数列とは [数列]
数列とは何か
数列とは何か?
数列の定義は意外に難しいらしく、ネットでいくつかその定義を調べてみたところ、数列とは、ある規則に従ってならべられた数の列のこと
くらいの定義しかないようだ。名著とされる高木貞治の『解析概論』では、次のように数列が定義されている。
のように、無数の数を一定の順序でならべたものを数列という。その項は自然数の範囲内において変動する変数nの’函数’である。この函数が確定したときは、数列をと書く。
まだまだ文学的な表現で、定義としては不十分のように思う。
その点、とある本に書いてある数列の定義は実に明快だ。自然数の全体をNであらわす。
NからRへの写像
を実数列あるいは単に数列といい、あるいは単にとあらわす。これは実数をとならべたものである。
なお、ここで、Rは実数のことである。
この定義によれば、自然数Nから実数Rへの写像、関数を特に数列と呼び、区別しているようである。
ではあるが、これではあまりに抽象的でわかりづらいと思うので、高校数学風の次の定義を紹介する。
ある規則によって何番目の数が何であるかが定められる数の列を数列といい、数列を作っている各数を項という。
という数列があるとき、を初項、を第2項、……、を第n項という。
数列をまたは単にとあらわす。
数列には、無限に続くもの(無限数列)と有限で終わるもの(有限数列)がある。有限数列においては、項の個数を項数、最後の項を末項という。
がnの式の形で書かれ、それによって数列が一般的に示されるとき、を一般項という。
例
という数列があったとき、一般項は
である。
問題 次の数列の空所を満たし、その第n項を求めよ。
【解】
(解答終わり)
どうやって、この関係を見つけたって?
勘(^^ゞ(1)は、nが1増えるごとに、1/2減っているようなので
らしい。
(2)は勘だにゃ。
(3)は、nが1増えると、3/2倍になっている.
(4)は、分子が1, 3, △, 7だから、2n-1と推測できる。分母は2, 4, ◯, 16だからと推測できる。
したがって、
であろう。
実は、この手の問題は、一般項の式がひと通りに決まらない。複雑な式で□の部分を予想でき、その推測式によって□の値が変わる。
例えば、(2)、(4)はラグランジュ補間を使って
とnの2次式の形で一般項を求めることができる。
(3)は、ラグランジュ補間を使うと
と2次式ので一般項を求めることができるのだ。
ラグランジュ補間
ラグランジュ補間を使うと、というn+1個の相異なる点があるとき、このすべての点を通るn次式を求めることができる。
の3点であるとき、2次のラグランジュ補間の式は
である。
上の補間式に使うと
になることを確かめて欲しい。