【考えるネムネコ】 一航戦、ニ航戦って本当に凄かったケロか [ひとこと言わねば]
翔鶴(五航戦)の艦爆隊と飛龍・蒼龍(二航戦)を比較した場合、翔鶴13/18≒0.72に対し二航戦の飛龍・蒼龍は24/36≒0.67で五航戦の翔鶴の方が二航戦の蒼龍艦爆隊よりも命中率はすこし高い。
赤城と飛龍・蒼龍と翔鶴・瑞鶴の鶴姉妹を比較した場合、40/53≒0.75に対し26/32≒0.81で、翔鶴・瑞鶴の鶴姉妹の方が命中率が少し高い。だから、ゲーム「艦これ」ファンや一部のミリオタが言うほど、鶴姉妹の五航戦のパイロットの技量は一航戦や二航戦のパイロットの技量より劣っていなかったんじゃないか。
ただし、これはこの数字が正しければの話だにゃ。ネムネコは、この命中数がかなり水増しされているように思えてならないにゃ。
この海戦で沈んだイギリスの空母ハーミーズは、たかだか、1万トンクラスの小型空母。この小型空母を沈めるのに要した250kg爆弾の数は何と37発。ネムネコは、軍事の専門家・研究者でもなければ、戦史研究者でもないのでわからないけれど、1万トンクラスの空母を沈めるのに、37発もの250kg爆弾が必要だったのだろうか。命中弾37発という数は大幅に水増しされているんじゃ〜ないだろうか。
翔鶴、瑞鶴の2隻から、九九式艦上爆撃機27機、零式艦上戦闘機10機の攻撃隊が米艦隊に接近していた。
(中略)
17時12分から、第16任務群は対空射撃を開始。17時14分に第3エレベーター右舷側前方に250キロ爆弾を被弾。これは徹甲弾でエレベーターの縦穴を12メートル通り抜けた後、兵員居住区まで貫通して炸裂。右舷後部喫水船下に破孔ができ、浸水が発生した。数秒後に1発目の後方5メートル以内に2発目を被弾。これは触発信管で飛行甲板上で炸裂。右舷後部(第3グループ)ガンギャラリーを爆発が襲い、多数の兵員が殺傷し備砲の4分の1が壊滅。飛行甲板にも大きな損傷が発生した。15分に第2エレベーター右舷側後方に3発目を被弾した。これも触発信管であったが、幸運にも不良爆弾だったようで、爆発の威力は低く弾殻はいくつかの大きな破片に別れた。それでも飛行甲板には3メートルの穴が空いた。更に左舷艦尾に至近弾を被弾した。至近弾の衝撃で後部にいたものは60cm~90cm体が持ち上げられた。船殻がへこみ、左舷後部の飛行甲板が一部盛り上がった。17分に攻撃は終了。74名が戦死した。エンタープライズは、大火災発生、第2、第3エレベーター損傷、飛行甲板損傷、右舷水線に2メートルの破孔、右舷へ3度傾斜、という甚大な被害を受けた。引き換えに日本軍は艦爆17機、艦戦3機が撃墜され、艦爆1機不時着という大損害を受けた。エンタープライズではダメージコントロールにより火災が消火され、甲板も修復、左舷への注水で傾斜も回復し、1時間以内に艦載機の発着艦が可能となった。18時50分までに25機が着艦したが、舵が故障し、操舵不能に陥った。駆逐艦バルチと衝突しそうになったが、バルチが前進一杯、エンタープライズが後進一杯を行い、辛うじて回避した。両舷の機関出力調整でも艦をコントロールすることが出来ず、やむ無くエンタープライズは停止した。操舵区画内は約80度の高温であったが懸命の修理により、19時28分に修理が完了した。この修理中の動けない間に日本軍の第2次攻撃隊が接近し、レーダーが「方位270度、距離80km」という至近距離で敵をとらえたが、幸運にも日本軍機はエンタープライズを発見できなかった。
https://goo.gl/zxatFt
この一発で沈みはしなかったけれど、ミッドウェー海戦においては、4万トンの空母・赤城はアメリカの250kg爆弾一発でゲームセット。この250kg爆弾一発を受け、赤城は、艦内の爆弾や魚雷、航空機用燃料などが次々と誘爆し、艦内はすべて焼きつくされたそうだ。
――この珊瑚海海戦の際に翔鶴も中破し、ダメージコントロールの重要性、必要性が唱えられたらしいが、五航戦と一航戦の確執のためか、この意見は無視され、ミッドウェーでの大敗の一因となる。
そして、中破した翔鶴は40ノットで戦場を離脱したという「翔鶴40ノット伝説」を後に生むことになる。中破し、戦場から離脱する翔鶴に置いていかれないように、護衛の駆逐艦が必至についていったという話は、どうやら、事実のようだね。鶴姉妹は、実は、「艦これ」などで最速艦とされる駆逐艦「島風」よりも速い「艦娘」だったのかもしれない(^^ゞ――
艦(大和)の被害報告を受けていた能村副長(艦橋司令塔・防御指揮所)は魚雷命中12本と回想。中尾(中尉、高射長付。艦橋最上部・防空指揮所)は魚雷14本。戦闘詳報では、魚雷10本・爆弾7発。アメリカ軍戦略調査団は、日本側資料を参考に魚雷10本、爆弾5発。アメリカ軍飛行隊の戦闘報告では、367機出撃中最低117機(戦闘機ヘルキャット15機、戦闘機コルセア5機、急降下爆撃機ヘルダイバー37機、雷撃機アベンジャー60機)が大和を攻撃し、魚雷30-35本、爆弾38発が命中したと主張。第58任務部隊は魚雷13-14本確実、爆弾5発確実と結論づけている。
https://goo.gl/13jbGq
https://goo.gl/bB8JtX
2航戦の蒼龍も九九艦爆を9機発進させ、こちらは2発命中させたので命中率は2/9≒22%。加賀、蒼龍合せると命中率は3/18≒17%。この数字が現実に近い数字だと思うよ。
