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演算子法入門 [微分積分]

演算子法入門

 

非同次の1階線形微分方程式

  

f(x)を定数関数0にした同次方程式(補助方程式)を

  

とすると、(2)の一般解

  

である。

 

定数係数の線形方程式の解法の復習として(1)を解いてみる。

(1)の両辺にを掛けると

  

積分すると

  en-001.png

 

さて、(3)と(4)を比較すると、非同次の1階線形方程式(1)の一般解(4)は、同次方程式(2)の一般解(3)に、(1)の特殊解の1つであるを加えたものになっていることがわかる。

 

ここで、次の微分演算子

  

を導入し、

  

と表すことにすると、(1)は

  

になる。

そして、新たに

  en-002.png

と定義すると、(5)は非同次方程式(1)の特殊解になることがわかる。

したがって、(1)の一般解は

  

特に、a=0のとき、だから、

  

ただし、不定積分は、積分定数を含まないものとする。

たとえば、

  en-003.png

だにゃ。

 

f(x)は何度でも微分可能、つまり、級とする。

部分積分すると


したがって、

  

ここで、

  

 

さて、

  

と変形し、演算子Dをあたかも実数のように考え、

  

とマクローリン展開すると、

  

となり、これは(8)と一致する。

 

【参考】

  

 

だ・か・ら、

例えば、

  

といった計算をしてもいいってこと。

現に

  

と一致する。

 

(部分)積分と微分のどちらの計算が楽かといえば、微分の方が楽だから、この計算法のメリットは計り知れない。

そして、一切積分することなく、同次方程式

  

の一般解が

  

であることがわかる。

 

さらに、α≠aのとき、

 en-009.png 

また

  en-010.png

になる。

 

ただの積分だから次の関係が成り立つことは明らかだろう。

 

  

 

 

問 次の微分方程式を解け。

【解】

の一般解は

 

(1)

  

よって、

  

 

(2)

  

したがって、

  

 

(3)

  

したがって、

  

(解答終)

 

 


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