人類の夢「ネムネコ・サイクル」、ここに実現!!(笑) [お前らに質問]
人類の夢「ネムネコ・サイクル」、ここに実現!!
「ねこ騙し数学」は人類を救う(笑)
お前らに、昨夜、出題した「簡単な(じゃないかもしれない)物理の問題」の中に登場するネムネコ・サイクルについて詳しく解説してやるにゃ。
右の図に示す、断面積Aのシリンダー内の空気をl₀からlまで、目にも止まらぬ速度(想定する速度は光速の1/1000)で一気に圧縮。
これは音速をはるかに超えているから、シリンダー内の空気くんの全員は圧縮されたと気づかないにゃ。
だから、l₀の位置からlのところまで圧縮したときにピストンが受ける圧力は、圧縮前にシリンダー内のほとんどP₀に近い値のはずである。
であるから、下の図のよう、状態1から状態2に変化したときに、空気くんがそとから受け取る仕事W、エネルギーは、
である。
下の図のハッチングを施した長方形の面積がこれに相当する。
圧縮終了後、「圧縮された」と気づいた空気くんに押し返されないように、空気くんが平衡状態3に達するまで体積一定の状態を保ち続ける。
平衡後、圧縮された空気くんが状態3から(断熱)曲線にそって状態1に戻る間に外に向かってする仕事は、この曲線の弧3→1とV軸とが囲む面積。
仮定により、シリンダーと外は断熱されているし、シリンダー内の空気が断熱曲線にそって3→1に断熱膨張する過程を除き、残りの変化(過程2→3においてシリンダー内の圧力と温度は上昇するが、これは準静的な変化ではなく、シリンダー内の空気くんたちはまさに「カオス」状態にある)は純粋に力学的なもので、シリンダー内の空気に外から熱は一切加えていない。
したがって、
1→2→3→1で囲まれる三角形のような部分だけ、多く、空気くんは外に向かって仕事をしてくれている。
つ・ま・り、
我々は、1→2→3→1の囲まれる三角形に見える部分のエネルギーをタダで受け取ることができる。
このサイクルは、なんと、
無から有(エネルギー)を作り出すことが可能なんだにゃ。
このサイクルをネムネコ・サイクルと名付けるならば、
ネムネコ・サイクルは人類の夢「無から有を作り出す」ことを実現化するサイクル!!
喩えて言うならば、自動販売機で120円のジュースを買おうと120円投入すると、120円と等価なジュースの他に、なんと、50円のお釣りまでついてくるという、それはそれは「ありがたい」、夢のような自動販売機なんだケロ。
そして、このネムネコ・サイクルが実現したならば、人類はエネルギー問題から永遠に解放される。
賢者の石、そんな、「こども騙し」で、非科学的なものは不要。
等価交換の原則は時代遅れの理論だにゃ。
だまし絵などある永久機関などとは違って、ネムネコ・サイクルは、熱力学と力学の理論に則っている。
ネムネコが考えるに、従来の熱機関はすべて準静的なサイクルに基づくものだったのに対し、
このネムネコ・サイクルは、準静的ではない過程と準静的な過程を融合させることによって、エントロピーや真空のエネルギー(ダークエネルギー)を利用できる機関になっているんだにゃ、きっと(笑)。
ひょっとしたら、シュレ猫で有名な物理学者、シュレディンガーさんのいうネゲントロピック(negentropic)なサイクルになっているのかもしれない(^^ゞ。
ネゲントロピー
もちろん、ネムネコ・サイクルは、一見するところ、物理の大原則である「エネルギー保存則」に反しているように見えるので、何処かがおかしいのかもしれない。
どこかに「ねこ騙し」が入っているに違いない(笑)。
さあ、この「ネムネコ・サイクル」のパラドックスを見事解決してもらおうじゃないか。
騙しを見破ってもらおうじゃないか(^^)
今日のアニソン、「ハヤテのごとく!」から『キミに「好き」と言えたら』 [今日のアニソン]
微分方程式よもやま話6 微分方程式を作る [微分方程式の解法]
微分方程式よもやま話6 微分方程式を作る
§1 微分方程式を作る
「定数aを消去し、微分方程式を作れ」といったような問題や例題が微分方程式の教科書の冒頭によく出ている。
そして、次のような説明がなされるのが通例である。
x²+y²=a²をxで微分すれば、
(1)は定数aを含まないから、どんな定数aについても成り立つ。すなわち、原点を中心とする同心円すべてに共通する性質である。
(1)を
と書きなおせばわかるように、(1)はx²+y²=a²上の点P(x,y)における接線と、Pを通るOの半径OPが直交していることを表す。
この解答にならうと、y=Cx(Cは任意定数)からは次の微分方程式をつくることが可能である。
y=Cxをxで微分すれば、
Cを消去すると、
ねこ騙し数学において、現在、最もホットな微分方程式(2)を得ることができた。
(2)はy=Cxから作られた微分方程式なのだから、計算をするまでもなく、y=Cxは(2)を満たす。したがって、y=Cxが微分方程式(2)の解であることは明らかであろう(^^)
さてさて、数学のテストで高得点をとる、数学が得意な高校生向けの受験参考書の中には、次のテクニックが記されているものがある。
たとえば、方程式の解の個数を求めよといった問題などに使われる、「定数は分離」と同一の受験数学のテクニックがここにも適用される。
【受験数学のテクニック】
y=Cxを次のように変形する。
この両辺をxで微分すると、
