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広義積分の基本問題(1月13日) [広義積分]

広義積分の基本問題(1月13日)

 

広義積分の基本問題だケロ。お前ら、解けるケロか。

 

問題 次の問に答えよ。

(1) 広義積分が存在することを示し、この値を求めよ。

(2) 次の広義積分が存在することを示し、値を求めよ。

 

 

(3) tを実定数とするとき、

 

となることを示せ。

 

 

なお、(2)の広義積分の値は

だケロ。

 

(2)は難しいかもしれないので、例によって、ヒントを出す。

 

定理 関数fg(a,b][a,b)あるいは(a,b)で連続とする。

f|≦gかつが収束するならば、も収束する。

 

こんな定理を使わなくても、

 

の不定積分を求め、

が存在することを直接証明することもできるが、上の定理を使ったほうが証明は楽だと思う。

ちなみに、

 

 

どうせ、お前ら、連休ですることなくてヒマしてるんだろう(^^)

暇潰しにこの問題を解くといい。

 

そして、(3)を解くことができた奴は次の広義積分を求めるケロ。

 

求められない奴は、この広義積分が存在することを示す。

 





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お前らに問題9月19日(不定積分)の解答例 [広義積分]

お前らに問題9月19日の解答例

 

 

問題 次の不定積分を求めよ。

  

 

【解答例】

(1) とおくと、

  

 

(1)の別解

  

t=cosxとおくと、

  

となるから、

  

したがって、

  

 

(2) とおくと、

  

よって、

  

(解答終)

 

ところで、

  

だという話をしたよな。

 

上で求めた

  

と①は、どう見たって、この2つの式は同じものに見えない。

また、

  

となるので、もはや収集がつかない。

 

 

ネムネコは、途方に暮れるしかない。

 

さてさて、この解決困難な問題に答えてもらおうじゃないか。

 

【ヒント(?)】

  

 

ネムネコが使っているお絵かきソフトは「⑨こそ、この不定積分だ」と答えてくる(^^)

このソフトは海外の人が作ったものなので、実は、⑨が世界標準なのかもしれない。

 




それはそれとして、お前ら、次の広義積分(?)の値を求めよ。

 

 

問題2 次の値を求めよ。

  

 

chou-nanmonkamo-graph.png 

 

言っておくけれど、被積分関数は[0,π]で連続だから、この積分は存在するぜ。

 



どうせお前らは、不定積分の結果を機械的に当てはめてこの積分の値を求めるんだろうけれど、そりゃ〜、ちょっと脳天気すぎませんか?

たとえば、

  

なんて計算をしちゃっていいんですかい?

y=sin x とy=tan xのグラフはこうですよ。

 

 

結構、危ないことをやっているんじゃないですか(^^)

 

もっと詳しく言えば、

  

だよ。

何故ならば、左辺のという関数は、x=π/2で定義されていないんだから、x=π/2で微分可能なはずがない。

つまり、

お前らが高校で習って以来ずっと使い続けてきたであろう、

f(x)の原始関数の一つをF(x)とするとき、

  

が成り立つ、という微積分学の基本定理が使えない!!

 

痛烈なネコパンチが決まったと思うにゃ(^^)

 



この動画の魔理沙のように、一発で、即死したと思うにゃ。



おそれを知らぬヒトは・・・


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お前らに質問(3月31日)の答らしきもの(^^ゞ [広義積分]

お前らに質問(3月31日)の答らしきもの(^^

 

問題 次の広義積分を求めよ。

 

この問題の正解は、広義積分は存在しないです。

というのは、

  

の簡略表現で、右辺第1項、右辺第2項が

  

となって、広義積分を定義することはできないから。

 

ε>0とすると、

  

となるので、

  

としたくなりますが、

(1)は

  

だから、(2)のように計算をしてはいけないんだね〜。

 

これは、一般項が

  

である数列があるとすると、

  

だから、

  

となって、は存在しないけれど、

  

と計算するのと同じ過ちを犯しているというわけ。

 

なお、

【解答1】の

  mon-0331-000.png

などは、公式、

  

の過大適用で論外!!

