お前らに質問(11月20日 円の方程式) [お前らに質問]
お前らに質問(11月20日 円の方程式)
今回は、
ネコにも劣る知能と思考力しか有さないと噂される、お前らに、超〜簡単な問題を出すにゃ。
問題 a≠0とする。点(0,a)を中心とし、x軸に接する円の方程式を求め、それを極座標表示の方程式(極方程式)に書き換えよ。
いくら⑨のお前らでも、この問題ならば解けるだろう。
まぁ、この場合、下図に示す幾何学的な関係から、極方程式を直接導くこともできるんですがね。
ただし、これはa>0で、かつ、0<θ<π/2のときだケロ。
a>0で、π/2<θ<πのとき、導いた関係が成り立つかどうかはわからない。
まして、a<0のときは言わずもがな。
と、図を新たに追加し、ネムネコは、お前らを惑わすのであった(^^)。
高校の数学Ⅲで極座標について習っているはずだから、極座標についての説明は不要だよな。
などと偉そうなこと言っていますが、実は、ネムネコ、極座標の正確な定義を知らないので、説明できないのだった。
だって、オレが高校生だった頃、数学のカリキュラムに極座標は入ってなかったにゃ。
そして、大学に入って、解析(微分積分)の時間に、
いきなり、xとyを実数とするとき――より正確に書けば、(x,y)∈R²――
という対応関係から定まるr(≧0)とθの組を(r、θ)で表す。
すなわち、
あるいは、
みたいに始まり、そして、これだけで終わった。
実は、公式(2)、(2’)すら大学の数学の講義で習っていない(^^ゞ。
――「こんなことは、定義から明らかで、わざわざ講義で教える必要はないし、講義でこんな自明なことを話す時間的余裕なんて無い!!」ってわけか(・・?――
そして、こんにちに至る。
複素関数のガウス平面表示、そして、オイラーの公式
なんての出てきたけれど、これとて、「こういう関係がある」(「このように定義する」)の一瞬で終わってしまった。
だから、ネムネコは、極座標について説明できないにゃ。
ついでだから、もうひとつ問題。
問題2 点(a,b)を通り、x軸となす角がαである直線の極方程式を求めよ。
ネムネコは、優しいから、絵をプレゼントしたにゃ。
ただし、惑わしかもしれないので、注意が必要だにゃ。
あと、αが90度、すなわち、α=π/2のとき、注意すること。
α≠π/2のとき、直線lの傾きはtanαだから、デカルト直交座標系における直線lの方程式は・・・。そして、求めた式にを代入し、rについて解けば・・・。
α=π/2のときは、え〜と、え〜と…
と、錯乱するのであった!!
この他にもトラップ、罠が仕掛けられているかもしれないので、注意したほうがいいケロよ。
たとえば、
のときは、どうなるのかとか(^^)。
このときは、どのような場合だにゃ。
第50回 極方程式で表された曲線の面積 [微分積分]
第50回 極方程式で表された曲線の面積
曲線Cが極座標を用いてr=f(θ)(α≦θ≦β)と表されていて、f(θ)は連続であるとする。このとき、曲線Cと半直線θ=α、θ=βで囲まれる部分の面積Sは
である。
【証明】
閉区間[α,β]の分割
をとり、曲線r=f(θ)と半直線に囲まれた微小部分を扇型で近似すると
仮定より、f(θ)は[α,β]で連続なので、も[α,β]で連続。
したがって、|Δ|→0のとき、
に収束する。
よって、
(証明終)
問題1 次の方程式で表される曲線の囲む面積を求めよ。
【解】
r≧0だから、a>0のとき−π/2≦θ≦π/2、a<0のときπ/2≦θ≦3π/2。
したがって、
a>0のとき、この曲線が囲む面積Sは
a<0のとき
よって、
(解答終)
この曲線は、点(a,0)を中心とする半径|a|>0の円だから面積S=πa²!!
また、この曲線は、x軸に関して対称なので、この曲線の第1象限における面積を2倍することによって面積を求めることもできる。
すなわち、a>0のとき、
また、a<0のときの曲線は、y軸に関してa>0のときの曲線に対称だから、その面積は等しい。
問題2 カージオイドの面積を求めよ。ただし、a>0とする。
【解】
r≧0だから、0≦θ≦2π。
よって、
(解答終)
カージオイドはx軸に関して対称なので、対称性に注目し、
と計算してもよい。
問題3 a>0とするとき、次の曲線(4葉線)の囲む面積を求めよ。
【解】
の両辺を2乗すると、
曲線の対称性から、第1象限で囲まれた図形の面積を4倍すればよい。
したがって、求める面積Sは
(解答終)
問題4 a>0とするとき、次の曲線(レムニスケート)の囲む面積を求めよ。
【解】
r²≧0より、cos2θ≧0。
よって、−π≦θ≦πとすると、。
図形の対称性から第1象限で囲まれた部分の面積を4倍すればよい)。
(解答終)
問題5 a>0とするとき、次の曲線(デカルトの葉線)の囲む面積を求めよ。
【解】
を代入すると、
よって、求める面積Sは
ここで、t=tanθとおくと、で、θ=0→t=0、θ=π/2→t→∞に対応するので、
(解答終)
デカルトの葉線は直線y=xに対称なので、
ここで、t=tanθとおくと、で、θ=0→t=0、θ=π/4→t=1に対応するので、
としたほうがいいのだろう。
問題5の解答では、
「θ=0→t=0、θ=π/2→t→∞に対応する」にすこし”やましさ”がある。
正しくは、「θ=0→t=0、θ=π/2−0→t→∞に対応する」とすべきところだから。
y=xに関して対称なのは、x³+y³=3axyのxとyをyとxに入れ換えても同じ式になることからわかる。