SSブログ

軌道エレベーターは自由落下か? [ddt³さんの部屋]

軌道エレベーターは自由落下か?

 

 

 みなさん、軌道(宇宙)エレベーターって聞いたことはありますよね?(← と決めつける(^^;))。こんなのです・・・。

 

  (a) https://www.obayashi.co.jp/recruit/shinsotsu/challenge/spaceelevator.html

  (b) https://www.sbbit.jp/article/cont1/33407

 

 小説では、2001年宇宙の旅で有名(?)なアーサー・C・クラークの「楽園の泉」があります。

 自分は大林組の回し者ではありませんが、イメージがわかない方には(a)をお勧めします。動画付きページで見てみて下さい。(b)では、なんでも軌道(宇宙)エレベーターが実現すると認知革命が起こるとか書かれていますが、その部分を読むためには(b)のサイトの会員にならないと駄目らしいです。自分は会員ではないので、どんな認知革命なのか知りませんが(^^;)。このような大規模プロジェクトの問題は主に3つ。技術・金・時間。

 

1) 技術

 軌道エレベーターの最大のネックは、エレベーターのゴンドラをつるすケーブルです。現在実用的な土木材料で最強を誇るのはPC鋼線ですが、自分のいい加減な試算によれば、PC鋼線を約1 km垂らすと自重だけで破断します。(a)を見た方には明らかと思いますが、軌道エレベーターのケーブル延長は、少なくとも静止軌道から地上までの36000 kmは必要です。

 それで「楽園の泉」(1979年発表)では、純度100%ダイヤモンドの完全1次元結晶による糸、という夢の材料が登場します。そのような材料は1979年時点では夢物語でしたが、今ではナノカーボンチューブがあります。原理的な不可能性は別として、工学的(技術的)問題は、意志さえあれば金と時間のかけかた次第でいつかは解決されると、個人的には楽観視しています(^^)

 

2)

 大林組の試算によれば、軌道エレベーターの総工費は10兆円です。どうせ新国立競技場といっしょで、予算が数倍に値上がりするのは目に見えていますが、ここで青函トンネルの総工費を思い出してみましょう。

 当初費用は3倍に値上がりし6900億円。しかも維持費は年間約40億円なので、供用開始の1995年から今までで、40×35年=1400億円くらい消費した事になります。そのため建設中から「やめちまえ!」の声はたびたび上がったのですが、けっきょく完成にこぎつけ今も供用され、しかも北海道新幹線というなんちゃって新幹線までできちゃった。それも11年もかけて(^^;)。今後も「やめちまえ!」とはならないだろうと予想されます。

 本四架橋(瀬戸大橋)の総工費は38000億円。これも当初値段の約3倍。金額は調べられなかったけれど、本四架橋にはそれだけを行う専従のメンテナンス会社があり(たぶん青函トンネルにも)、維持費も青函トンネルと同程度だろうとは容易に想像できます。完全供用開始はほぼ1995年で青函トンネルと同時期。今後も「やめちまえ!」とはならないだろうと予想できるのも同じ。

 10兆円に比較すると、青函トンネルも本四架橋もその1/101/3なんだけど、逆に言えばそれくらいの差しかない。良し悪しは別として、金の問題も意志さえあればなんとかなる。

 

3) 時間

 一説によれば、軌道エレベーター建設は100年計画になるという。それがどうした!。本四架橋構想の初出はじつに1889年(明治25年)。そこから数えて完成は100年後だ。本工事には本四架橋も青函トンネルも、25年ほどかけた。軌道エレベーターは少なくとも36000 kmの超構想タワーをつくろうてな話なんだから、100年で出来たら御の字じゃないか!。

 この前テレビで見たけれど、フィレンツェのサンタマリア大聖堂は140年の歳月をかけて造られた。ピサの斜塔にいたっては、約100年間の工事中断の後に50年もかけて完成された。時間も、意志さえあればなんとかなる。良し悪しは別として(^^;)

 

 

 ところがここに、仮称Mさんという方がいらっしゃる。Mさんの活動範囲は主にOKWAVEと教えてgooで、ときどき現れる。自分を出禁にしてくれた人だ(^^;)。Mさんは仰る。

 

  「軌道エレベーターは原理的に不可能だ」と。

 

 その事情はこうです。

 

 

 

 静止軌道上にある軌道ステーションから、人の乗ったゴンドラを黙って放すと、当面は軌道ステーションあたりをプカプカしてるでしょうが、いつかは地球の重力に捉えられ、「ア~レ~!」と墜落してしまうはず。

 なので図-1に示すように、ゴンドラは軌道ステーションからケーブルでつるして降ろす事になる。しかしゴンドラだけだと軌道ステーションが下に引っ張られて、静止軌道から落下を始めるのは目に見えているから軌道エレベーターの基本計画では、釣り合いを保つために、ちょうど釣り合う分だけのバラスト重量を軌道外側へ送り出す事になっている。

 

 さてここで問題です。

 まず軌道ステーションが地球のまわりを自由落下してるのは間違いない。そうでなければ、それは静止軌道にとどまれない。そしてゴンドラもバラストも地球を周回する限りは、自由落下のはずである。ところが地球重力は地球中心からの距離r2乗に逆比例するから、ゴンドラには軌道ステーションより大きな、バラストには軌道ステーションよりも小さな重力が作用する。

 その結果、ゴンドラの地球周回速度は軌道ステーションより速く、バラストの地球周回速度は軌道ステーションよりも遅くなる。従って軌道エレベーターは全体として縦に回転を始め、エレベーター構造として成立できなくなる。

