お前らに問題(8月27日 解析力学編) [ねこ騙し物理]
お前らに問題(8月27日 解析力学編)
問題 ハミルトニアンがH=H(p,q)であるとき、ハミルトニアンは時刻によらず一定、つまり、
であることを証明せよ。
ここで、pとqは、それぞれ、一般化座標と一般化運動量である。
ちなみに、一般化運動量とは、ラグランジアンをLとするとき、
であり、ハミルトニアンHとラグランジアンの間には、
という関係があるけれど、上の問題の証明では不要。
【ヒント】
と考え、これを時刻tで微分した後、
ハミルトンの正準方程式
を使え。
あるいは、
を使え。
ここで、{}はポアソン括弧である。
こんなヒントをつけるなんて、少し甘やかし過ぎか(^^ゞ
ポテンシャルエネルギーをU(q)とすると、ハミルトニアンは
と運動エネルギーKとポテンシャルエネルギーUの和になる。
したがって、
ハミルトニアンHが時刻tを変数に含まない場合、ハミルトニアン、すなわち、(力学的)エネルギーは保存される。
対称性と保存則のところで、ラグランジアンLが変数に時刻tを(陽に)含まない場合、エネルギー(ハミルトニアン)は保存されるということを示したけれど、問題の答は、このことの別証明になる。
こんな問題はチョロいというヒトは、もっと一般に、自由度がnの場合、すなわち、
であっても、
が成立することを示すいい。
どちらも、サービス問題、簡単な微分の計算問題だとは思うが(^^)
ポアソン括弧 [ねこ騙し物理]
ポアソン括弧
§1 ポアソン括弧
ある関数を時間tで微分すると、
ハミルトンの方程式より
だから、これを代入すると、
になる。
ここで、ポアソン括弧
を導入すると、
になる。
fがtを陽に含まない、すなわち、のとき、
になるので、
になる。
ポアソン括弧の定義に従って計算すると、
になる。
ここで、はクロネッカーのデルタで
ポアソンの基本括弧式
正準変数に関するポアソン括弧式を基本括弧式という。
さらに、ポアソン括弧の性質。
問 とし、ポアソン括弧の基本的性質(1)〜(4)が成り立つことを確かめよ。
【解】
(1) 定義より明らか。
(4) 省略
(解答終)
ただの計算問題だから、(4)くらいは自分でやるべきだと思うにゃ。
§2 ポアソン括弧を用いた定式化
ハミルトンの正準方程式
は、ポアソン括弧を用いると、
と同じ方程式の形になる。
実際に上の式の右辺を計算してみると、
となることから、このことを確かめることができる。
また、時間を陽に含まない物理量F(p,q)の方程式は、
になるにゃ。
§3 対称性と保存則
生成子G(q,p,t)から生成された無限小正準変換
はポアソン括弧を用いると、
と書き換えることができる。
一般に、F(p,q)の変化は、
になる。
生成子G(q,p,t)で生成された無限小正準変換に対してハミルトニアンが不変であるとき、すなわち、考えている系が対称性をもつとき、ハミルトニアンの変化は
で与えられるので、対称性がある場合、
このとき、Gの時間変化は
となり、Gは保存量であることがわかる。
すなわち、対称性がある場合、対称性の生成子は保存量ということになる。
正準変換 [ねこ騙し物理]
正準変換
§1 正準変数と変分
ラグランジアンとハミルトニアンには
の関係があるので、作用積分は
になる。
境界条件を入れ、これを変分すると、
よって、停留条件δS=0を入れると、
ハミルトンの正準方程式を得ることができる。
§2 正準変換
(q,p)→(Q,P)と変数変換すると、一般に、ハミルトニアンもH(q,p)→H’(Q,P)と変化するが、
このとき、
が成り立つような変換を正準変換という。
ラグランジアンに時間の微分項を加えても、作用積分の変分は変わらないので、
で、W=W(q(t),Q(t),t)であるとすると、
これを代入すると、
これは恒等式なので、上の式から
という関係式が得られる。
正準変換の例1
は正準変数qとpを入れ替える変換。
実際、
となり、p=Q、P=−qと入れ替わっている。
次に独立変数をq、Pに選ぶために、
とおき、微分すると
これを⑨に代入すると、
したがって、
という関係式を得る。
正準変換の例2
は恒等変換。
実際、計算してみると、
となる。
§3 無限小正準変換
εをパラメータとして
とすれば、W₂による正準変換は
となる。
をεの1次精度まで求めると、
Pとpの差はε程度なので、上の式の右辺のPをpにさり気なくすり替えると、
このG(q,p,t)を無限小正準変換子という。
無限小正準変換の例
空間並進Q=q+ε、P=pの場合、
だから、生成子G(q,p,t)は
空間回転 z軸のまわりに無限小回転(θ=ε)の場合
から、生成子は
時間並進 T=t+εの場合、
だから、生成子はハミルトニアン。
何でも、これと
「ハミルトニアンが無限小変換Gで不変ならば、Gは保存される」
というネーターの定理とを組み合わせると、次のことが結論されるらしい。
1 空間が一様(空間並進対称)ならば運動量は保存される
2 空間が等方的(空間回転対称)ならば角運動量は保存される
3 時間が一様(時間並進対称)ならばエネルギーが保存される
これを見ると、物理的な空間と(一般化された)運動量、そして、時間とエネルギーの間には深い関係がありそうだ。
そして、これは量子力学の不確定性原理と何やら関係があるに違いない!!
