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ddt³さんからのお便り [ひとこと言わねば]

昨日8月6日に出題した次の質問にddt³さんからお便りをいただいたにゃ。

 

 

質問1 気温30℃といったら汗が出るほど暑いケロ。でも、30℃の水の中に浸かっているとき、同じような暑さは感じない。

同じ30℃の環境なのに、なぜ、こうも違うのか説明するケロ。

さらに、

気温30℃といったら体温より約6℃も低い。したがって、ヒトの体は30℃の空気で冷やされているはずなのに、何故、ヒトは暑いと感じるのか?

この理由を述べよ。

 

 

質問2 室内の気温が38℃だとする。このとき、扇風機の風を受けたほうがヒトは涼しいと感じるか、暑いと感じるか、どっちっだ。

お前らは、このとき、扇風機をつけるか、つけないか。

扇風機をつける、つけないを選択する理由も合せて答えよ。

 

 

質問3 日中の最高気温が50℃を超えるような暑い中、中東のヒトたちはTシャツではなく、全身を覆い隠す衣装を身につけているにゃ。

なぜですか?

 

 

この質問に対するddt³さんの回答。

 

 

質問1

 空気と水の熱伝導率λ,熱容量C,密度ρを調べると、次のようになります。

 

     空気   水

 λ:  0.0241  0.561 (W/m/K)

 C:  4186   1020 (J/kg/K)

 ρ:  1000   1.205 (kg/m^3)

 

 で、熱容量はkg当たりです。我々の周囲の空気は水より遥かに薄々なので、その効果を考慮するために、C×ρを作り、立米当たりの熱容量を求めると、

 

      空気   水

 C×ρ:  1229  4186000 (J/m^3/K)

 

となります。熱伝導率に関して水/空気の比を取れば23,熱容量(立米当たり)の比を取れば3406

 

 という訳で水と空気を保冷剤と考えれば、空気より3500倍くらい温まりにくい(いつまでたっても温度差のある)水中で、空気の25倍くらいの効率で熱を放出し続ける事になります。そりゃ~、寒くなる気が・・・(^^;)

 断熱材としても、熱伝導率の効果より熱容量の効果が上回って、水の方に軍配の上がる気が・・・(^^)

 

 

最後の

「断熱材としても、熱伝導率の効果より熱容量の効果が上回って、水の方に軍配の上がる気が・・・(^^)。」

の部分は余計だと思いますが、

まぁ、ddt³さんのこの説明でいいのでしょう。

 

 

質問2

 絶対に扇風機を付けます。それも全開で。たんなる熱伝導だけでなく、体表面にたまった熱気を風が持ち去るという効果はあると思うんですよ。空気は水より3500倍も温まりやすいくせに、水の25倍も熱を周囲に伝えないので。

 

 映画ナバロンの要塞で有名(?)なアリステア・マクリーンの「女王陛下のユリシーズ号」には、こう書かれていました。

 

  ・風速1mごとに、体感温度は1℃下がる。

 

 コンロにヤカンをかけた時、ヤカンをふって強制対流を起こすと、沸きが速くなると自分は思います(^^)

 

 

この説明はハテナ。

 

この場合の冷却のメカニズムは汗が関係しているのだと思います。

 

38℃という体温よりも高い風ですが、この熱風(?)の湿度は低くて、扇風機は湿度の低い乾いた空気を絶えず人間の体表面に送り続けてくれるので、汗が蒸発しやすくなる。(温度差と湿度差にはアナロジーが存在する)

汗が蒸発するには蒸発熱(汗1gが蒸発するには約80calの熱)が必要なので、体表面の汗が蒸発するとき、その汗が体から有無をいわさず熱を奪ってくれて、この結果、体表面温度が低下する。

 38℃の熱風から体が受け取る熱量<汗の蒸発によって体から奪われる熱量

この関係が成立するので、扇風機をつけが方がよい。

ただし、湿度100%、38℃のときは、かいた汗はもはや蒸発しないので、扇風機はただひたすら体を温めるヒーターと同じ役割をすることになり、扇風機はつけないほうがいいんじゃないか。

 

☆ コンロにヤカンをかけた時、ヤカンをふって強制対流を起こすと、沸きが速くなると自分は思います(^^)

◇ 強制対流の程度にもよると思いますが、これはたぶん逆だと思うな。

「サブプール沸騰がどうたらこうたら」という話をずっと前に聞いたことがあります。

加熱面で沸騰した水蒸気が上部の冷たい水で冷却されて再び水に戻るという相変化をともなう現象(凝縮というのかな)の熱伝達は、強制対流の熱伝達とオーダー違いに大きく、そのため、熱を効率的に上部の冷たい水に伝えられるらしいんですよ。

 

ddt³さんの予想が正しいか、私の予想が正しいか、お子さんの自由研究の課題にいかがですか?

用意するものは、ビーカーとアルコールランプ、温度計とストップウォッチ(温度計とストップウォッチは100均で買えるはず)。あとは、撹拌用のモーターとプロペラに乾電池。2000円もあればこの実験に必要なものはすべて揃うはず。

撹拌用のプロペラの位置を変えると沸騰するまでに要する時間が変わるはずなので、最適(最悪)な位置を調べるのも面白いかもしれない。

実験したヒトは、実験結果をこの記事のコメントに書いて送信してくださいm(__)m

 

 

質問3

 もう気温の問題じゃなく、直射日光(輻射熱)の方が問題なのでは?。Tシャツなんかで出歩くと、コンガリになってしまうから?(^^;)

 

 ちなみに38℃くらいの温泉につかると幸せなのは、それが温泉だから?。カコーン(桶の音)。プハー!(快楽の吐息(^^))。

 

全身を覆うのは、外からの輻射熱を小さくするためでしょうね。

通気性がよくて蒸(む)れない布地の服ならば、50℃くらいの気温下ではTシャツよりも涼しいでしょうね、きっと。

 

私は耐えられないけれど、サウナなんて理屈では簡単に説明できないものが世の中にはあるしなぁ。

私には、ヒトがどうしてサウナに入るのか、その理由がわからない。

「サウナは、ただひたすら暑いだけだろう」と思うのですが、サウナは心理(学)的要素が絡むので、これは科学では扱えないに違いない(^^

ところで、あなたはサウナ、好きですか?

金額にもよりますが、私はお金を積まれても、サウなんかに入る気にはなれない。入る奴の気がしれない!!

 


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