 

 

【解答らしきもの】

ε>0ε'>0とするとき、

  

ε→0ε'→0のとき、(3)が極限値を持てばは存在するが

  

として、自然数nをどんどん大きくして、ε→0ε'→0に近づけるとき、(3)の極限値はlog1=0となり、

 ――先に求めたのは、この場合!!――

また、

  

として、ε→0ε'→0に近づけるとき、(3)の極限値はlog2になる。

つまり、εε’0への近づけ方によって、(3)の値は変化して、1つの値に定まらない。

したがって、は存在しない。

(解答らしきもの終)

 

 

宿題 次の広義積分が存在することを示せ。

  

【解答らしきもの】

[0,1]は積分可能。

任意のa>1に対して、[1,a]

  

aに対して単調増加で

  

だから、上に有界

したがって、は存在する。

よって、

  

となり、この広義積分は存在する。

(解答らしきもの終)


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お前らに質問(3月31日) 積分編 [広義積分]

お前らに質問(3月31日)

 

お前らに、質問!!

 

問題 次の(広義)積分の求めよ。

  

【解答1】

公式

  

より

  

(解答終)

 

【解答2】

0<ε<1とすると、

  

(解答2終)

 

さてさて、これは正しいか?

間違っているとしたら、どこがおかしいのか、答えよ!!

 

q-0330-graph-001.pngなお、赤い色で領域の(符号付きの)面積が

  

青い色で領域の(符号付きの)面積が

  

である。

図形的には、正負の符号が違うだけで、赤と青の部分の面積は等しいので、

  

になりそうだが・・・。

 

また、f(x)=1/xとすると、

  

つまり、f(x)は奇関数。

f(x)が奇関数のとき、任意の実数aに対して

  

って、準公式もあったな〜。




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9月27日の宿題の解答例 [広義積分]

宿題 次の広義積分を求めよ。

  

【解】

α>−1だから

  

したがって、ε>0のとき、

  

よって、

  

(解答終)

 

α=−1のとき、この広義積分は発散する。

何故ならば、

  

そして、α<−1のとき、0<x<1で、

  

だから、より強く発散する。

したがって、広義積分

  

が存在するためには、α>−1でなければならない。

 

α>−1だから、β=α+1>0

よって、

  

この極限は、9月26日の解答例で証明してある。

 




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お前ら、この問題を解け!!(9月27日) [広義積分]

y=x^α log x.png宿題 次の広義積分は存在するか。

  

存在するならば、その値を求めよ。

存在しないのならば、存在しないことを示せ。

  

はどうか。

ここで、

  

 

はどうかと問うているのだから、は存在すると言っているようなものだが・・・。

 

hm-0927-graph.pngなお、

α>−1のとき

  

とする。

このとき、

  

を求めよ、とすれば、広義積分ではなく、定積分の問題になるが。

 

こんな問題はちょろいというヒトは、次の発展問題をやるべし。

 

発展問題 次の広義積分の値を求めよ。

  



発展問題はいいけれど、宿題くらいは解けよな。解かないと、お前らの枕元に金属バットをもったネムネコが立ち、大変なことが起きるケロよ。


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広義積分のおまけ [広義積分]

広義積分のおまけ



問題1 次の等式を証明せよ。

  

【解】

t=tanxとおくと

  

だから

  

また、

  

そして、積分区間の限界はx=0のときt=0x→π/2+0のときt→+∞だから
  

(解答終了)


こう解けば、複素積分や留数定理を使わずに、実積分の広義積分としてこの値を求めることができる。


ちなみに

  

は、sin²x+cos²x=1cos²xで割ると

  

から出てくる。

これで終わると、手抜き呼ばわりされるかもしれないので、もうひとつ広義積分の問題を解くことにする。


問題2 次の積分の値を求めよ

  

【解】

  

と部分分数に分解する。

この不定積分は次のように求められる。

  

したがって、

  

(解答終了)


すこし補足説明すると、

  

また、

  


そして、問題1、2とも積分公式

  

を使っている。

どこから、x²+2x+1が出てきたかですが、これは

  

だから、

  


この程度の積分ならば、実積分、つまり、微分積分の範囲で解くことができるという話です。

なお、昨日紹介した複素積分による手法で問題2の積分の値は求められないので、この点は注意すること。

第17回 ベータ関数と複素解析の留数定理を使って定積分を計算する [広義積分]

第17回 ベータ関数と複素解析の留数定理を使って定積分を計算する


ベータ関数の定義

  


(1)式は、

  

と変数変換すると、

  

と書き換えることが可能。

特に、p+q=1のとき

  


一方、複素解析、複素積分の留数定理とは次の定理である。


定理 (留数定理)

