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ネムネコも負けてはいられない! 中点公式の逆襲!! [ひとこと言わねば]

昨日、ddt³さんが
[秘技!(?)逆関数を数値積分]
http://nekodamashi-math.blog.so-net.ne.jp/2018-03-23
なる記事を投稿し、計算法を紹介してくださった。

餅は餅屋!!


数値計算の素人であるネムネコが、本職のddt³さんに勝てるはずもないが、しかし、このブログのブログ主として、このまま黙っているわけにはいかない。ブログ主としての、天まで届くネムネコの高いプライド、挟持が許してくれない。


ddt³さんが台形公式ならば、ネムネコは中点公式で作ったにゃ。
そして、これがその計算結果だにゃ。


ddt³さんの計算方法をddt³法、ネムネコのものを⑨³(とりぷる⑨と読むにゃ)法と、ここでは呼ぶことにしよう。
ddt³方はxの増分幅の上限がΔx=0.05に対し、⑨³法はΔx=0.1で計算している。ddt³法は計算点がいっぱいあるけれど、⑨³法は計算点がたったの30。


ddt³法による計算結果


この少しの計算点でありながら、ddt³法よりも広い範囲で計算が可能。⑨³法の相対最大誤差は0.8%という高精度!!
⑨³法の方がddt³法より優っていると思わない?(^^ゞ


さらに、「空耳」バージョンで喜びを表現!!


そして、


ネコだってやるときはやるにゃ。

ddt³法は台形公式を使っているので修正オイラー法、そして、⑨³法は中点公式を使っているので2次のルンゲクッタ法に対応する。したがって、このバトルには、台形公式VS中点公式、修正オイラー法VS2次のルンゲクッタ法という、同一精度――あくまで誤差のオーダー、程度が同じくらいの意味――の数値計算法の熱い戦いが隠されているのであった。



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今日のクラシック、ハンガリー中世の音楽 [今日のクラシック]

今日のクラシックは、ハンガリー中世の音楽と題しまして、ルネサンス期(?)のハンガリーの音楽です。


この楽曲が収録されているCDのタイトルは「LATE RENAISSANCE DANCES IN HUNGARY」なので、邦訳すると「ルネサンス後期(晩期)のハンガリーの舞曲集」といったところでしょうか。
https://itunes.apple.com/jp/album/late-renaissance-dances-in-hungary/384373699

などに収録曲のタイトル、作曲者名(?)が出ているようですが、名前を聞いたことのない作曲家ばかりなので、作曲者などについては知りません。

どうやら、バロック初期の作品も、多数、混じっているようです。

ハンガリーの音楽らしさをまったく感じさせない曲ばかりのようですが、リスト以前にもハンガリーにはクラシックの作曲家がいて、このような曲を作っていたということを知る上には、よい曲集なのではないでしょうか。

しかし、ハンガリーの舞曲といえば、やはり『チャールダーシュ』ですよね。


音質はよくありませんが、ハンガリーの民族楽器「ツィンバロン」が使われているので、


ハンガリーの民族楽器といえば、映画「第三の男」で使われた「ツィター」もそうですよね。



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今日のアニソン、「NEW GAME!!」から『STEP by STEP ↑↑↑↑』 [今日のアニソン]

今日のアニソンは、アニメ「NEW GAME!!」から『STEP by STEP ↑↑↑↑』です。


サビの部分を聞くと、「なかなかいい曲じゃない」と思ったけれど、全曲聞くと、「ちょっと」という曲だね〜。


こっちはさらに「????」の曲のようです(^^ゞ


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[線形代数ってなにさ?_10] [線形代数の基礎]

[線形代数ってなにさ?_10

 懸案事項が一つありました。ベクトル空間Vに対する次元数dim()の一意性です。[線形代数ってなにさ?_2]の次元の[定義-3]と基底の[定義-4]は、基底の集め方を指定していません。という事は、基底ごとにその最大本数は違っても良い事になります。それでベクトル空間全体で、独立に集め得るベクトルの本数は集め方によらないと仮定して、事を進めてきました。それが次元数dim()の記号に、変数としてVしか入ってこない理由です。