だって、量子力学では、位置と運動量、時間とエネルギーは不確定の関係にある。
だから、この組み合わせには深い関係があるに違いない。
――物理の話だから、適当なこと、無責任なことを口走る、ネムネコであった(^^ゞ――
ddt³さんがきっと何か話してくれると思うにゃ。
と、例によって丸投げするネムネコであった。
ハミルトン方程式のイントロ [ねこ騙し物理]
ハミルトン方程式のイントロ
ラグランジアンの変数は、(一般化された)座標qと(一般化された)速度、すなわち、である。
物理では運動量が保存されたりするので、速度を用いるより(一般化された)運動量pを使ったほうが何かと便利なことが多い。
というわけで、(一般化された)運動量pを
と定義することにする。
これは定義だケロ。何故、このように定義するのかと野暮な質問をしてはいけない。
ではあるけれど、1次元で、ポテンシャルがV(x)で与えられるとき、ラグランジアンLは
で与えられるので、
となり、運動量pと一致する。
なのですが、2次元の極座標を用いてラグランジアン
で与えられているとき、
となるにゃ。
速度(ベクトル)のr方向、θ方向の成分をそれぞれで表すと、
となるので、(一般化)運動量(ベクトル)のr方向、θ方向の成分は、
となり、は運動量ではなく角運動量の単位をもつことになってしまうことになるにゃ。
だから、これを運動量と呼ぶのは少し塩梅が悪い(^^ゞ
てなわけで、運動量ではなく、一般化された運動量と呼ぶんじゃないか。
これは数学じゃないし、しかも、ネムネコは物理屋さんじゃないから、適当なこと、嘘八百を平気に並べ立てることができる(笑)。
で、時間を陽に含まないラグランジアンの全微分を求めると、
ゆえに、
ここで、
で与えられる関数H(q,p)を定義し、これをハミルトニアンと呼ぶ。
1次元の場合、
となって、ハミルトニアンH(q,p)は運動エネルギーと位置エネルギーの和になる。
さてさて、ハミルトニアンH(q,p)の全微分を求めると、
(2)、(3)式を比較すると、
あるいは、
これをハミルトンの方程式と呼ぶ。
例1
このとき、運動方程式(ハミルトンの方程式)は
になるケロ。
とおき、
これに、
を代入すると、
となり、ニュートンの運動方程式と一致する。
例2
のとき、
となるケロ。
とおくと、
さらに、
とおくと、
となり、太陽のまわりを回る惑星の運動方程式を得ることができる。
ブラゲロ・マムシが・・・ [ひとこと言わねば]
Nouveau mystère animalier : les perroquets qui rougissent d’émotion
https://goo.gl/oh3TrA
を紹介していた。
新しい動物の謎:感情に顔を赤らめるオウム
フランスのチームはBeauval動物園の5頭のマコウでこの現象を初めて厳密に観察しました。
鮮やかな感情の中でオウムが人間のように顔を赤らめたらどうでしょうか? 研究者がまだ正確なメカニズムを理解していない場合、フランスのチームはBeauval動物園(Loir-et-Cher)の5頭のマコウで、この現象を初めて厳密に観察したと言います。 彼らは 8月22日水曜日、アメリカの科学誌「 PLOS One 」に結果を発表しました。
青と黄色のマココ(アラララウナ)の頬の一部は、羽のない裸である。 この白い肌は、鳥のための「陽性」と考えられる瞬間に、ヒーラーとのやりとりの間に白っぽくなった。 「この鳥は自分の顔に筋肉を持っていません 」と実験を主導したINRAの研究員であるAgence France-Presse Aline Bertinは説明します。 彼らは彼らの表情のために研究されたことはありません。(以下略)
