物理の慣性系って存在するケロか? [お前らに質問]
そもそも、慣性系ってものがこの宇宙に存在するのか、疑問ですね〜。
たとえば、時刻t=0のときに座標系O-xyとO'-x'y'が一致しているとします。そして、座標系(観測系)O'-x'y'はxの正の方向に加速度αの等加速度運動しているとします。
議論を簡単にするため、質点Aはx方向には観測系O'-x'y'と同じくxの正の方向に加速度α(時刻t=0のとき、x方向の速度は0とする)で、y方向に速度vで運動しているとします。
このとき、絶対慣性系O-xy系でこの運動を観測すると、AからBに運動しているように観測されますが、観測系O'-x'y'ではA'からBに等速直線運動したように見えます。
つまり、観測系O'-x'y'と同じ加速度で運動しているものは、観測系O'-x'y'では等速直線運動しているように見える。
なお、ここでいう速度、加速度はともに座標系O-xyで測ったものとするものとする。どちらか一方を基準にしないと議論できないんで。
ネムネコは、ネムネコを中心に宇宙(の万物)は回るという天動説を信じて疑わない。ネムネコを原点にとった座標系O'-x'y'こそ正しい。
その存在を仮定するのは勝手だけれど、慣性系ってのは、そもそも、力学の理論を構築する上で必要な仮定、前提、虚構、空想物に過ぎず、その実在性は疑わしいものだにゃ。
少なくとも、このように加速度の大きさが一定で、その向きが変わらない場合、座標系O-xyが−αの加速度運動をしているのか、観測系O'-x'y'がαで加速度運動しているのかなんてわからないもん(以下の「永遠の水掛け論」を参照)。
所詮、現象説明の理論に過ぎないのに、物理学の仮定や法則などを宇宙の真理と誤解し、そう思い込み信じて疑わないのは物理屋さんの悪い癖だにゃ。
物理屋さんはもっと謙虚になるべきだと思うにゃ。
永遠の水掛け論
時刻tにおける動点PのO-xy系の座標を(x,y)、O'-x'y'の座標を〈x',y'〉に関しては、
という関係があるので、O-xyとO'-x'y'系における加速度に関しては次の関係が成立する。
これをO-xy系の運動方程式
に代入すると、
この−mαを慣性力と呼んだりするが、
とおけば、
となり、ニュートンの運動方程式が成り立つ。
と同時に、(1)式は
となるので、
O'-x'y'系の世界に住む我ら「けものフレンズ」はO-xy系の世界に住む住民に対して、「おラッチの運動方程式(3)が正しから、お前らの運動方程式(1)を(4)に直すべきだ」、「お前らこそ慣性力を加えて運動方程式を補正しろ」と主張することができるのであった。
ひょっとしたら、ddt³さんがこの件に関して何かコメント(ネムネコ天動説に対する反論かもしれない)を送ってくれるかもしれないので、 楽しみにして待つといいにゃ。さらに、アインシュタインの等価原理の説明と、その誕生の歴史的背景を説明してくれるかもしれない。
等価原理って何だ?
https://goo.gl/fQRMDN
きっと「ニュートンのバケツ」や「マッハ原理」といった面白い話が出てくると思うにゃ(^^ゞ
ブラゲロ・マムシの質問に答えたよ [ひとこと言わねば]
ブラゲロ・マムシが質問してきたので、次のように答えたにゃ。以下の文章は少し手を加えているけれど・・・。
◆ (回答№16 cyototu ) ニュートンの法則によると力が
ゼロなら加速度もゼロで、等速直線運動する。その逆も真。だか
ら、力は働いていません(※)。
◇とは、言えません。
ニュートンの運動法則は、質点の質量をm、加速度を、質点に作用する力を外力とすると、
となりますが、ここに登場する質点に作用する外力は、外から質点に作用する力をすべて足しあわせたものです。
たとえば、この質点にとという2つの力が作用しているとします。
すると、
になります。
で、であるとすると、
となるので、ニュートンの運動方程式は
となり、この結果、加速度a=0で、この質点は等速直線運動をすることになります。
したがって、外力が作用していても、その和が0ならば、加速度は0になりうるんですよ。
たとえば、机の上にボールを置きますよね。これには重力がかかっていますが、この重力と大きさが等しくて向きが反対の力で机がボールを押し返すので、ボールは動かないでしょう。
このことからわかるように、机に置いたボールが静止しているからといって、このボールに外からの力が一切加わっていないわけではないのです。
外力を足しあわせたものがプラマイ0だから静止しているんですよ。
(※)
「力が働いていない」という言葉が、質点に作用する外力の総和が、
と0であるという意味であれば正しい。
このことの省略表現として、「力は働いていません」というのであればですが・・・。
ここがポイントですが、このとき、質点は自分にという力がかかっていることはわからない。
だって、これ(静止している、等速直線運動をしているという情報)は、自分にどんな力が加わっているかどうかについて知りうる判断材料になりえないんだもん。わかるのは、自分が静止または等速直線運動しているから、外力の総和が0であるということだけ。
この他に、物体の内部に働いている内力というものがありますよね。たとえば、ボールを構成する分子は電気的な力で結びついています。ですが、内力の合計・総和が0なので、その物体は、その物体が分裂でもしない限り、内力で動いたりはしませんが・・・。ただし、絶えず、変形はするかもしれない。
また、机に置いたバナナはバナナの表面、内部にある微生物などによって腐敗します。つまり、力学的な力がバナナに作用していなくても、化学的な変化による状態変化が起こりえます。
ですから、外から力が加わっていなくても、状態や内部の状態が変化すること、内的変化は起こりえるってわけ。
寄せられた回答を見ると自由落下がどうのこうのという話が出ていますね。
「落ちる」ってどいうこと(・・?