この高等テクニック(?)にならうと、y²=4axという放物線の方程式から次のように微分方程式を作ることができる。
y²=4axを次のように変形する。
この両辺をxで微分すると、
さすが、数学を得意とする高校生向けの受験参考書である。微分方程式の作り方まで難しい(^^ゞ
問1 関係式xy=C(Cは定数)からCを消去することによって、微分方程式を作れ。
【解】
xy=Cの両辺をxで微分すると、
問2 微分方程式(4)から、放物線(群)y²=4axのもつ共通の性質を導け。
【解】
放物線y²=4ax上の点P(x,y)からx軸に垂線をおろし、その交点をHとする。また、P(x,y)における放物線の接線とx軸の交点をQとすると、
QH = 2OH
よって、原点OはQHの中点である。
(解答終)
§2 微分方程式にすると、妙なものが混入することがある
問題 x軸に中心を持つ半径1の円(群)の方程式
から(任意)定数aを消去することによって、微分方程式を作れ。
【解】
の両辺をxで微分すると、
①と②からaを消去すると、
(解答終)
微分方程式(6)は、円の方程式①から作られた微分方程式だから、①は(6)の解であり、しかも、任意定数aを1つ含む解だから微分方程式④の一般解である。
しかし、(6)の中には、この一般解の他に、定数関数y=1、y=−1という一般解(6)では表わせない特異解が存在する。図から明らかなように、定数関数y=±1はx軸に中心を持つ半径1の円(群)のすべての接線、すなわち、この円群の包絡線である。
このように、微分方程式にすると、元の方程式とは無縁に思える妙なものが紛れ込むことがある、
【余談】
仮に大学入試で、
「aを任意の実数とする。(x−a)²+y²=1で与えられる円のすべてに接する(共通)接線の方程式を求めよ」
という問題が出題されたら、受験生はこの問題をどうやって解くのだろうか。
受験生には判別式マニアが多いから、次のように解くのであろうか。
【謎の答案】
これをaの2次方程式と見て
よって、y=±1である。
【謎の答案終】
(余談終)
問1 次の微分方程式を解け。
【略解】
(略解終)
問2 関係式y=(x−C)³から任意定数Cを消去することによって、微分方程式を作れ。
【答】
ネムネコからの簡単な(じゃないかもしれない)物理の質問 [お前らに質問]
ネムネコからの簡単な(じゃないかもしれない)物理の問題
数学に関する問題ばかりじゃ〜、飽きてしまうに違いないと考え、物理学の熱力学の素朴な質問をひとつするにゃ。
右の図に示すように、断面積Aで長さ(?)l₀のシリンダーの中に空気が入っているにゃ。
それを一瞬のうちに、目にもともらぬ速度(光速の1/1000のくらい速度くらいかな)でlまで一気に圧縮させるケロ。
この圧縮を受ける前のガスの圧力はP₀としよう。
さて、このとき、シリンダーの中に空気は、外からどれだけの仕事(エネルギー)Wをもらう、あるいは、外からどれだけの仕事をされるでしょう。
(注意:圧縮されるときW>0!!)
一応、断熱、外とシリンダーの中の気体の間に熱の出入りはないとするにゃ。
これとは別に、ナメクジが這う速度よりも遅い、ごくごくゆっくりとした速度でシリンダーをl₀からlの長さまで圧縮させるにゃ。つまり、熱力学などでいう準静的な変化をさせるにゃ。
この時、外からされる仕事の量をW’とすると、目にも止まらぬ速度で圧縮したときの仕事WとW’はどちらが大きいでしょう。
断熱圧縮だから・・・なんて難しいことなんて考える必要はないケロ。
でも、こういう正確な計算をしたいという酔狂なヒトもいるかもしれないので、計算できるようにヒントを与えておくにゃ。
1.4乗は計算しづらいというヒトは、
でいいにゃ。
WとW'の大小関係を示せばいいので、ドッチでもいいにゃ。
高校の物理で習ったであろうPV線図を使って考察してもよし。
ちなみに、どうして、光速の1/1000の速度で圧縮するかというと、特殊相対論をこの問題にもち込ませないためで、また、「あっ、外から押された。負けずに押し返さないと」と、シリンダー内の空気くんに変化を気づく暇を与えず、一気に圧縮するため。
ごく一部の空気くんはこの変化に気づくかもしれないけれど、圧力波(圧力の変動)というのは音速、つまり、大体340m/sくらいの速度で伝わるので、光速の1/1000くらいの速度で圧縮すると、ほとんど全ての空気くんは気づかないと思うにゃ。
そりゃ〜、分子運動論的な観点からすると、これはおかしな仮定だけれど、これは物理的な思考実験ということでそこのところは大目に見るにゃ。
要はこの変化が準静的でなければいいのだけれど、この条件では計算ができなく、定量的な比較ができない。それで物理的には問題があるけれど、計算しやすいように、この大胆な仮定を入れたんだにゃ。
「こんなのチョロい」というヒトは、
シリンダーの中の空気の(内部)エネルギーの変化をΔEとすると、熱力学の第1法則の正しい関係は、(1)、(2)のどちらか?
ここで、等号成立は準静的変化の場合。
熱力学の第1法則を
と丸暗記した奴には絶対に解けない問題だと思うにゃ。
――なぜ、2番目の式の右辺だけ全微分をあらわすdじゃなくて、Δのままなのだろう。不思議だケロね〜(^^)――
だから、自分の頭でよく考えて、(1)、(2)のうちから一つ選ぶにゃ。