お前らに問題(6月10日 微分積分・接線に関する問題) [お前らに質問]
お前らに問題(6月10日 微分積分・接線に関する問題)
問題 点P(a,b)から曲線y=x³に3本の接線を引くことができる点Pの存在する範囲を求め、それを図示せよ。
3本ひける点が実際に存在することを示すために、グラフにしようと思ったけれど、これを綺麗な図にすることは、思いの外、難しいにゃ。この右図のように見苦しいものになってしまうケロ。
参考までに、P(2,4)のとき、接点のx座標は、左から1−√3、1、1+√3。
この問題は、最終的に、「ある3次方程式が相異なる実数解を3つもつ条件を求めよ」という、3次方程式の解の判別の問題に帰着するんだけどね。
ところで、
f(x)を3次の多項式とするとき、3次方程式f(x)=0が相異なる3つの実数解をもつ条件を知っているケロか?
3次方程式ax³+bx²+cx+d=0(a≠0)には、カルダノの公式という解の公式があって、判別式もあることはあるけれど、こんな難しいことを知らなくても、3次関数のお絵かきさえできれば、この問題は解くことができるにゃ。
ではあるが、
三次方程式
なお、ねこ騙し数学は、「公式や問題の解き方をできるだけ覚えるな。そんなものは、すぐに忘れてしまえ!!」という確固たる信念のもとで記事が書かれているにゃ。
だって、覚えるから、忘れるんだケロよ。
ネムネコのように最初から覚えなければ、忘れる心配がないにゃ。
3歩、歩けば、忘れてしまうトリアタマには、トリアタマの流儀、作法ってものがある。
自分の頭で考え、解いていくのが楽しいんダ♪
この曲の歌詞に出てくるように、ハートビートが重要だね。
オリジナルのほうがいいって?
ときめき、感動、美しきものを愛でる「萌え」がない奴に数学は出来ないと思うにゃ。
こうしたものを見て、「美し」と思わない奴は数学に向いていないと思うケロ。
だから、「数学は暗記もの」と思っている奴にとって、このブログの記事は百害あって一利なしだにゃ。
読むと、間違いなく、頭が呪われるケロよ。
記事を書いている本人が言うんだから、間違いないにゃ。
では、さらにお前らに問うが、 3次関数が下の図のように極値をもつ場合、平面上の点P(a,b)からこの3次関数の曲線に接線を3本引くことができるケロか。引くことができるとすれば、点P(a,b)はどこに存在するでしょうか。
さあ、答えてもらいましょうか。
平行移動させればいいんで、x軸、y軸と曲線の位置関係は、 ハッキリ言って、重要じゃないにゃ。この曲線の形が重要なんだケロ。
解けたヒトは、この記事のコメント欄に解答を書き、ネムネコのもとに送信するように。
ネムネコは、とっても優しいから、グラフ用紙までつけてやるにゃ。
このグラフ用紙を印刷し、適当な点を,たとえば、(2,1)に点をプロットし、定規を使って、その点から曲線y=x³−3xへ接線を引いてみると、その点から曲線y=x³−3xに接線が3本ひけるかどうかがわかるかもしれない。
それがすんだら、次は(2,−2)と(2,−3)からこの曲線に接線を引いてみる
(1,1)はどうか、(1,−2)、(1,−3)のときはどうか・・・。
こういうことをするヒトをバカにする奴がいるかもしれないけれど、オレは絶対にバカにしないよ。
ネムネコは、常に、こういう泥臭いことををするヒトの味方だにゃ。
接点の座標を(t,t³−3t)とすると、接線の方程式は
点P(2,1)を通過するので、
あなたはこの3次方程式⑨を解けますか?
だから、お絵かきをするんだケロよ。
まぁ、欲しいのは、⑨の解じゃなく、3次方程式⑨の実根の個数なんで、
とおき、この関数の増減と極値を調べればよい。
gを微分すると、
極値をとるときg'(t)=0でなければならないので、t=0、2。
g(0)=7、g(2)=−1だからg(0)×g(2)=−7<0 ←これ、3次方程式の判別式と実質的に同じもの!!
