お前らに問題(6月21日 方程式と不等式) [お前らに質問]
お前らに問題(6月21日 方程式と不等式)
つらつらと考えるに、
問6 aを実数の定数とする。次の方程式の解の個数を調べよ。
という問題は、次のようにグラフを使って解く方がが絶対に楽だよな。
【別解1】
(1) とし、曲線と原点を通る直線y=axの共有点を調べると、右の図のようになる。
したがって、
a<0のとき、解は1
0≦a<eのとき、解は0
a=eのとき、解は1(重解)
a>eのとき、解は2
(別解1終)
こういう解き方は厳密じゃないという批判があるけれど、
お絵かきの力、図的解法を舐めちゃ〜いけないという例。
視覚に直接訴えているので、中学生や数学が苦手な文系さんににだって理解してもらえる。
そして、この問題は
と置き、この関数の増減を調べて解くなんてことは絶対にしてはいけない。
この方法だと、場合分けが面倒くさいし、なにより、解答が長くなっていけない。
この方針で行くと、たとえば、次のようになるんだろうが、
【別解2】
(1) とおくと、
したがって、
a<0ならばf'(x)>0となり、f(x)は狭義単調増加である。
また、
なので、f(x)=0は−∞<x<∞に解を1つもつ。
a=0のとき、なので、f(x)=0は解を持たない。
a>0のとき、
の解をγとすると、
したがって、
x<γのときf'(x)<0、x>γのときf'(x)>0となり、x=γ=logaで極小、かつ、最小で、最小値は
したがって、
e/a>1、すなわち、0<a<eならば
となり、f(x)=0は解を持たない。
e/a=1、すなわち、a=eのとき
なので、f(x)=0は解x=1を1つだけもつ。
e/a<1、すなわち、a>eのとき
f(loga)<0かつf(0)=1だから、0<x<logaに解を1つ
f(loga)<0かつだから、x>logaに解を1つ、
よって、a>eのとき、f(x)=0は解を2つもつ。
以上のことから、
a<0のとき、解は1
0≦a<eのとき、解は0
a=eのとき、解は1(重解)
a>eのとき、解は2
(別解2)
別解2は、ただ数式と文章を読んだだけで理解してもらうのが困難なので、上のようなグラフまでつけないといけない。
中間値の定理や関数の増減、極値などの知識確認のためにはいい解き方かもしれないけれど、こんな面倒くさい解き方、解答は御免こうむるにゃ。
ということで、お前ら、【別解1】を真似て、問6の(2)を解くにゃ。
ネムネコは、優しいから、y=logxのグラフと、原点Oを通る、曲線y=logxに接する接線の方程式を書いてやったにゃ。
ところで、
とおくと、(2)の方程式は
となりまして、(1)の結果を使って答えが出たりして(^^)。
「aを1/aに変えれば・・・」と、惑わすことを言ってみたりする。
ネムネコが考えるに、上の動画の「雷」たちのように、ネコミミをつけると、簡単に解けるようなるかもしれない。
やっぱ、ネコミミこそ至高(思考?)だにゃ。
ネコミミは、数学や量子力学をするための必須アイテムだにゃ。
己の思考の限界、殻(から)を破り、このように弾け、跳躍(ジャンプ)するためには、ネコミミが必要だと思う。なんたって、ネコミミは、宇宙からの電波をキャッチするアンテナだからね。買ってつけると、閃きやすくなり、数学の問題をスラスラ解けるようになるかもしれない(笑)。解けなくても、3次元の世界から11次元の世界(量子よりさらにミクロな素粒子の世界)へトリップしやすくなることだけは間違いがない。
まっ、ネムネコは、これでもネコなので、自前のネコミミがいつもついているから、ネコミミをわざわざつけなくても、いつでも上の動画のように弾けられるけどさ。
この問題を出来た奴は、次の問題にチャレンジするといいと思うケロ。
問題 aを実数とするとき、次の方程式の解の個数を調べよ。
だから、
としても同一の方程式なので、とg(x)=aの共有点の個数を調べてもいいし、
はたまた、
とおいて、この関数の増減、極値を調べ、f(x)=0となる点の個数を求めてもいい。
なお、この問題は、として、グラフを使って、この2つの曲線の共有点を調べることは、できないことではないのだけれど、ちょっと危険、判断を誤りやすいかもしれない。
f(x)=x²との接点のx座標をx₀とするとき、
とならなければいけないので、
これを解くとx₀の値が求まり、そして、aの値が定まるが・・・。
