ネムネコ、桁落ちに会う!! [ひとこと言わねば]
関数f(x)の微分f'(x)を使う箇所があるので、「微分なんていちいちしてられるか!!」と思い、この部分は中心差分を使って、微分係数f'(x)を求めることにした。
そうしたら、真面目に微分を計算したものと計算結果が違いやがった!!
プログラムのどこかが間違っているというのならば、ソースコードを見なおせばすぐにわかるけれど、プログラム自体はどこも間違っていないんだから、そりゃ〜、すぐに、この不可解な現象の原因特定ができないケロ。
果たして、どちらが、数値解法として優れているのやら(苦笑い)
う・ふ・ふ・ふ 見られることが
ビタミンになる
プログラムを作るのが楽なので、Fortranでプログラムを作ったのだけれど、使用する変数の全ての型宣言をするのならば、C言語の方が楽だな。しかも、精度的にも、FotranよりCの方が優れているし。
30行に満たないオモチャみたいなプログラムだから、最初から作りなおしたところで大変じゃないけれど――プログラムを書き、コンパイル、バグ取り、計算を実行させてたとしても、この全作業は5分以内に終わるはず。10分なんて時間は、絶対に、かからない――、プログラムを作った時間が無駄になってしまったケロよ。
金銭計算、大きな整数同士の四則演算に特化したプログラム言語、COBOLが現在も使われ続けるのは、整数同士の演算に限っては、このような情報落ち、積み残しが起きにくいため。COBOLならば、1000兆+1=1000兆1と、正しい値を出してくれる。お金が絡む計算だから、1円でも計算結果があわないと、大変なことになるからね〜。
――説明を容易にするために、ここでは、7桁、1桁の精度と書いた。――
それだけで済めばいいが・・・
h=0.000001として、ネムネコのPCにある電卓で計算すると、
となるんですがね〜。打切誤差が高精度な電卓の計算の丸め誤差の範囲に収まり、厳密な36とドンピシャ一致する。
しかし、Fortranなどのプログラミング言語でこの計算をすると、この値は36とかなり違う値が出るんだケロ。「誤差はあっても、せいぜい、0.1%程度だろう」という、ネムネコの甘い期待は木っ端微塵に打ち砕かれてしまった。
それにしても、電卓って、ホント、高精度だよな〜。
今日のクラシック、グローフェ作曲『グランド・キャニオン』 [今日のクラシック]
ドイツ・オーストリア音楽>フランス音楽>ロシア音楽>・・・>イギリス音楽>アメリカ音楽
という、暗黙の、序列、格付けがあります。
ホルストはイギリス、グローフェはアメリカの作曲家ですから、この観点からしても、『グランド・キャニオン』はセミ・クラシックに分類されてしまうのです(^^ゞ
今日のアニソン、「ハイスクール・フリート」から『High Free Spirits』 [今日のアニソン]
さらに、このアニメのED曲を♪
第8回 単射、全射、逆写像 [集合論入門]
第8回 単射、全射、逆写像
§1 単射と全射
であるとき、fは単射であるという。
単射の定義には、(1)の対偶をとった次のものを使ってもよい。
問 次のことを示せ。
(1) f(x)=x³で定義される写像f:R→Rは単射である。
(2) f(x)=x²で定義されるf:R→Rは単射でない。
【解】
(1) f(x₁)=f(x₂)とすると、
これが成立するのは、
よって、
ゆえに、この写像は単射である。
(2) f(1)=f(−1)=1だから、この写像は単射でない。
(解答終)
任意のy∈Yに対して、f(x)=yを満たすx∈Xが存在するとき、すなわち、
であるとき、fは全射という。
また、fが全射かつ単射であるとき、fは全単射であるという。
問2 次のことを示せ。
(1) f(x)=2x+3で与えられる写像f:R→Rは全射である。
(2) f(x)=x²で与えられる写像f:R→Rは全射でない。
【解】
(1) 任意のy∈Rに対して
よって、この写像は全射である。
(2) y=−1とすると、
を満たす実数xは存在しない。
したがって、この写像は全射ではない。
(解答終)
(1)のf(x)=2x+3で与えられるf:R→Rは単射でもあるので、全単射である。
問3 f(x)=x²で与えられる写像f:X→Yがあるとする。
(1) Xを実数全体の集合Rとし、Y={y∈R|y≧0}とすると、fは全射になることを示せ。
(2) X={x∈R|x≧0}、Y={y∈R|y≧0}とすると、fは全単射になることを示せ。
【解】
(1) 任意のy≧0に対して、とおくと、x∈Xであり、
となるので、fは全射である。
(2)は略
(解答終)
定理1 写像について次のことが成り立つ。
(1) を満たす写像が存在すれば、fは全射である。
(2) を満たす写像が存在すれば、fは単射である。
(3) かつを満たす写像g、hが存在するならばfは全単射である。また、g=hである。
【証明】
(1) 任意のy∈Yに対して、とすれば、
よって、fは全射である。
(2) だから
とすると、
よって、
ゆえに、fは単射である。
(3) (1)、(2)よりfが全単射。
fは全単射だからy=f(x)を満たすx∈Xがただ一つ存在する。
一方、任意のyに対して
が成り立つので、
(証明終)
定理2 X、Y、Zを集合、を写像とする。このとき、次のことが成り立つ。
【証明】
(1) f(x₁)=f(x₂)とすると、
したがって、
よって、fは単射である。
(2) は全射なので、任意のz∈Zに対して、あるx∈Xがあって、
そこで、y=f(x)∈Yとおくと、
よって、gは全射である。
(証明終)
問3 写像であるf、gともに全単射ならば、XからZへの合成写像は全単射であることを示せ。
【解】
仮定より、任意のz∈Zに対してz=g(y)であるy∈Yが存在し、また、y=f(x)であるx∈Xも存在し、
また、とすると、fは単射なので、
また、gも単射なので、
(解答終)
この逆、
は、一般に、成立しないので、注意。
§2 逆写像
写像が全単射ならば、任意のy∈Yに対して、あるx∈Xが存在してy=f(x)である。一方、このようなx∈Xは各yに対してただ一つである。したがって、任意のy∈Yに対して、y=f(x)を満たすx∈Xがただ1つ定まり、写像を定義することができる。この写像gも全単射であり、を満たす。このような写像をfの逆写像といい、f⁻¹で表す。
問4 写像が全単射のならば、次のことが成り立つことを示せ。
【解】
(1) 任意のx∈Xに対して
(2) 任意のy∈Yに対して
定理 とする。このとき、次のことが成り立つ。
【証明】
(1) 任意のx∈Xに対して
とおけば、
よって、
(2)、さらに、とすると、
である。
(証明終)