「神は存在しない」 ホーキング博士、最後の著書出版 CNN [ひとこと言わねば]
「神は存在しない」 ホーキング博士、最後の著書出版 https://t.co/L1hsNqaDsy
— cnn_co_jp (@cnn_co_jp) 2018年10月17日
この主張が正しいかどうかだにゃ。
ライプニッツは、「形而上学叙説」の中で「そうした法則を作ったのだから、神さまはいるにゃ」といった趣旨の内容を主張していたように記憶しているが・・・。
また、スピノザは「神即自然」と言ったケロよ。
ナポレオン皇帝はラプラスに対して、 「お前の書いた本は不朽の大著作だと評判が高いが、神のことがどこにも出て来ないじゃないか」とからかうと、ラプラスは言った。
「陛下、私には神という仮説は無用なのです」
https://goo.gl/dB1NvQ
なになに、「神」の意味が違うって。
そこは突っ込まないお約束だにゃ。
今日のアニソン、「ゾンビランドサガ」より『徒花ネクロマンシー』 [ひとこと言わねば]
[座屈ってご存知ですか?] 第2回 [ddt³さんの部屋]
3.曲がったと仮定してみる
事故調査委員会の有識者の誰一人として親柱が曲がると想定しなかったのは、親柱が曲がるためには、水平方向の力が必要だからです。もちろん現実の施工誤差を考えると、水平材は親柱と完全に直交する事はないでしょうから、ちょっとは水平材が親柱を水平に押したり引っ張ったりする可能性はあります。しかしそれはあくまでちょっとであり、職人達の群衆荷重Pに比べたらカスみたいに小さいはずです。水平材からの作用を無視できないくらい親柱が傾いていたら、最初から傾いた足場を立てたからだという結論になります(^^;)。
それでも秀才オイラー君は、「親柱は曲がって折れた」と主張しました(・・・本当に主張したかどうかは、知りませんが)。きっと「またまた奇矯な事を。常識がないなぁ~。これだから現場知らずの学者は。天才と何とかは紙一重だ」・・・などなどと陰口を叩かれたに違いありません(^^;)。オイラー君は、まっすぐな鉛直下向きの圧縮力しか柱に作用しない状態に対して、それが曲がる理由を見つける必要に迫られます。
しかし普通に考える限り、親柱は曲がる訳ありません。そんな事はオイラーさんも百も承知です。そこで、
「何かの拍子に、間違ってちょっと曲がってしまったら?」
と考えたのでした(^^)。
一般に長手方向に平行に圧縮力(引張力)Pを受ける線材を棒といい、長手方向と直角に(水平に)「横荷重q」を受ける線材を梁といいます。
図-2に示した親柱には、圧縮力Pにより棒としての圧縮変位v(x)が生じ、横荷重qにより梁としての曲げ変位u(x)が生じます。xは図のように柱の根元から鉛直上向きに取ります。
v(x),u(x)とP,qとの関係は以下です。
(9)を棒の微分方程式,(10)を梁の微分方程式といいます(まんまじゃん(^^;))。Eは弾性係数で、柱の材料によって決まる材料定数です。Aは柱の断面積,Lは図-2に示した柱の長さです。
(9)のEA/Lは、じつはこの棒のバネ定数になります。つまり(9)は、高校時代にやったフックの法則によるバネの伸び縮みを、ちょっと難しく書いただけのものです。
一方(10)のIは、断面2次モーメントと言われる断面定数で、図-3と(11)で定義されます。(11)でRは、図-3のyz平面で梁断面の形状を表す領域。y,z軸の原点は、梁の断面重心を通るものとします。
(10)のEIは、ゼンマイバネがx方向に連続的に並んだ状況を表します((9)は、普通の伸び縮みバネが連続的に並んだ状況)。ゼンマイってわかります?。回転に対して抵抗するバネです(^^)。回転に対して抵抗するバネなので、バネの抵抗値はd2u/dx2に比例する事になり、そのバネ定数がEIです(これも一種のフックの法則)。また断面には、回転力(だけ)が作用している事になりますが、(9)と(10)の本質的な発想はいっしょと言えます。
(9),(10)に示すように、柱の圧縮挙動と曲げ挙動を別々に扱って良いのは、当時からわかっていました。別々にというのは、(9),(10)にはu,vが混在せず圧縮と曲げは連成しない、という事です。じつは(9),(10)の開発者の一人が、オイラーさんなのです。
という訳で柱の曲げを考えるなら、(10)だけみてれば良い事になります。図-1ではq=0です。従って普通に考えれば、q=0の時の(10)の一般解は、
です。境界条件を考慮して、(12)を一意にできます。まず柱の両端で水平変位u(x)は0です。すなわちu(0)=u(L)=0。次にピン支持とローラー支点の特性を思い出します。ピン支持とローラー支点では、自由に回転できるのでした。という事は、その点のゼンマイバネは何の回転力も受けません。ゼンマイバネの抵抗値は、EI・d2u/dx2なのでした。従って境界条件を並べてみると、
(13)の第1式と2式より、b=d=0。b=0を第4式に代入すれば、a=0。a=b=d=0を第3式に代入すれば、c=0。結局a=b=c=d=0なので、u(x)=0です。横荷重qがなければ、柱は曲がらないという当然の結果でした(^^;)。オイラー以外の有識者たちが、親柱は曲がらないと考えたのは無理からぬ話です。
しかしオイラーの発想は違うのです。
「間違って曲がってしまったら?」
ですから。さすが(10)の開発者と言うべきなのか・・・。
(10)は最初は曲がってない状態から、どんだけ曲がるか算出する式です。そうではなくて、(何故か知らないが)柱が曲がってしまったら?、です。曲がった柱を想定し、それを途中の位置xで切断して力の釣り合いを取ると、図-4になります。
柱が曲がっちゃった(^^)とすると、圧縮力Pは位置xにおいて、柱の軸線からu(x)ずれて作用する事になるので、位置xの断面にはP×u(x)だけの回転力が作用する事になります。[回転力]=[作用力]×[回転中心からの距離]だからです。トルクの定義です。
この回転力をゼンマイバネは受ける事になります。回転力はd2u/dx2に比例するのでした。そして図-4から、この回転力はPに比例する事も明らかです。これらの効果を考慮して(10)を書き直すと、
が得られます。ただしq=0としています。
(14)を長柱座屈のオイラー方程式と言います。
4.座屈方程式を解いてみる
(14)は明らかに2階積分可能です。
(15)に特性方程式を使って一般解を導くと、
の形になります。a,b,c,dは積分定数。境界条件をつけて解を特定します。図-2と4を比較すれば明らかなように、境界条件は前といっしょです。
第2式より、k≠0(P≠0)とすればc=0。従って第1式よりb=0。残りを行列形式で整理すれば、
まずa=d=0(a=b=c=d=0)は(17)の解なので、u(x)=0は(15)の解の一つです。(a,d)≠(0,0)のケースを考えると、(17)の係数行列の行列式が0の場合です。
L≠0,k≠0に注意すると、
そうするとsin(kL)は常に0なので、(17)からa=0。境界条件、
から得られる(15)の特解(?)は、
という事になります。ここにδは任意です。1.で述べたのと同じ状況です。