1月23日)の解答例 [お前らに質問]
お前らに質問(1月23日)の解答例
問題 xの係数が整数となるように、を因数分解せよ。
この結果を利用し、次の値を求めよ。
【解答例】
A=x(x+3)とおくと、
だから
したがって、
x≧0のとき、x(x+3)+1>0だから、
x=97とすると、
(解答終)
たとえば、
x=0のとき
x=1のとき
x=2のとき
x=3のとき
x=4のとき
である。
の因数分解に気づかないと、
の値を求められないかといえば、そうでもないでしょう。
自然数なのでxをnとすると、
とおくと、
となるので、とおくと、
は初項6、等差が2である等差数列で、このことから
したがって、
一方、
だから、
と推測できる。
求めるのは、n=97の場合だから、
お前らに質問(1月23日) [お前らに質問]
お前らに質問(1月23日)
今回は、思い切り、レベルの低い問題。
問題 次の値を求めよ。
気付けば、暗算で計算できる問題!!
より一般的に書くと、
x≧0とするとき、次の値を求めよとなりましょうか。
x=0のとき
x=1のとき
x=2のとき
x=3のとき
x=4のとき
お前らに質問の解答例 (数列と関数列の和) [お前らに質問]
お前らに質問の解答例 (数列と関数列の和)
初項a、公比rである等比数列の和
問題1 次の値を求めよ。
【解答例】
x=1のとき
x≠1のとき
とおくと、
したがって、①と②の辺々の差をとると
よって、
(解答終)
【別解】
x=1のとき、
x≠1のとき、
両辺をxで微分すると
ところで、
よって、
(別解終)
積分を使って解くこともできますが・・・。
なお、
問題2 −1<x<1のとき、次の値を求めよ。
【解答】
よって、−1<x<1のとき
(解答終)
発展問題 −1<x<1のとき、次の値を値を求めよ。
【解答】
とおくと、
よって、
n→∞とすると、問題2より、−1<x<1のとき、
よって
(解答終)
部分和を求め、それから、n→∞のときの極限をとるなんて、面倒で、やってられない!!
お前らに質問 (数列と関数列級数の和 1月18日) [お前らに質問]
お前らに質問 (数列と関数列級数の和 1月18日)
初項a、公比rである等比数列の和
で与えられる。
このことは、高校の数学で習ったと思う。
そして、このことを踏まえて、次の和を求めてもらおうじゃないか。
問題1 次の値を求めよ。
x=1のとき
問題2 −1<x<1のとき、次の値を求めよ。
発展問題 −1<x<1のとき、次の値を値を求めよ。
お前らに質問(近似値 1月15日)の解答例 [お前らに質問]
お前らに質問(近似値 1月15日)の解答例
問題 の近似値を求めよ。
【解答例1】
シンプソン法
を使うと、
(解答1終)
だから、シンプソン法を用いると、こんな粗い計算でも、良好な結果が得られることがわかる。
【解答例2】
したがって、
ここで、とおき、置換積分すると、
(解答2終)
対称性から奇数次の項の積分は消えるので、上の計算は、実質、を5次式g(x)で近似し、
と計算していることと同じ!!
ちなみに、2次の項まで取って計算すると、
だから、シンプソン法より、すこし計算精度が劣るようだ。
さらに、6次の項までとって計算すると
となりまして、
とほとんど一致する。
お前らに質問(関数列の収束 1月16日) [お前らに質問]
お前らに質問(関数列の収束 1月16日)
関数列の収束を頭の中だけで理解するのは難しいので、関数列の収束に関する問題のPart2!!