よって、方程式⑨の実根は3個。
なぜ、3次関数の極小値と極大値を掛けたものがマイナスになると、3次方程式の実根の個数が3個なのかについては、前掲のこの図を見るとわかるはず。
第14回 接線の方程式 [微分積分]
第14回 接線の方程式
曲線y=f(x)上に、相異なる2点、点P(a,f(a))と点Q(a+h,f(a+h))があるとする。
h≠0を限りなく小さくし、点Qを点Pに限りなく近づけた時、その近づき方にかかわらず、点Pと点Qを結ぶ直線(割線)がある1つの直線に限りなく近づくことがある。つまり、点Qを点Pに限りなく近づけたとき、その極限として1つの直線が得られることがある。この極限として得られる直線を、曲線y=f(x)の点(a,f(a))における接線という。
点Pと点Qを通る直線(割線)の傾きは
だから、接線の傾きは、h→0としたときの極限
で与えられる。
したがって、曲線y=f(x)の点(a,f(a))における接線の方程式は
また、これから、曲線y=f(x)の点(a,f(a))における法線の方程式は、f'(a)≠0のとき、
で与えられる。
問1 次の曲線のそれぞれの点における接線と法線の方程式を求めよ。
【解】
(1) f'(x)=2x+3だから
接線の方程式は
法線の方程式は
(2) だからf'(0)=1。
よって、(0,1)における接線の方程式は
法線の方程式は
(3) だからf'(−1)=−3
よって、接線の方程式は
法線の方程式は
(解答終)
問2 次の曲線の(x₀,y₀)における接線の方程式を求めよ。
【解】
(1) 両辺をxで微分すると、
したがって、点(x₀,y₀)における傾きは
よって、接線の方程式は
(2) 両辺をxで微分すると、
したがって、点(x₀,y₀)における接線の方程式は
(3) 両辺をxで微分すると、
よって、接線の方程式は
(4) 両辺をxで微分すると、
よって、接線の方程式は
(解答終)
(註) 合成関数の微分法より
問3 次の各曲線上の、与えられた値に対応する点における接線の方程式を求めよ。
【解】
(1) 媒介変数(パラメータ)の微分公式より
よって、
また、t=1のとき、x=2、y=−2だから、
(2)
t=1のとき、x=2、y=15だから、接線の方程式は
(3)
θ=π/4のとき、x=3/√2、y=4/√2だから
(解答終)
問4 原点から次の曲線に引いた接線を求めよ。
【解】
(1) 接点の座標をとすると、接線の方程式は
これが原点(0,0)を通るので、
したがって、
(2) 接点の座標をとすると、
原点を通るので、
したがって、接線の方程式は
(3) 接点の座標をとすると、
だから、接線の方程式は
これが原点を通るので
よって、接線の方程式は
(解答終)
問5 次のことを示せ。
(1) 曲線x²−y²=9とxy=4の交点におけるそれぞれの接線は互いに直交する。
(2) 放物線y²=4px上の原点以外の点P(x₁,y₁)における法線がx軸を交わる点をN、Pからx軸へ下ろした垂線の足をHとするとき、HNの長さはPの長さに関係なく一定であることを示せ。
(3) 曲線√x+√y=√a (a>0)上の任意の点(x₁,y₁)における接線がx軸、y軸と交わる交点をP、Qとすれば、OP+OQは一定であることを示せ。
【解】
(1)
①と②をxで微分すると、
交点の座標をP(x₀,y₀)とすると、点Pにおける①と②の接線の傾きm₁,m₂は
よって、Pにおける①と②の接線は互いに直交する。
(2) y²=4pxの両辺をxで微分すると、
したがって、点P(x₁,y₁)における法線の方程式は
y=0とおくと、y₁≠0だから、
よって、N(x₁+2p,0)。
また、H(x₁,0)だから
(3) √x+√y=√aの両辺をxで微分すると、
したがって、点P(x₁,y₁)における接線は
y=0とおくと、
よって、
x=0とおくと
よって、
したがって、
(解答終)
ネムネコ、曲率円のアニメーションをBloggerにアップ [ひとこと言わねば]
明日、明後日の2日間、
平面上の曲線の曲率、曲率半径に関する話をするので、Bloggerに曲率円の動画(?)、GIFアニメをアップしといたにゃ。
興味のある奴は見るといいケロ。