https://nekodamashi-math.blog.so-net.ne.jp/2018-07-08-2
って、記事を昔に書いたな。
人工衛星の外に座標系を設定すると、静止衛星は等速円運動をしているので、物理学的に言うと静止衛星は落ちているんですよ。ただ、その軌道が地球の同心円であり、人工衛星が地球に衝突しないというだけの話。
また、地球表面からその人工衛星を見ると、いつも同じ位置にある(ように見える)ので静止と呼んでいるだけです。
それに、brageloneさんがいう「力」って、物理学でいうところの「力」ではないでしょう。
何かを変化させる動的な???を仮に「力」と名付け、物理学の諸法則のアナロジーとして議論を展開しているわけでしょう。
このアナロジーを根拠に「いまの物理学は間違っている」というわけじゃないんだから、こういう着想はあって然るべきなんじゃないかな。
私はそう思いますがね。
さらに、分裂をすれば、ものは動き出すという話を。
静止している質量Mの物体が、突如、質量m₁とm₂に分裂し、それがそれぞれv₁とv₂を持ったとする。
この分裂のときに外力が働いていないとすれば、運動量保存の法則から、
つまり、外力が一切働いていなくても、内力で分裂できれば、物は動くことができるってわけ。
ただし、このとき、質点m₁とm₂を合わせた重心の位置は移動しないことに注意。質点系に作用する内力は質点系全体の重心を移動させることはできないからね〜。
これは一種のアナロジーなんだけれど、
社会を質点系、社会を構成する個々の人々を質点とみなすと、社会全体(の重心)は変わらなくても、または、変えられなくても、社会を構成する個々の人々は互いに影響を与えつつ、それぞれが(質的に)変化しうる
って事になるのかもしれないですね〜。
このブログの訪問者は単なる孤立した質点ではなく、ネムネコとこのブログを中心に、あるいは、媒介にして、互いに結びつき、互いに影響を与え続けているのであった。
基本選択法 [数値解析]
基本選択法
前回紹介したバブルソート(Bubble Sort)は、隣接する2つの大小を比較し、順序が逆転していたならば、2つの要素を交換することのよって、データを並び替える方法であった。
そして、データの数がn個であった場合、比較回数が
回であり、データの交換回数が最悪
回になり、並び替えの効率が悪い方法であるという話をした。
隣接する2つの要素の大小関係を比較し、順序が逆転していたら交換することによって何をしているのかといえば、昇順ならば要素の最大の値のものを、降順ならば要素の値が最小のものを、その最後尾に配置してるのである。であるならば、昇順ならば要素の最大値を、降順ならば最小値を要素の中から選び出し、それを最後尾に配置すればよいということになるであろう。
たとえば、
{4,2,5,1,3}
であれば、5が最大値なので、
{4,2,5,1,3}→{4,2,3,1,5}
と並び替える。
5は最後尾に配置したので、次に、5を取り除いた
{4,2,3,1}
の最大値4を最後尾に配置する。
{4,2,3,1}→{1,2,3,4}
これで並び替えが終了。
{4,2,5,1,3}の場合、
バブルソート:6回
基本選択法:2回
と、データの交換回数を減らすことができる。
の場合、この方法のアルゴリズムは次のようなものになるであろう。
do i=n,n−1,・・・,2,1
i_max=1
do j=2,3,・・・,i
a(j)>a(i_max)ならばjをi_maxにする
end do j
a(i_max)とa(i)を交換
end do I
このFortranプログラムは次のようになる。
parameter(n=5)
integer a(n)
integer dummy
a(1)=4; a(2)=2; a(3)=5; a(4)=1; a(5)=3
do i=n, 2, -1
i_max=1
do j=2,i
if(a(j).gt.a(i_max)) then
i_max=j
end if
end do
! データの交換
dummy=a(i) !データの退避
a(i)=a(i_max)
a(i_max)=dummy
end do
write(*,*) a
end
i_max=iのとき、交換をする必要がないので、次のように変更すると、さらに速くなる。
parameter(n=5)
integer a(n)
integer dummy
a(1)=4; a(2)=2; a(3)=5; a(4)=1; a(5)=3
do i=n, 2, -1
i_max=1
do j=2,i
if(a(j).gt.a(i_max)) then
i_max=j
end if
end do
! データの交換
if(i_max.ne.i) then
dummy=a(i) !データの退避
a(i)=a(i_max)
a(i_max)=dummy
end if
end do
write(*,*) icount
write(*,*) a
end
そして、現在、最速とされるクイックソートよりも速い並べ替え法を発見すると、歴史に名を残すことができる。のみならず、特許をとれれば、巨万の富を稼げるかもしれない。
次回は、さらに速い挿入法を紹介する。