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「算数苦手なリカちゃん」今は昔 理系合格率、女性が上  朝日 [ひとこと言わねば]


都合のいい数字を引っ張りだせば、なんとでも言えるものだにゃ。

なぜ理系に進学する女子が少ないか
13対1――。これは1983年にアメリカで行われた数学の学力調査で700点以上の高得点を獲得した13歳未満の子どもの男女の割合です。この結果だけをみれば「女子は数学が苦手なんだ」と感じるかもしれません。
https://goo.gl/9AFYDV

ここに出てくるデータは古いけれど、数学の成績上位者に占める女の子の割合は男の子よりも低い。そして、この傾向は年齢が上がるに連れて大きくなる。
だ・か・ら、
難関大学になればなるほど、理系の学生に占める女の子の割合がどうしても低くなる。


正規分布

  

を仮定すると(mは平均、σは標準偏差)、
たとえ、2つの集団の平均点が50点と同じであったとしても、標準偏差(青は10点、赤は20点)が違えば、下の図のように、赤の集団の方が成績上位者は多くなる。
「なぜ理系に進学する女子は少ないか」の記事中に出てくる個人差が大きいということと標準偏差(データのばらつきの度合い)が大きいこととはまぁ同じことだね。そして、標準偏差が小さいと、下の図のように、データの多くが平均付近に集中し、山の頂が高くなる。


つまり、平均点や女の子の合格率(女の子の合格者÷女の子の受験者)という特定の値、データのみで、その集団の特徴を論ずることはできないってこと。分散・標準偏差や分布(上の図のような正規分布になるとは限らない)を考慮に入れないて議論をしないとダメで、この朝日新聞の記事のように特定の値だけを恣意的に取り出せば、統計のデータからどんな結論だって導くことができる。

そして、日本はこれから少子化が進み理系進学者の絶対数が減り、科学技術立国という日本の強みが失われることが予想されるので、そうならないようにと、文科省は、女の子にもっと理系に進んでほしくて、このように都合のいいデータを取り出して、「女の子の合格率(女の子の合格者÷女の子の受験者)の方が、男の子の合格率(男の子の合格者÷男の子の受験者)より高い」と言っているのであった。まぁ、この他にも理由はあると思うけれど(^^ゞ。

そう言えば、朝日新聞は、政府の統計不正がどうたらこうたらと、大騒ぎしていなかった(笑)。


参考までに、平均点50点、標準偏差10点は赤の曲線、平均点40点、標準偏差20点は青の曲線の場合。


赤の集団は平均点が青の集団に対して10点も低いのに、70点以上の点数をとるヒトの数が多い。仮に70点以上のものを理系科目が得意なヒトと呼ぶことすると、赤の集団に属する者の方が理系科目が得意なヒトが多く、理系科目の上位者は赤の集団に属するものが独占してしまうのであった。
赤い曲線の集団は、40点未満、つまり、赤点をとるヒトがその集団の半数近くいるけれど、70点、80点以上の成績上位者は青の集団よりもずっと多いという逆転現象(?)さえ起こりうる。


そして、幻想郷の理系女子といえば、


神奈子さまに


永琳だにゃ。


これはあくまで一般的傾向だけれど、理系の中でも、数学と物理色が薄ければ薄いほど、女の子が占める割合が多くなるような気がする。

スポーツの世界などでは、男女間の肉体的な違いがから男女の能力差や区分を認めるくせに、何で、脳の話になると、途端に、男女の能力(脳力?)は同じって話になるんだろうね。
ネムネコは不思議でたまらない。

ちなみに、オレは「男のほうが女より優れている」とか「男のほうが女より頭がいい」と言っているんじゃないから、この点だけはくれぐれも誤解するなよ。
女の子が得意とする分野と、むさ苦しくて小汚い男の子の得意とする分野があるし、もちろん個体差は存在するけれど、おそらく生物学的な理由から男女間の性差が結果として現れる(学問)分野や領域が存在すると言いたいだけなんだから。


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集積点のよもやま話3 [数学基礎]

