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斜方投射の動画をBloggerにアップ!! ついでに数値的に解いてみた [ねこ騙し物理]

試しにオイラー法で解いてみた

 

「この微分方程式くらいならば、オイラー法で十分じゃねぇ」と思ったので、

今日の記事で取り上げた

  

の近似解(数値解)を、最も簡単なオイラー法で求めてみた。

その結果は、コチラ↓。

 

 

とりあえず、これだけ合っていれば十分だろう。

 

上の連立微分方程式の場合、オイラー法を用いると、、時刻tにおけるu(t)x(t)の値を元に、時刻t+Δtu(t+Δt)x(t+Δt)

  

という簡単な式で表される。

Δtを一定にし、

  

とすると

  

 

ここからは余談だけれど、

①は次のように変形すると、

  

となり、そして、Δtは一定と仮定しているので、数列は初項、公比1−Δtの等比数列であることわかる。

したがって、

  

で、u₀=1とし、区間[0,1]n等分すると、

  

となるので、

  

そした、n→∞の極限を取ると

  

で、

  

の解は

  

だから、t=1とすると、

  

となり、この両者は一致するのであった。

 

ということで、

もうひとつの微分方程式

  

も、オイラー法で、結構、いい精度で解くことが出来そうだね。

こちらの場合は、

  

 

話を簡単にするために、としたけれど、

角度θで投げ出す斜方投射の場合、初期値は

  

だケロよ。

そして、γは無次元化された重力加速度であることに注意。

この無次元重力加速度に質点の質量、空気抵抗の比例定数などがすべて集約されているんだケロよ。

 

あと、Bloggerの方に、斜方投射のアニメーション動画をアップしておいたので、興味のある奴は見るといいにゃ。

リンク先はこちら↓

http://nemneko.blogspot.com/2019/08/blog-post.html

 

そしていつもどおり、自画自賛をして、記事を結ぶのであった。

 





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斜方投射と到達距離 [ねこ騙し物理]

斜方投射と到達距離

 

北朝鮮が、また、ロケット花火を打ち上げたので、極初歩的な弾道軌道の計算をしてみることにするにゃ。

地球は球形だけれど、問題を簡単化するために、地球は平ら、重力加速度gは一定と仮定する。

 

§1 放物運動 (空気抵抗がない場合)

 

shahou-fig-001.png時刻t=0で速さで地平線(x軸)となす角度θで、質量mの質点が投げ出されたとする。

このとき、(ニュートンの)運動方程式は次のようになる。

  dg-001.png

初期条件は

  

とおき、①の両辺をmで割ると、

  

t=0のときだから

  

これを積分すると

  

初期条件x(0)=0から

  

②の両辺をmで割ると

  dg-035.png

とおき、これを書き換えると

  dg-036.png

重力加速度gは定数だから、両辺を積分すると

  

初期条件より

  dg-037.png  

さらに積分すると

  

初期条件y(0)=0より

  

したがって、

  dg-002.png

が解になる(高校の物理の公式)。

 

次に、質点の運動の軌道を求めることにする。

(3)より、

  

これを(4)式に代入すると

  

したがって、最高の高さH

  dg-038.png

到達距離L

  dg-005.png

0<θ<90°とすると、sin2θ=1になるのはθ=45°の時だから、最大到達距離

  

である。

 

もっと簡単に解けるけれど、高校の物理などとの兼ね合いで、こう解いてみたにゃ。

 

shahou-fig-001.png問 高校の物理らしく、最高の高さHと到達距離を求めよ。

【解】

v=0のときに、yは最大になる。

したがって、(2)より

  

これを(4)式に代入すると、

  dg-006.png

(4)式でy=0になるtの値を求めると、

  dg-007.png

したがって、

  dg-008.png

(解答終)

 

 

§2 空気抵抗がある場合

 

以上の議論は空気抵抗がない場合の話。空気抵抗が速度に比例する場合、運動方程式は次のようになる。

  dg-009.png

kは比例定数だケロ。

初期条件は空気抵抗がない場合と同一とする。

  dg-010.png

③の一般解は見た瞬間

  

とわかる。

初期条件はだから

  dg-011.png

これを積分すると

  dg-012.png

t=0のときx=0だから

  dg-014.png

 

④はじっと見ると

  dg-015.png

初期条件はだから

  dg-016.png

これを積分すると

  dg-017.png

t=0のときy=0だから

  dg-018.png

よって、

  

したがって、微分方程式の解は

  dg-020.png

 

 

 

(11)をtについて解き、それを(12)に代入すれば、軌道をy=f(x)という形で表すことができるけれど、形がオドロオドロなりすぎるにゃ。

 

 

問 変数分離で④を解け。

 

 

地平線(x軸)にぶつかれば跳ね返るけれど、跳ね返ることなくもし永遠に落下し続けるとすれば、終端速度は

  

そして、

  

 

ここで、お前らに問題。

 

問題1 t≧0とするとき、(12)式で与え与えられるyの最大値Hを求めよ。

【ヒント】

yが最大になるとき、

 

到達距離Lを求めようと無謀なことは考えないほうがいいにゃ。

だって、

  dg-021.png  

の解を求める必要があるからだにゃ。

まぁ、t=0という自明な解はすぐに求まるが・・・。

 

 

問題2 km/t>0が1に対して非常に小さいとき、空気抵抗がない時の解(1)〜(4)は、空気抵抗を考慮した解(9)〜(12)の近似になるはずである。

このとことを示せ。

  dg-002.png

 

  dg-020.png

 

【ヒント】

  



さらに、もう一曲♪



ところで、ネムネコは微分方程式

  dg-009.png

を次元(物理単位)をもつまんま解いたけれど、この微分方程式は何らかの方法で無次元化して解くべきだね。

たとえば、無次元化された速度

  dg-030.png

は無次元化された時間

  dg-031.png

を導入する。

すると、(無次元化された)微分方程式は次のようになるのかな。

  dg--032.png

ここで、γは無次元化された重力加速度で

  dg-034.png

こうすれば、「メートル」、「フィート」や、「キログラム」、「ポンド」といった単位によらないより普遍的な方程式になり、微分方程式を解くのも楽になる。

こうすると、初期条件は

  

 

ネムネコが考えるに、

ddt³さんが、きっと、こういった話をしてくれるに違いない。

さらに、初期値問題⑨を解くスプレッドシートを作ってくれるに違いない(^^




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