今日のアニソン、東方から『にとりとみっく』 [今日のアニソン]
第18回 整列集合 [集合論入門]
第18回 整列集合
(半)順序集合(A,≦)は、Aの部分集合がかならず最小元(最初の元)をもつとき、整列集合という。また、整列集合は全順序集合である。
整列集合の部分集合および整列集合と順序同型な順序集合は整列集合である。
例1 自然数全体の集合をNとするとき、
は整列集合である。
例2 有限順序集合は整列集合である。
例3 通常の順序(大小関係)において、整数全体の集合Z、有理数全体の集合Q、実数全体の集合Rは、最小元(最初の元)を持たないので、整列集合ではない。
例4 は整列集合である。
問1 整列集合は全順序集合であることを示せ。
【証明】
(A,≦)を整列集合とし、x、y∈Aとする。X={x,y}はAの空でない部分集合だから、Xは最小元min Xをもつ。
min X=xならばx≦yであり、min X=yならばy≦x。
したがって、任意のx、y∈Aに対して、x≦yまたはy≦xが成り立つ。よって、整列集合は全順序集合である。
(証明終)
定理1
(A,≦)が整列集合であり、が順序単射であれば、すべてのx∈Aに対して、
である。
【証明】
が空(集合)でないと仮定する。
Xの最小元をx₀とすると、f(x₀)<x₀であり、fは順序を保つ単射だから
したがって、f(x₀)∈Xであって、f(x₀)はXの最小元x₀よりも小さいので、矛盾が生じる。
したがって、Xは空集合∅である。
(証明終)
整列集合(A,≦)の元aに対して、集合{x∈A|x<a}をAの元aによる切片といい、記号A〈a〉などであらわす。
例5 とするとき、
問2 (A,≦)を整列集合とする。Aの2つの元a、bについてb<aならば、
(A〈a〉)〈b〉=A〈b〉
であることを示せ。
【解】
(A〈a〉)〈b〉={x∈A|x<aかつx<b}
問題の条件よりb<aだから、
(A〈a〉)〈b〉={x∈A|x<aかつx<b}={x∈A|x<b}=A〈b〉
(解答終)
問3 Aでa∈Aならば、AからA〈a〉への順序単射は存在しないことを示せ。
【証明】
を順序単射とすると、fはAからAへの順序単射だからa≦f(a)でなければならない。
一方、f(a)∈A〈a〉だからf(a)<aとなり矛盾する。
したがって、AからA〈a〉への順序単射は存在しない。
(証明終)
問4 次のことを示せ。
(1) 整列集合Aから自分自身への順序同型写像はに限る。
(2) 整列集合Aから順序集合Bへの順序同型写像が存在すれば1つに限る。
(3) Aが整列集合であって、a、b∈Aであるとき、ならばa=bである。
【証明】
(1) を順序同型写像とすると、fはAからAへの順序単射だから、x≦f(x)。また、f⁻¹も順序単射だから、x≦f⁻¹(x)となり、f(x)≦x。したがって、f(x)=x。
(2) f、gがともにAからBへの順序同型写像ならばはAからAへの順序同型写像。(1)よりとなり、g=fである。
(3) a<bと仮定する。
B=A〈b〉とすれば、問2よりB〈a〉=A〈a〉。したがって、ならば、整列集合Bからその切片B〈a〉への順序単射が存在することになるが、問3よりBからB〈a〉への順序単射への順序単射は存在しないので矛盾する。
よって、ならばa=bである。
(証明終)
定理2 A、Bを整列集合とすれば、次の3つの場合の1つ、しかも1つだけが成立する。
(1) AとBは同型
(2) AはBのある切片と同型
(3) BはAのある切片と同型
【証明】
A、Bの部分集合A₁、B₁をそれぞれ
によって定義する。
各元a∈A₁に対して、となるb∈Bはただ1つ存在し、b∈Y₁。
この元をb=φ(a)とおくと、写像φ:A₁→B₁が定まる。φは順序同型写像であり、となる。よって、A₁はAと一致するか、またはXのある切片と一致し、同様にB₁はBと一致するか、またはBのある切片と一致する。
もし、A₁=A〈a〉かつB₁=B〈b〉とすれば
となり、a∈A₁となる。これはa∉A₁に矛盾する。したがって、この定理が主張する(1)、(2)、(3)のいずれかが必ず成り立つことがわかった。
次に、(1)、(2)、(3)のなかの2つの場合が同時に成立しないことを示す。
(2)と(3)が同時に成り立つと仮定し、順序同型が成り立つと仮定すると、合成写像
は順序を保つ写像であり、φ(a)<aである。これは定理1に矛盾する。したがって、(2)と(3)は同時に成り立つことはない。他の場合についても、同様である。
(証明終)
定理3 (超限帰納法)
Aを整列集合とし、P(x)をAの元に関する命題とする。
このとき、
が成り立てば、すべてのx∈Aに関してP(x)が成り立つ。
【証明】
P(x)が満たさないx∈Aがあったとして矛盾を導く。
とすれば、XはAの空でない部分集合となる。Aは整列集合であるから、Xは最小元を持つ。それをaとすると、aより小さい元はXに属さないから
が成り立つ。したがって、仮定よりP(a)となる。すなわち、a∉Xとなる。これはa∈Xであることに矛盾する。
(証明終)
自然数全体の集合Nに通常の大小関係を与えた整列集合を(N,≦)とする。よく知られた数学的帰納法は、整列集合(N,≦)に関する超限帰納法にほかならない。