集積点のよもやま話3

 

アルキメデスの公理

任意の正の実数abに対して、

  

となる自然数nが存在する。

 

定理(有理数の稠密性)

zを1つの実数とすると、任意の正数εに対して、

  

となる有理数aが存在する。

【証明】

アルキメデスの公理より、任意の正数εに対して、

  

すなわち、

  

となる自然数nが存在するので、

  

を示せば十分。

z≧0とする。

  

とすると、自然数全体の集合Nは上に有界でないから、A≠∅

また、Aは自然数全体の集合Nの部分集合だから最小の自然数k∈Aが存在する。

よって、

  

故に、

  

よって、とすればよい。

z<0のとき、−z>0とし、上の結果を用いればよい。

(証明終)

 

この定理は、実数のすぐ近くには有理数が(無数に)存在していることを表しており、この性質を有理数の稠密性という。

 

と、準備を終えたところで、次の問題の答。

 

問題 A0以上1以下の有理数の集合、すなわち、

  

とするとき、Aは閉集合かそうでないか、答えよ。

ここで、Qは有理数全体の集まり。

 

全体集合Xを実数全体の集まりRとし、AXの部分集合とする。

  

で、1/√2は無理数だから実数なので、上の定理から、

任意の正数εに対して

  

である有理数a∈Aが存在する。(a=1/√2でないから、となることに注意)

というわけで、1/√2は集合Aの集積点である。

Aの集積点のすべてをAは含まないので、Aは閉集合でないということになるのであった。

 

また、Aの集積点の集合、すなわち、Aの導集合

  

である。

一般に、有理数全体の集合をQとすると、

  

という関係が成立する。

 


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集積点のよもやま話2 [数学基礎]

集積点のよもやま話2

 

集積点 Xを距離空間とし、AXの部分集合とする。Xの点aA−{a}の触点であるとき、aAの集積点という。

すなわち、任意の正数ε>0に対して、

  

であるとき、aAの集積点という。

特に、1次元の場合、

任意のε>0に対して、

  

となるx∈Aが存在するとき、xAの集積点という。

 

定理 Aが閉集合である⇔Aの集積点はすべてAに含まれる。

 

次の集合Aがあるとする。

  

この集積点は0だけであり、0∈Aだから、上の定理からAは閉集合になる。

一方、

  

の集積点も0であるが、だから、上の定理よりBは閉集合でないことになる。

 

問 次の集合は閉集合か。

  

【解】

ABの集積点(の集合)は、ともに、

  

定理から、

C⊂Aでないので、Aは閉集合でない。

C⊂Bなので、Bは閉集合である。

(解答終)

 

では、ここで問題。

 

問題 A0以上1以下の有理数の集合、すなわち、

  

とするとき、Aは閉集合かそうでないか、答えよ。

ここで、Qは有理数全体の集まり。

 

さあ、この問題を解いてもらおうじゃないか。

 

できた奴は、Aの集積点全体の集まり、つまり、A導集合を求めるよ。

 

なお、Aの導集合を記号で表すとき、の点をA孤立点という。

たとえば、

  

の場合、Aの集積点は0だけなので、Aの導集合

であり、

は、すべて、Aの孤立点である。

また、Aの閉包をで表すとき、一般に、

  

という関係が成立する。

 

  

とするとき、Bの集積点は0のみであるので、Bの導集合

であり、

  

となり、これはBを包む最小の閉集合、すなわち、Bの閉包になっているだろう。

 

 


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英語が超ラクになる「日本語との決定的な違い」 ※ 学生必見 YouTubeから [ひとこと言わねば]

YouTubeで、英語と日本語の違いに関するちょっと面白い動画を見つけたので紹介するにゃ。


たとえば、ドイツ語やフランス語などの他のヨーロッパの言葉とは異なり、英語は名詞や形容詞、冠詞などの格変化(日本語の助詞、「が」、「の」、「に」、「を」に相当する)を捨ててしまったからね〜。だから、英語は語順がすべての言語になってしまった。