このグラフから、のとき、共有点は1つであることは容易に想像がつくが、問題は、のとき、f(x)=x²との共有点(交点)がいくつか、グラフからだとちょっとわかりづらい。
なお、a<0のときg(x)<0、f(x)≧0だから共有点があるわけないし、a=0とき、共有点は(0,0)の1つなのは言わずもがな。
じゃぁ、のときは・・・。上の図だと2個に見えるが・・・。
時に、視覚はヒトの判断を誤らす。
ここまで(ほとんど答を教えて) やったんだから、どの方法を使おうがいいけれど、最期まで、ちゃんとやれよな。
このブログのイメージキャラの一人(?)である「ぬえ」ちゃんもこう言っているにゃ。
第22回 微分法の方程式、不等式への応用 [微分積分]
第22回 微分法の方程式、不等式への応用
微分法を用いることによって、方程式の解の(個数の)判別、不等式の証明を行える場合がある。
問1 次の不等式が成り立つことを示せ。
【解】
(1) f(x)=x−sinxとすると、
よって、x≧0でf(x)=x−sinxは単調増加関数。
ゆえに、x>0ならば、
したがって、
g(x)=sinx−x+x³/6とおくと
よって、g'(x)はx≧0で単調増加なので、x>0ならば
したがって、g(x)はx>0で単調増加となり、
ゆえに、
(2)
とおくと
よって、f(x)はx>0で狭義単調増加で
また、
よって、g(x)はx>0で狭義単調増加で
したがって、
(解答終)
問2 数学的帰納法を用いて、x>0のとき、次の不等式が成り立つことを証明せよ。
【解】
とする。
n=1のとき、
とすると、
よって、x>0のとき、
したがって、f(x)はx>0で単調増加。
ゆえに、x>0のとき
n=kのとき、
と仮定する。
n=k+1のとき、
これを微分すると、
よって、はx>0で単調増加。
したがって、
ゆえに、任意の自然数n=1,2,3,・・・に対して
よって、
(解答終)
nを正の整数とするとき、
となるので、
また、
よって、ハサミ打ちの定理より
特に、n=1のとき
x=log t とおくとだから、x→∞のときt→∞となるので、
問3 次の極限を求めよ。
【略解】
t=1/xとおくと、x→0+0のとき、t→∞
(略解終)
問4 のとき、次のことが成り立つことを示せ。
【解】
(1)
とおくと、
条件より
p>1だから、x=1のときにf(x)は極小かつ最小となり、
(2) a>0,b>0だから、を
に代入すると、
一方、
したがって、
(解答終)
問5 0<a<bのとき、次の不等式が成り立つことを示せ。
【解】
平均値の定理より
であるcが存在する。
0<a<c<bだから、
よって、
(解答終)
問6 aを実数の定数とする。次の方程式の解の個数を調べよ。
【解】
は同値。
なので、
とおき、y=aとの共有点を調べることにする(共有点の個数と解の個数は等しい)。
f(x)の増減そ調べるために、f(x)を微分すると、
したがって、f'(x)=0となる点はx=1。
f(x)の増減表を書くと、
したがって、f(x)はx=1で極小で、極小値はf(1)=e。
また、
だから、y=f(x)のグラフは右の図のようになる。
したがって、
a<0のとき、解は1
0≦a<eのとき、解は0
a=eのとき、解は1(重解)
a>eのとき、解は2
だから、
と直線y=aの共有点の個数を調べる。
f(x)の増減を調べるためにf(x)を微分すると、
したがって、f'(x)=0になるxはx=e。
増減表を書くと、
ゆえに、f(x)はx=eで極大で、極大値(この場合、最大値)はf(e)=1/e。
また、
だから、y=f(x)のグラフは右のようになる。
したがって、
a≦0のとき、解は1個
0<a<1/eのとき、解は2個
a=1/eのとき、解は1個(重複解)
a>1/eのとき、解は0個
(解答終)
問7 方程式logx=ax+bが解を持たないように定数a、bの値を定めよ。
【解】
とすると、
a≦0のとき、f'(x)>0だから、f(x)は単調増加関数。
また、
だから、中間値の定理より、方程式f(x)=0は解を1つもつ。
したがって、logx=ax+bが解を持たないためには、a>0でなければならない。
a>0のとき、f'(x)=0になるのはx=1/aで、このとき、f(x)は極大で、かつ、最大。
したがって、
ならば、f(x)=0は解を持たない。
よって、
が実数解を持たない条件である。
(解答終)