問題 次の関数列の極限関数f(x)を求めよ。また、それは一様収束か。
あくまで一般論として、
「一様収束か」と問うときは、だいたい、一様収束じゃない場合が多い。
そして、(1)、(2)は式形を見ただけで瞬間に、これが一様収束でないことがわかるけれど…。
だけど、(3)はひょっとしたら収束しないかもしないかもわからない(^^)。
xを1つの値に固定し、
という極限を求めればいいんだけれど、ロピタルなんて無粋なものを使う不逞(不定じゃないケロ!!)の輩がいるかもしれないので、
nが十分大きければ、
x>0のとき
xがたとえどんなに大きな数であっても、あるいは、xが0に近くても、自然数nをトンデモなく大きくとれば、と比較し、なんて屁みたいなもの。
したがって、この極限は
に等しくなるんじゃなかろうか。
ちなみに、(3)は(1)を積分したものだからね。
すなわち、
だにゃ。
それはそれとして、
問題の(1)の関数列は、
すなわち
が成り立つでしょうか。
(2)はどうかなんて無茶なことは問わないにゃ。
ネムネコは優しいから、そんな鬼のようなことは言わない。
お前らに質問 (近似値 1月15日) [お前らに質問]
お前らに質問 (近似値 1月15日)
YouTubeに、の近似値を求めよ、という動画があったので、お前ら、この近似値を求めるにゃ。
ただし、ネイピア数e=2.71828・・・って値を使っちゃ〜ダメだケロよ。
念のために言っておくけれど、これは常用対数じゃなく、自然対数だからね。
たとえば、
だから、中点公式
を用いると、
って感じになるわな〜。
だから、積分区間[1,2]を2分割した[1,3/2]と[3/2,1]にそれぞれ中点公式を用いると、
とかね…。
シンプソン法
を使うと…。
さらに、被積分関数1/xを
と変形し、
と無限級数にし、これを[1,2]で積分するとか(^^)。
この無限級数は1≦x≦2のとき、
だから、に収束する!!
てなわけで、
さっ、張り切って、
この計算をしてもらいましょうか。
たぶん、この計算は、として、置換積分すると、ずっと楽になるはず!!
ちなみに、4次までしか取っていないけれど、これ、5次の項をとっても、値は変わらないケロよ。
何故だろうか?
さらに、6次の項まで計算すると
となって、
とほとんど一致する。
ネムネコの指示に従うなんてまっぴらゴメンだ。
だから、オレは
とし、区分求積法を用いて
と計算する!!
なるほどね〜。
でも、これは計算が大変な割に、先に中点公式を用いて求めた近似値0.667とさして変わらない。
下の図を見ると、この方法が賢明でないことがすぐにわかる。
その反骨精神、心意気は買うけれど…。
それはそれとして、
対数が発見されて間もなく対数表が作られたらしいけれど、昔の人はどうやって対数の値を求めたんだろうね。
(参考記事) ジョン・ネイピアが20年かけた対数表について
https://is.gd/WuNPfi
お前らに質問(関数列の収束 1月13日)の解答例 [お前らに質問]
お前らに質問(関数列の収束 1月13日)の解答例
定義 (一様収束)
任意の正数ε>0に対して、ある自然数N(ε)が存在して、任意のx∈Iと任意のn≧N(ε)に対して、
定理 (一様収束の必要十分条件)
この定理を一様収束の定義にするものもある。
ここに出るなる記号は、x∈Iにおけるの上限を表すのだけれど、「上限なんてわからない、知らない」というヒトは、とりあえず、x∈Iにおけるの最大値(のようなもの)だと思って欲しい。
【解答例】
x=0のとき、。
x>0のとき、
の増減を調べるために微分すると、
よって、x=1/nのときに、は極大かつ最大で、その最大値は
ゆえに、
x=0のとき、
x>0のとき、
したがって、極限関数f(x)は
の増減を調べるために、微分すると
よって、はのときに極大かつ最大で、最大値は
したがって、
(解答終)
(1)は、
ε=1/eとすると、どんな自然数Nを与えても、x=1/Nにとると、
としてもいい。
【解答例】
x=0のとき、だから、
x>0のとき
したがって、極限関数f(x)は
また、
なので、はx≧0でf(x)に各点収束するが、一様収束しない。
(解答終)
【別解1】
ε=1/eとすると、どんな自然数Nを与えても、x=1/Nにとると、
(別解1終)
別解1では、x=1/Nとしているけれど、x=2/Nにとってよい。
このとき、
になるので、自然数Nをどんなに大きくしても、ある一定の正の実数(この場合は1/e²)を決して下回らない点が少なくとも1つx≧0に存在することを示せれば、それだけで問題2の関数列が一様収束でないことの証明で十分なんだケロ。
【別解2】
に属するはx≧0で連続であるが、極限関数f(x)はx≧0において連続でない。よって、はx≧0において一様収束でない。
(別解2終)
定理
連続関数列がIで極限関数f(x)に一様収束するならば、f(x)はIで連続である。
この定理から、が連続で、極限関数f(x)が連続でなければ、は一様収束でないことになる。
そして、問題1の(1)は極限関数が連続なのでこの定理は使えないけれど、一様収束か否かを問う多くの問題は、この定理で片がつくのであった(^^)。
この他に、一様収束の定義にしたがって、
x>0のとき、
任意のε>0に対して
したがって、
任意のε>0に対して
とすると、
とすることもできる。