たとえば、ドイツ語ならば、der、des、dem、dieと、定冠詞(英語のtheに相当)が格によって変化するので、語順が変わっても、名詞の格がわかりやすい。しかも、名詞は、男性、中性、女性名詞の3種類があり、主格の性や単数・複数によって動詞の活用形(英語の場合、be動詞がam、is,areと変化し、三単現のとき動詞の語尾にsがつけなければならないことに、その名残がある)が変化するので、英語と比較すると、語順の変化に強い。さらに、英語やドイツ語などのヨーロッパと同系統の言語であるインドの文語、サンスクリット語は格によって名詞や形容詞の語尾が複雑に変化するので(おそらく、現代のドイツ語と英語の祖先であるゲルマン祖語も同じだったと考えられる)、日本語と同じように、主語、動詞、目的語をどこに配置するかは自由で、語順なんて正直どうでもいい。このため、印欧語でありながら、日本語や朝鮮語と同じSOV型に変化してしまった。(インド人は、英語よりも日本語の方が習得しやすいという話も)

サンスクリット語の名詞の格変化の例

sanskrit.png


この点に関しては、多くの外国語や言語学に詳しいブラゲロ・マムシが、コメントとして何か書いてくれるだろうから、お前ら、楽しみして待つにゃ。


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集積点についてのよもやま話 [数学基礎]

集積点についてのよもやま話

 

集積点 点aが集合A集積点accumulation point)であるとは、aの任意の近傍の中にaと異なるAの点が少なくとも1つ存在することである。

このことは、次のように言い換えられる。

任意の正数ε>0に対して、

  

となるx∈Aが存在する。

 

定理 Aが閉集合である⇔Aの集積点はすべてAに含まれる。

 

昨日、

  

の集積点を求めよという問題を出したけれど、この問題を出したのは、上の定理に関わる内容だから。

 

たとえば、

  

という1点集合Aがあるとすると、これは閉集合である。

 

【証明】

1{1}の触点であることは明らか。

x≠1とし、これがAの触点であるとすると、任意のε>0に対して、

  

でなければならない。

εは任意の正数なので、

  

とすると、

  

となり矛盾。

よって、一点集合A={1}の触点は1のみなので、Aは閉集合である。

(証明終)

 

ここで、

  

であり、B(x;ε)xの(イプシロン)近傍のこと。

 

あるいは、

 

【証明】

実数全体の集合Rに対するA={1}の補集合

  

は、開集合{x∈R|x<1}と開集合{x∈R|x>1}の和(集合)だから開集合。

よって、A={1}は閉集合である。

(証明終)

 

 

さてさて、A={1}の集積点は存在しますか。

任意の正数ε>0に対して、

  

となるx∈{1}は存在しますか?

 

存在しないとすれば、冒頭に示した定理が揺らぐにゃ。

だって、{1}の集積点は存在しないのだから、{1}の集積点のすべてが{1}に含まれたりしないケロよ。

もちろん、{1)の集積点の集まりは空集合∅だから、

  

となるので、 「Aの集積点はすべてAに含まれる」が成立すると言えなくもないが、誤解を招く表現であり、読者に要らぬ混乱を招くので、こういう書き方は避けるべきだと思うにゃ。

 

ところで、

  

を集合と考えると、この集積点は0のみということになるが、Bを集合ではなく数列、点列と考えると、すこし事情が変わってくる。

 

定義1 (数列の集積点)

数列の部分列がaに収束するならば、このaを数列集積点accumulation point)という。

 

の部分列

  

1に収束するので、1はこの数列の集積点ということになる。

 

数列の場合、

  

と書き、普通、

  

とは書かないという文句が聞こえそうですが、このように書き表す流儀もあるんだにゃ。

 

たとえば、以下の英語のサイトを参照。

https://solitaryroad.com/c450.html

 

つまり、

問題 次の集積点を求めよ。

  

 

の答は、

これを集合(というか通常の位相)として考えれば、0であり、

数列(の集積点)と考えれば、0と1が答ということになる。

 

