今日のアニソン、『Free! Dive to the Future』 [今日のアニソン]
お前らに問題(不定積分)の発展問題の解答例 [定積分]
お前らに問題(不定積分)の発展問題の解答例
問題 次の問に答えよ。
(1) 次の極限値を求めよ。
(2) [0,π]上の関数F(x)を次のように定義する。
F(x)はx=π/2で微分可能であることを示し、F'(π/2)を求めよ。
(3) となることを示せ。
【解答例】
(1)
ここで、h≠0、とおくと、
よって、
(2) (1)より、
h≠0とすると、
(3) x≠π/2のとき、
x=π/2のとき、
ゆえに、
(解答終)
ロピタルの定理を使うのであれば、
【別解】
(1)
(2)
(別解終)
上の問題で定義した関数F(x)を使えば、
が成立するので、微積分学の基本定理を使うことができて、
と計算することができる。
今日のアニソン2、「蒼穹のファフナー」から『Shangri-la』 [今日のアニソン]
今日のアニソン、「地球(テラ)へ」から『地球へ・・・(Coming Home to Terra)』 [今日のアニソン]
原作は竹宮恵子ですか・・・。ネムネコ・ファミリーのddt³さんが好きそうな漫画、アニメだよな〜(^^ゞ
ウォリスの公式 [定積分]
ウォリスの公式
問題 次のことを示し、この積分の値を求めよ。
【解】
n=0のときは、右辺、左辺の積分の値は
となり、等式が成立する。
nが正の整数の場合。
x=π/2−tとおくと、x=0、π/2にはそれぞれt=π/2、0が対応し、dx=−dtである。
したがって、
ゆえに、
n=1のとき、
n≧2のとき、
よって、
nが偶数のとき
nが奇数のとき
ゆえに、
nが偶数のとき、
nが奇数のとき
(解答終)
上の結果から、次の公式を得ることができる。
nを正の整数とするとき
この公式(Wallis積分)を用いると、次のWallisの公式を得ることができる。
Wallis(ウォリス)の公式
【証明】
nを正の整数とするとき、0<x<π/2において、
が成り立つ。
したがって、
辺々をで割ると、
ここで、漸化式
を用いると、
になる。
だから、ハサミ打ちの定理より
となる。
(1)、(2)より、
n→∞の極限をとって、
(解答終)
(3)より、
お前らに問題9月19日(不定積分)の解答例 [広義積分]
お前らに問題9月19日の解答例
問題 次の不定積分を求めよ。
【解答例】
(1) とおくと、
(1)の別解
t=cosxとおくと、
となるから、
したがって、
(2) とおくと、
よって、
(解答終)
ところで、
だという話をしたよな。
上で求めた
と①は、どう見たって、この2つの式は同じものに見えない。
また、
となるので、もはや収集がつかない。
ネムネコは、途方に暮れるしかない。
さてさて、この解決困難な問題に答えてもらおうじゃないか。
【ヒント(?)】
ネムネコが使っているお絵かきソフトは「⑨こそ、この不定積分だ」と答えてくる(^^)
このソフトは海外の人が作ったものなので、実は、⑨が世界標準なのかもしれない。
たとえば、
なんて計算をしちゃっていいんですかい?
y=sin x とy=tan xのグラフはこうですよ。
結構、危ないことをやっているんじゃないですか(^^)
もっと詳しく言えば、
だよ。
何故ならば、左辺のという関数は、x=π/2で定義されていないんだから、x=π/2で微分可能なはずがない。
つまり、
お前らが高校で習って以来ずっと使い続けてきたであろう、
f(x)の原始関数の一つをF(x)とするとき、
が成り立つ、という微積分学の基本定理が使えない!!
痛烈なネコパンチが決まったと思うにゃ(^^)
今日のアニソン、「宇宙のステルヴィア」から『明日へのbrilliant road』 [今日のアニソン]
ネムネコ法、2次のルンゲクッタ法に勝つ!!(差分の基礎) [数値解析]
ネムネコ法、2次のルンゲクッタ法に勝つ!!(差分の基礎)
ネムネコが新たに提案した、差分を用いた1階常微分方程式の初期値問題に対する数値解法は、実際、どれくらい使い物になるのか、次の非線形常微分方程式の初期値問題に使ってみた。
ネムネコが提案した方法は、上の微分方程式を
と差分方程式に置き換えて解く方法。
この方法をネムネコ法と、ひとまず、仮称することにする。
(2)式の右辺第1項のは、前進差分法(陽解法)
に由来するものであり、第2項のは後退差分(陰解法)
に由来するもので、(2)式の打ち切り誤差はO(h³)で2次のルンゲ・クッタ法や修正オイラー法の誤差と同程度と考えられる。
ネムネコ法は、陽解法である修正オイラー法や2次ルンゲ・クッタ法とは異なり、の値を求めるためには超越方程式(2)を解く必要がある陰解法である。
(2)を(数値的に)解く必要があるので、修正オイラー法や2次のルンゲ・クッタ法のように表計算ソフトなどを使って簡単に微分方程式(1)の数値的な近似解を求められないという欠点がある。
なのですが、自分でプログラムを作ってこの問題を解くという場合には、これは必ずしも欠点にならない。というのは、(2)はニュートン法などを用いることによって簡単に数値的に解くことができるからだ。
そこで、プログラムを作り、解いてみた。
そして、Δx=0.1としてx=0〜1まで計算してみた結果は次のとおり。
厳密解とよく合っているじゃないのよ。我ながら驚きの結果!!