関数f(z)が閉曲線Cの内部に有限個の特異点をもち、これらの点以外では曲線C上およびその内部で正則であるとき、次の等式が成り立つ。

  


複素解析で扱う関数は、実数の変数ではなく複素数の変数であることに注意。そして、iは虚数単位i²=−1である。

また、f(z)z=α近傍でのローラン展開

  

の係数A₋₁z=αにおける留数といい、またはであらわす。



問題 次のことを示せ。

  

【解】

t=1/xとおくと、x=0のときt=∞x=∞のときt=0

また、

  

よって、
  

したがて、

  

x⁴=uとおくと、x=0のときu=0x=∞のときu=∞

さらに、

  

よって、
  

(3)式でp=3/4とおくと

  

となるので、
  kougi-16-03.png

ガンマ関数の倍角公式から

  kougi-16-04.png

したがって、

  kougi-16-06.png  

(解答終)



複素解析の留数定理を使うと次のように積分の値を求めることができる。


【留数定理を使った解答】

  

の複素平面の上半平面にある極はの2つ。

したがって、留数は
  kougi-16-07.png

f(z)は偶関数だから

  kougi-16-08.png

(解答終了)


なお、留数を求める計算では、

g(z)αを1位の零点としてをもつ正則関数、h(z)αを零点にもたない正則関数とするとき、

  

という公式を使っている。

上の問題の場合、g(z)=1+z⁴h(z)=z²だから

  


そして、この問題の関数は、複素解析の第53回で述べたタイプⅡの積分。


タイプⅡ 

f(z)は複素平面の上半平面(Imz≧0)で有限個の極を除いて正則であり、実軸上に極を持たず、かつとすると、

  

特に、f(x)が偶関数のとき、

  

を使っている。

ガンマ関数の倍角公式

  

の導出は、前回の記事で示してある。


第16回 第15回の問題の別解 [広義積分]

第16回 第15回の問題の別解


第15回の解答とは違う解答を紹介することにする。


問題1

  

を示し、この値を求めよ。

【解】

t=π/2−xとおくと、x=0のときt=π/2x=π/2のときt=0、また、dx=−dtだから
  bekkai-01.png

よって

  

である。
  
ここで、

  

とおくと、n≧2に対して

  

I₀I₁を求めると

  

したがって、

nが偶数のとき

  bekkai-03.png

nが奇数のとき

  bekkai-07.png

である。

(解答終了)

 


問題2 次の等式が成立することを証明せよ。

  

【証明】

ベータ関数の三角関数表示は

  

p=qとすると
  

2θ=tとおくと、θ=0のときt=0θ=π/2のときt=π、またdt=2dθだから

  

ここで、

  

と分解し、右辺第2項の積分に対して、s=π−tとして、置換積分を施す。

このとき、t=π/2のときs=π/2t=πのときs=0、またdt=−dsだから

  

したがって、

  

よって、①は

  

ここで

  

と変形すると、

  

となる。

したがって

  

よって
  bekkai-06.png

(証明終)



y=sinx-graph.pngベータ関数とガンマ関数には

  

という関係がある。

また、

  

の証明は、sintt=π/2に対して対称だからでもOK!!
(右図参照)



第15回 ベータ関数、ガンマ関数の問題2 [広義積分]

第15回 ベータ関数、ガンマ関数の問題2


問題1

  

から次のことを導け。

(1) 


(2) 

ただし、

  


(3)

  

【解】

(1) p=1/2q=1/2として代入すると

  

また、

  

ここで、x=sin²tとおき置換積分すると

  

したがって、

  


(2)

  

(3) ベータ関数の三角関数表示は

  kougi-15-03.png

nが偶数のとき、n=2mm=1,2,・・・)とおくと

  

n=3,5,・・・のとき、n=2m+1m=1,2,・・・)とおくと

  

(解答終了)


 


問題2 次の問いに答えよ。

(1) 次の等式が成り立つことを示せ。

  

(2) t=4x(1−x)と変換することによって、次を導け。

  

(3) 次の等式が成立することを示せ。

  

【解】

(1)

  

x=1−tとおき、右辺第2項を置換積分すると、

  

よって、

  


(2) t=4x(1−x)とおくと、x=0のときt=0x=1/2のときt=1

  

x²−x+t/4=0を解くと

  

x=0のときt=0x=1/2のときt=1

という条件を満たすのは

  

だから、

  

よって、

  

したがって、
  

(3)

  

(解答終了)


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