 ベクトル空間に対する次元数の一意性がないと、例えば[線形代数ってなにさ?_5]の[定理-4]などは成立しなくなります。[定理-4]は単射な(正則な)線形変換は、正則⇔単射⇔全射である事を言ってますが、次元数の一意性が成立しないと基底{v1v2,・・・,vn}を線形変換Aで{v1,Av2,・・・,Avn}へ移した時、[定理-3]から{v1,Av2,・・・,Avn}は独立ではありますが基底とは限らないので、Aが全射とは限らない事になります。この部分は線形変換の標準分解を得るために要になる定理で、線形変換の標準分解を得ておかないと、根空間への直和分解定理の証明も面倒になります。

 

112つの並行世界

 題はちょっとカッコつけました(^^;)

 根空間への直和分解定理も証明するくらいの段になると、少なくともその相当前に行列式も行列演算も連立方程式の整備もとうの昔に済んでるのが、普通の線形代数のやり方です(すっ飛ばしましたが(^^;))。ここでの方針は、ベクトル空間の次元数の一意性を行列計算に落とし込んでやっつけてしまおう、というものです。そのために基底表現を操作する一般のベクトル空間上の線形変換と、数ベクトル空間上の線形変換(行列)との対応を、完全に付けます。

 

 一般のベクトル空間上の基底表現と数ベクトル空間とのインターフェイスは、座標表現を復活させる表現ベクトルでした。ベクトル空間V上の線形変換f:V→Vについて、[線形代数ってなにさ?_3]から、

  mendou-092.png

でした。(wj)はVの基底,Aはfの表現行列,j)xΣλjwjの表現ベクトル,j)f(x)Σηjt(wj)の表現ベクトルです。j)全体とx全体の間には、完全な全単射があります。単射なのは基底表現の一意性。全射なのは、(wj)が基底なので任意のxには(wj)による基底表現があり、基底表現あればその係数として表現ベクトルj)が存在するからです。j)全体とf(x)全体の間も同様です。

 ところで数ベクトル空間もベクトル空間です。これをKnと表したとき、先の全単射φは、

  mendou052.png

と書けます。φはKnからVへの写像で、具体的にはxの表現ベクトルj)xが対応する、という意味です。

 (3)xをVの基底ベクトルのどれかwjとします。j)は基底(wj)に関するwjの表現ベクトルになりますから当然、j)ejになります。ejは数ベクトル空間Knj番目の自然基底ベクトル。すなわち第j成分だけが1の単位ベクトルです。φ(ej)wjに注意して、これを縦に並べた姿を想像すると、


  mendou053.png

ですよね?。Eは単位行列です。(4)は自然に線形写像φ:KnVを定義します。φの表現行列は単位行列です。

 同様にf(x)全体とj)全体の対応も全単射になるので、それを、


  mendou055.png

と表します。(5)の特性は(2)を使い、

  

になります。何故ならψは、f(wj)f(wj)の表現ベクトルに移す写像だからです。さっき注意したように、wjの表現ベクトルはejなので、(2)からψ(f(wj))=Aejです。(6)の最後が成り立つのは、ejが普通の行列演算だからですが、数ベクトル空間もベクトル空間である以上、(1)最右辺のような形になるであろうと最初から予想はできます。

 (6)も自然に線形写像ψ:V→Knを定義します。ψの表現行列も単位行列になります。fφψはそれぞれ線形なので、それらの合成も当然線形です。そこで線形変換、

  mendou56.png

を考えます。(7)を図にすると、図-1です。図-1を基底ベースで見てやると図-2。さらに表現ベクトルを参加させると、(2)も使って図-3です。


  

 どうですかみなさん?。例えば図-3なんか見ると、一般のベクトル空間のベクトルとその表現ベクトルの数ベクトル空間では、たんに基底の名称を変えただけじゃん・・・と思えてきませんか?。

 では表現ベクトルで表した線形変換f:V→Vの翻訳、すなわちJ:Knnの表現行列はどうなるでしょう?。(1)を念頭に図-2をたどると(7)に対応して、

  