グラフにしてしまえば、厳密解との差がわからないほどよく合っているからね〜。
しかも、この計算結果は、Δx=0.1として2次のルンゲ・クッタ法を用いて解いた計算結果よりも精度が高いんだケロよ。
CASIOさんの高精度計算サイトの計算結果はコチラ。
スゴイにゃ、(仮称)ネムネコ法!!
そして、どうも、(仮称)ネムネコ法は、線形常微分方程式よりも非線形常微分方程式で強みを発揮するみたいだね。
この計算に使用したプログラムは次のとおり。
! ネムネコ法(^^ゞ
parameter (n=10)
real x(0:n) , y(0:n)
eps = 1.e-6
x = 0. ; y=0. ! 初期化
x(0)=0.; y(0)=0. ! 初期条件
dx =0.1 ! 分割の幅
do i = 1, n
x(i)= i*dx
yo = y(i-1);
! ニュートン法で非線形方程式解く
do k=1, 10
! yn = yo - (yo - dx*sin(yo)-y(i-1)-dx)/(1-dx*cos(yo))
yn= yo- (yo-0.5*dx*(sin(yo)+sin(y(i-1)))-y(i-1)-dx)/(1-0.5*dx*cos(yo))
err = abs(yn-yo)
if (abs(yn-yo).lt.eps*abs(yo)) exit ! 収束判定
yo=yn
end do
y(i)= yn ! 計算結果をセット
end do
! 計算結果の出力
write(*,*) ' x y(calc) y(exact)'
do i=0, n
write(*,100) x(i), y(i) , 2.*atan(x(i)/(2-x(i)))
end do
100 format(f10.7,1x,f10.7,1x,f10.7)
end
ちなみに、(1)の厳密解は、
などと求めることができる。
なお、
画像元:YouTubeの下の動画
今日のアニソン、「ぐらんぶる」から『Grand Blue』 [今日のアニソン]
お前らに質問(前進差分と後退差分)の答もどき [数値解析]
お前らに質問(前進差分と後退差分)の答もどき
の解をy=y(x)で表すことにする。
この解は
ですが・・・。
右の図を見て欲しいのですが、前進差分による微分方程式(1)の解法というのは、(1)の解曲線y=y(x)の点(x₀,y(x₀))における接線を使ってx=x₁におけるy(x₁)の値を推測するもの。
右の図では赤い色のy₁がその推測値。
対して、後退差分による微分方程式(1)の解法は、点(x₁,y(x₁))における解曲線y=y(x)の接線の傾きをもった点(x₀,y(x₀))を通る直線をもとに、x=x₁の値y(x₁)を推測するもの。右の図では青いy₁で示されている。
というわけで、解曲線y=y(x)が下に凸であれば――下に凸ならば必ず接線は曲線の下側にある――、右の図に示してあるように、前進差分を使って推測したy₁は真の値y(x₁)より小さくなる。そして、後退差分を用いて推測したy₁は真の値y(x₁)よりも大きくなるというわけ。
逆に、解曲線y=y(x)が上に凸であれば――下に凸ならば必ず接線は曲線の上側にある――、前進差分を使って推測したy₁は真の値y(x₁)より大きくなり。そして、後退差分を用いて推測したy₁は真の値y(x₁)よりも小さくなるんだね〜。
というわけで、開曲線の(局所的な)凸凹が大小関係を決定するというわけなんですね〜。
二階微分y''が存在すれば、曲線の凸凹はy''(x)の正負の符号で判定できるから、y''の符号を調べれば大小関係は判定できる!!
なお、この話は、計算領域で解曲線y=y(x)の凹凸が変わらないことを前提としたお話。計算領域で凹凸が変わったら通用しない議論なのでその点は注意するにゃ。
このことは、
前進差分
の漸化式からも確かめられると思うにゃ。
これは点(x₀,y₀)における接線の方程式に他ならないんだから。
一方、後退差分の漸化式
は、(x₁,y(x₁))におけるy=y(x)の接線の傾きと等しい傾きを持つ点(x₀,y₀)を通る直線の方程式を表しているにゃ。
2階微分y''は曲線y=y(x)の曲がり具合、曲率、接線(直線)とのズレ具合、離れ具合を重要なあらわす因子だから、とっても重要なものなんだケロよ。
なお、x₂、y₂以降は、次の図のように順次計算してゆく。
なお、上の図はあくまで計算の仕組みを説明するための図で、実際の計算点の間隔はこの図のように大きくないので、この図のように誤差は大きくないケロ。
この点だけはくれぐれも誤解なきように!!