――ネムネコの経験によると、セキセイインコは気分によって黒目の大きさが変わるよ。飼い主との遊びに熱中すると、黒目の部分が大きくなる。そして、ナニモノカに取り憑かれたかのように、容赦がなくなり、凶暴化する(笑)。時に指や手の甲の皮膚などに思い切り噛み付き、嘴からなかなか離そうとしない。だから、この状態になると、要注意!!――
人間の言葉を話せる、つまり、音声による高度なモノマネ能力を持っているか、持っていないかが、判断材料になっているらしいんだよね〜。
しかし、ご主人様の家族(ヒトだから、犬やネコと違って、言葉を話せる)が、ご主人様に近づきすぎると、「こいつ、俺から大切なご主人様(インコにとっては、ご主人様は、旦那さん、奥さん、恋人などの重要なパートーナー)を奪うつもりなんじゃないか。危ない。守らなければ」と防衛本能が働き、追っ払いにかかる。柴犬のように、間に入って、接近を妨げたりする。
インコ・オウムの仲間の多くは、カラスやペンギンなどと同じく、一度婚姻関係を結ぶと、基本的に繁殖相手を変えないからなんでしょうね。
この動画を見て、知能の高いカラスに訓練を施せば音楽を奏でられると思わないほうがたぶんいい。
ある種の鳥の囀(さえず)りには、人間の言葉や音楽のような規則性、文法のようなものが存在することが知られている。そして、それを理解できる能力を有している。そのような脳の箇所も存在する。
だ・か・ら、曲の表現内容は理解できなくても、鳥は音楽的な構造を理解できる可能性があるんだケロ。これは生得的な能力だから、短い曲ならば、曲をまるごと憶えるなんてチョロいもの。単に憶えるだけではなく、部分的にアレンジすることだってできる。新たに覚えたものを部分的に付け加えることだってできる――単純な同じパターンの繰り返しだと、オスはメスに見向きもされない。囀りにオリジナリティーや節回しの面白さがないと、オスはメスにモテない――。だから、このカラスは、そのうちに、単なる模倣の域を脱し、曲のアレンジをするようになると思う。そして、将来、独創性に富む曲を作るようになるかもしれない(^^)
そして、ついには、ニワトリは、頭、脳(?)がなくても生きられるようになってしまったぁ〜!?
新潟市、最高気温40℃に届かず・・・ [ひとこと言わねば]
40℃に0.1℃足りなかった。何か悔しいケロ。どうせここまで暑くなったのだから、40℃になって欲しかったね。
出典:グーグルさんの地図
40.8℃の胎内市中条を筆頭に、新潟市東区松浜の39.5℃までの7位までを新潟県が独占。今日の新潟県はとんでもない暑さであった。
胎内市中条の気温計測のことは
— ピート1号 (@sekiya18) 2018年8月23日
新潟県下越の人間の間では秘中の秘とされております( 'ω')
なので「胎内市なぜ暑い」という単語で検索しないよう
お願い申し上げます。
3年前には、
今年一番の暑さ!新潟県胎内市で38.4℃
2015年7月13日 13:53
13日は暑さが一段と厳しく、新潟県胎内市中条では午後1時までに気温が38.4℃となり、全国で今年一番の暑さを記録した。
http://www.news24.jp/articles/2015/07/13/07304168.html
他の都道府県から、今日、新潟に来たヒトは、死ぬほど暑いと感じたようだけれど。
夏の新潟の暑さを甘く見ると、命を落とすケロよ。
新潟で40度超 熱中症に警戒を #nhk_news https://t.co/KE4lbYRvkf
— NHKニュース (@nhk_news) 2018年8月23日
気温というと日中の最高気温ばかりに目が行くけれど、日中の最低気温の歴代記録をみると、ちょっと面白いケロよ。
日中の最高気温が40℃を越える場所の殆どは内陸部や盆地で、昼間はいくら暑くなっても、夜は結構涼しくなるもんだにゃ。
だけど、北陸は・・・。
だ・か・ら、褒め言葉なんでしょうけれど、新潟のヒトに