だとわかります。fと同じAです!。φψは全単射なので、ベクトル空間と表現ベクトル空間の全てのベクトルで図-3は成立し、二つの空間は完全パラレルに機能します(^^)。つまり表現ベクトルの空間で起こった事は元のベクトル空間でも起こるし、逆もそうです!。

 表現ベクトルで考えるメリットは、それが数ベクトル空間なので行列で具体的に計算できる点です。これが表現ベクトルによる座標表現復活の真の意味です。そして普通にやってる行列計算の真の姿とは、じつは図-3なのだと考える事も可能です。そういう訳でたいていは、線形代数の講義のかなりしょっぱなで、わけもなく「行列と行列式をやらされ」て「連立一次方程式の整備を聴かされる」破目になります。それらは、線形代数における必須の計算手段だからです!(^^;)

 

12.次元の一意性

 ベクトル空間とその表現ベクトル空間は、完全パラレルなのがわかりました。次元の一意性も、数ベクトル空間の中で片づければOKです。しかしまだ不信感を持ってる人がいると思うんですよ。形式的な基底の線形和が、具体的な行列の成分計算に化ける機構がわからない、と。秘密は(6)最後の関係にあります。

  

 (8)左辺は行列とベクトルの成分計算ですが、右辺はそれを形式的な基底の線形和として表せる事を示しています。じっさいに成分計算をやってみれば、正しいのがわかります。この関係で、形式的な基底の線形和と行列の成分計算は一体化されます。で、そのとき使うのは行列記法の計算規則だけなんですよ。行列記法って良く出来てるわ(^^)

 

 次元の一意性とは、基底ごとに本数が違わない事でした。数ベクトル空間においてこの証明は、かなり楽になります。まず数ベクトル空間Knには、明解な基底があります。Knの自然基底{e1e2,・・・,en}です。

 自然基底が独立なのはすぐ示せます。

を考えると、数ベクトル空間では上記を具体的に計算できます。行列記法で書き直せば、


  

なので、k1λ2,・・・,λn)tとすれば、

  

ですので、{e1e2,・・・,en}は独立。{e1e2,・・・,en}に独立なベクトルがない事も明らかです。任意のx1χ2,・・・,χn)tに対して、

  

と出来るので。{e1e2,・・・,en}n本のベクトル集合です。従って次元の一意性を示すには、n本以外の基底が存在しない事を示せば良い事になります。

 {a1a2,・・・,am}をKnのある基底とします。基底ならば任意のベクトルを表せるので、ejに対しても(aj)による基底表現が存在します。

 

 Aはajを縦ベクトルとして並べた行列(n×m行列),kjej(aj)による基底表現の表現ベクトル。上記を全てのejについて作り横に並べれば、

  

すなわち、

  

となります。Kは表現ベクトルkjを並べたm×m行列です。

 {a1a2,・・・,am}は基底なので基底表現の一意性から、Kは存在し一意に定まる必要があります。ここで既に修了しているはず(^^;)の行列式と行列演算と連立方程式の理論をフル活用すると、Kが存在し一意なのは、A-1が存在する時のみになります。A-1が存在する最低条件は、n×m行列であるAが正方行列である事。

 nmです。m{a1a2,・・・,am}の本数でした。n{e1e2,・・・,en}の本数です。よってKnの任意の基底の本数はnで、次元の一意性が成立します。

 

 今の話からKnの勝手な数ベクトルをn本持ってきた時、それが独立か従属かの判定は、勝手に持ってきた{a1a2,・・・,an}から行列Aを作り、detAが0か否かで判定できる事になります。すなわちネコ先生の方法は正攻法です。

 

 

 最後にここまでの種本をあげておきます。

 「シリーズ新しい応用の数学16,線形代数 行列とその標準形,伊里正夫・韓大舜,教育出版,1977年」の1章~4章。

 「ブルバキ数学原論,集合論1,東京図書,1977年」の第2章集合論§3対応,§6同値関係。

 


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