じゃぁ、数列

  

の集積点はどうなりますか。

なお、この集積点は定義1の意味だにゃ。

 

 

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お前らに問題 集合の相等と集積点 (3月3日) [数学基礎]

ちょっとお前らに質問

 

次の2つの集合ABがあるとする。

  

Aのすべての元aBの元であり、同時に、Bのすべての元bAの元であるので、集合の相等の定義から、

  

になる。

 

一方、集合Aの要素の個数(濃度)をn(A)で表せば、n(A)=3、集合Bの要素の個数n(B)=6――誰がなんと言おうが、Bには集合の元が6つ――なので、

  

になる。

 

集合の濃度論的には、

  

になってもらわないと困る。

(1)式が成り立たないと、数学の基礎が揺らいでしまう。これは由々しき問題だケロ(^^ゞ。

 

この絶体絶命のピンチをどう乗り越えたらいいのか、お前ら、考えるにゃ。

 

ここまでは前振りなので、真に受けるなよ。

 

数学には集積点と呼ばれるものがある。

集積点の定義は、たとえば、次のようなものである。

 

定義 AXの部分集合であるとする。Xの点xA−{x}触点であるとき、xA集積点という。

 

これでは、何を書いてあるかわかりにくいと思うので、改めて、集積点を次のように定義することにする。

 

任意の正数ε>0に対し、

  

となるa∈Aが存在するとき、xAの集積点という。(少しアレンジを加えているが、とある数学の本に出ている定義。)

 ――なので、x=aではなく、A−x}を表している。そして、(2)は、点xの近傍の中にxと異なるAの点aが少なくとも1つ存在することを意味している。――

 

では、この集積点の定義を踏まえて、次の問題を解いてもらおうか。

 

 

問題 次の問に答えよ。

(1) の集積点は0だけであることを示せ。

(2) の集積点を求めよ。

 

 

この問題の集合の場合、集合ABの濃度|A|、|B|はともに可算濃度(アレフゼロ)なので、|A=B|となり、問題は発生しない。

しかし、集合Aの任意の元は集合Bの元であり、かつ、集合Bの任意の元は集合Aの元でもあるので、

  

が成立し、ABの集積点はともに0になってしまう。

 

こんなことをことさら問題で問うとているからには、0以外にBの集積点が存在するに違いない。いやいや、これは引掛け問題で、Bの集積点は0だけかもしれない(^^ゞ。

 

そして、

不親切きまわりないことに、この問題と集積点の定義(2)が出ている数学の本には、この問題の答が載っていない!! のであった。

 



 

ところで、触点って何だ。

 

任意の正数ε>0に対し、

  

であるとき、xは集合A触点という。

ここで、

  

なお、Rは実数全体の集まりである。

 


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やってみたかっただにゃ [高校の統計]

やってみたかっただにゃ

 

問題 サイコロをn回振る間に、1の目が出る回数をrとするとき、

となる確率を、n=50の場合について求めよ。

【解

n=50p=1/6q=5/6とおくと、

nが50と大きい(?)ので、これは正規分布に近似できて、正規分布表から、この確率は

である。

(解答終)

 

まぁ、こんなふうに解くことができる。

 

さてさて、二項分布(50,1/6)を正規分布

で近似していいものかどうかが気にかかって、コンピュータで乱数を発生させて、調べてみた。

サイコロを50回投げて1の何回出るか調べるという試行を100万回ほど繰り返して、確率分布、確率密度関数を求めてみた。

下の図がその結果で、赤い点と曲線がコンピュータを使ったシミュレーションの結果で、緑の曲線が正規分布。

saikoro.png

近似できていると言えば近似できているし、できていないと言えば、できていない。なんとも微妙な結果だね。

 

乱数を飛ばすなんてまどろっこしいことせずとも、

を使えばいいじゃないか。

 

saikoro-02.png

(表計算ソフトを使って計算した奴)

 

正論だけれど、乱数を使ってシミュレーションしたかったんだにゃ。だから、しょうがないにゃ。

 

 


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