お前らに質問(関数の極限 5月20日) [お前らに質問]
超〜難問だケロ。
問題1 a>0とするとき、つぎのことが成り立つことを証明せよ。
ここで、log xは自然対数である。
ちなみに、
「xがaにかぎりなく近づくのだから、このとき、log xはlog aに近づく」っての証明にならないケロよ。
だって、これは暗黙のうちに、
といった計算をしているからだにゃ。
そもそも、この計算で使われている
が成り立つかどうかが不明だケロ。
たとえば、
とすると、
だが、
なので、
だから、一般に、
ということは言えず、したがって、⑨は言えない。
中には、「対数関数log xは点aで連続だから⑨は成立する」というヒトもいるかもしれないけれど、
そもそも、関数f(x)の(1点)連続は、
をもって定義されるもの。
そして、f(x)=log xとすれば、(2)式から
となるので、
この主張は「ならば」といっていることと同じことで、証明すべきことを使って証明するという循環論法になっているにゃ。
まぁ、
という不等式を使うと、この難問を解くことができるかもしれないが・・・(右図参照)。
たとえば、
上の不等式より
が成立し、
よって、ハサミ打ちの定理より、
とか。
一見、これは証明になっていそうですが、証明に使う不等式が成立することを証明するには、微分積分などが必要になる。
そして、対数関数の微分が可能であるためには対数関数が連続である必要があるので、
を、暗黙のうちに、使っていることになるにゃ。
やることなすことがすべて逆転しているにゃ。
問題2 次の不等式を証明せよ。
問題1はともかく、問題2くらいはやれよな。
画像元:上の動画
たとえば、
と両者の差をとり、これを微分し、増減を調べるというダサダサの方法ではなく、できるだけ、格好よく解こうじゃないか。
でも、うまい方法よりも、たとえ格好が悪くても、確実な方法が一番であるのだけれど・・・。
第4回 三角関数の極限 [微分積分]
第4回 三角関数の極限
半径1、中心角θ(0<θ<π/2)扇形OAPを描き、点Aの接線と線OPとの交点をTとすると、
だから、
sinθ>0だから、両辺をsinθで割ると、
となる。
だから、ハサミ打ちの定理より
θ→−0の場合、θ<0だから、θ=−φとおくと、φ>0だから、
よって、
である。
問1 次の極限を求めよ。
【解】
(1)
(2) 2x=θとおくと、x→0のとき、θ→0だから、
あるいは、三角関数の倍角公式
を用いて
(3)
(4) sin²x+cos²=1から、sin²=1−cos²x。
よって、
(5)
あるいは、
だから、
となるので、
(解答終)
問題 次の極限値を求めよ。
(ヒント)
(1)
(2)
問2 次の極限を求めよ。
【解答】
(1) だから
よって、x→∞のとき
だから、(ハサミ打ちの定理より)
よって、
(2) θ=1/xとおくと、x→∞のときθ→0となるので、
(解答終)