新潟は、夏、涼しくていいですね
という言葉は絶対に禁句、NGワード。
顔には出さないけれど、多くの新潟県民は、「お前ら、新潟や北陸などの日本海側のフェーン現象を、一度、経験してからものを言え」と、内心、憮然としちゃうから。
暑いぞ、新潟!! [ひとこと言わねば]
これで、新潟県も最高気温40℃越えの仲間入りだケロね。
味は優勝級?!金足農業とコンビニ共同開発のパンケーキ再販売 #nhk_news https://t.co/q1qBTwpa1d
— NHKニュース (@nhk_news) 2018年8月23日
ニュートンの運動方程式からエネルギー保存則を導くケロ [ねこ騙し物理]
ニュートンの運動方程式からエネルギー保存則を導くケロ
ニュートンの運動方程式
の積分について考える。
(1)の両辺との内積をとり、時刻tについて積分すると、
ここで、
であり、Cは移動経路。
(2)式の右辺の(線)積分は一般に移動経路(軌道)Cによって変わるが、が保存力、すなわち、
で与えられる場合、この積分は経路によらず、
と、始点と終点のポテンシャル(エネルギー)の値によって定まる(註)。
(2)と(3)より、
よって、
運動エネルギーとポテンシャルの和、すなわち、力学的エネルギーは、時間によらず一定。
(2)式の右辺の(線)積分は一般に移動経路(軌道)Cによって変わるが、が保存力、すなわち、
の場合、この積分は経路によらず、
と、始点と終点のポテンシャル(エネルギー)の値によって定まる(註)。
(2)と(3)より、
よって、
運動エネルギーとポテンシャルの和、すなわち、力学的エネルギーは、時間によらず一定。
積分ではなく、微分を使うならば。
保存力場の場合、ニュートンの運動方程式は、
よって、
と、(力学的)エネルギー保存則を証明できる。
(註)
ストークスの定理より
閉曲線C=C₂+C₂と分割すると、
よって、この積分の値は経路によらない。
あるいは、物理的に
と、おおらかに(^^)
(*)
また、
だから、(形式的に)
になる。
ちょっとした呟き [ひとこと言わねば]
今日、ブログにアップした循環座標と保存則という記事は、結構、重要だと思うけど、何故か、あまり読まれていない。
なぜ、運動量保存則、角運動量保存則、エネルギー保存則が成り立つのか、
この理由を循環座標という観点から説明しているのですが・・・。
そして、空間の一様性と等方性、時間の一様性という話が絡んでいるかもしれないのになぁ〜。
のみならず、運動量と位置(座標)、エネルギーと時間には、切っても切れない深い関係があるということを述べており、この話は量子力学につながってゆくかもしれない。
だって、
運動量と位置、エネルギーと時間という組み合わせ、カップリングは、量子力学の不確定性原理
にも出てくるんだから。
まぁ、それはそれとして、数学では極座標(r,θ)を
または、
で定義するのですが、物理では極座標を(r、φ)とし、
で定義するんだよね。
θとφという、使用するギリシア文字の違いなのだけれど、物理屋さんは、何故か、θではなくφを使いたがる。
とくに合理的な理由はないと思うのだけれど、何故、物理屋さんはθではなくφを使うんだろう?
厨ニ病なのだろうか?
使用する記号やギリシア文字が数学と物理で異なっていると、何かと面倒なんだよ。物理屋さんは、いつまでもわがままを言っていないで、そろそろサトリを開き、数学の使用文字、記号にならってほしいものである。読むヒトに無用な混乱、誤解を招くだけだから・・・。
この理由を知っているヒトがいたら、教えてm(__)m
今日のアニソン、「お金がないっ」から『Romance way』 [今日のアニソン]
ストリーの方も、借金の方で・・・という月次のもので、「少年メイドクーロ君」と変わりはしない・・・。