 

 このMさんのパラドックス(?)を解いて下さい(^^)

 (執筆:ddt³さん)

 


 

物理系ではないネムネコには、こんな難しいことはわからないので、お前らが考えるにゃ。

ただ、普通のエレベーターの運動って自由落下運動ではないわな〜。エレベーターが自由落下運動ならば、エレベーターは1秒毎に秒速9.8m/s(時速約35km/h)加速し、すぐに猛烈な速度で落下することになるにゃ。

エレベータが初速0m/s100mを自由落下したときの速さvは、

  

にも達するにゃ(^^)

 

 

 

さらに付け加えると、エレベータが自由落下していればエレベーターの内部は無重量状態になるけれど、エレベーターに乗っている人の体がフワッと宙に浮いたといった話は聞いたことがないにゃ。

 

エレベーターは、静止状態から落ちる瞬間、一瞬、体がフワッと浮くような浮揚感に襲われるけれど、100m落ちる間の大部分はほとんど一定速度で落ちているはずから、この間、重力にを打ち消す力ような力(エレベーターを吊り下げているワイヤーの張力か)が上向きに働いているに違いない!!

つまり、普通のエレベーターの運動は自由落下運動ではないってことになるんじゃ〜なかろうか。

 

 

 




ddt³さんに、こんなことを言われてイジメられたにゃ。

 例えば、軌道ステーション+ゴンドラ+バラスト+ケーブルの全体系はどこにもぶら下がっておらず、しかも全体として静止軌道からはずれないとすれば、全体系は自由落下してる事になります。

 にも関わらず、その一部だけが(ゴンドラだけが)自由落下でないなどと突然言い出すのは、明らかに物理力の欠如を示す。多くの専門家と呼ばれる連中がそうだ。もしくは、軌道エレベータ構想の利権に目のくらんだ奴らの言ってる事だ。

 ・・・と(^^;)。

ネムネコは、物理系じゃなく、力学の基本法則をあまり理解できていないから、こういう問題は苦手だにゃ。
数式が出てこないと、手も足も出ないケロ。hontoka-ayashiikero.png

周回軌道を回っている宇宙ステーションがAに差し掛かった時、地球の中心Oに向かってボールを投げると、この軌道が正確かどうかは別にして、空気抵抗がなければ、ボールは赤い軌道を描き地球表面に落下するよね、たぶん(^^ゞ

ボールが地表面のDの地点に落下したとき、宇宙ステーションはBにまで到達していないに違いない。
宇宙ステーションとボールの引力は地球とボールの間に働く引力に比べれば小さくて無視していいはず。だとすれば、このボールには地球からの引力しか働いていないので。面積速度一定の法則から、ボールが地球に近づけば近づくほど円周方向の速さは速くなるので、たぶん、こういった軌道を描くはず。違うっけ?

宇宙ステーションの質量に比べればボールの質量なんて無視できるほど小さいにゃ。(ボールを地球の中心に向かって投げたとき、宇宙ステーションはほんのちょっぴり地球の中心から遠ざかるけれど、そんなものは無視できる。)
このため、ボールと宇宙ステーションとを合わせた重心は宇宙ステーションの重心とみなしていい。

この僅かな重心の不一致を嫌うならば、ボールを地球の中心Oに向かって投げるのと同時に、ボールを地球の中心とは反対の方向に同じ速度で投げればいいんじゃ〜ないかな。これがバラストの役目になるはず。

ただ、宇宙エレーベータの場合、同時に互いの反対方向に投げだす2つのボールに紐がついていて、しかも、地球の中心に投げたボールをCの地点に落とさないとダメだから、ここでネムネコの思考力は止まってしまう。
宇宙ステーションに姿勢や軌道を安定させるためのスラスターのようなものがついていれば、これを使うことによって宇宙ステーションの周回軌道を変えることなくボールをCの地点に落とすことはできるのだろうけれど、スラスターのようなものを使わずに二つのボールの紐を引っ張る力だけをうまい具合に制御して、そのような芸当ができるのかどうかはわからないにゃ。
と思ったが、ボールを地球の中心Oに向かってではなく、Cに落ちるように地球の中心からずらしてボールを投げればいいのか。でも、ボールが常に宇宙ステーションの真下に来るようにするには、紐を引っ張ったり、いろいろなことをしないといけないね。
しかも、この紐は質量を持っていて、紐の自重に耐えられるように(この紐をあまり長く伸ばし過ぎると、この紐はボールの重さではなく自らの重さに耐えかねて切れてしまう)、少なくとも、地球の中心に向かう紐は紐を伸ばせば伸ばすほど太くしないといけないから厄介だケロよ。
計算してみたら、この紐の質量が宇宙ステーションの質量のほとんどを占めるなんて事になったら笑うに笑えないケロ。




この紐は自らの重みに耐えられるように、上の動画のバベルの塔を逆さにしたようなものになってしまうんだね〜。
ところで、創世記の神さまは力学を知らないよね〜。何も言葉を乱さずとも、バベルの塔は天に届く前に、自らの重みに耐えかねて崩壊する運命にあったのだから、放っておけばよかったのに。そして、バベルの塔は作ろうとしたヒトたちは、自らの愚かさに気づいたに違いない。この方がはるかに教育的効果はあった!!


普通のエレベーターの場合、落ちる量が地球の半径に比べて小さいから、こはれまた違った話になると思うにゃ。
地球が自転していようが、太陽の周りを地球が回っていようが、そんなものは関係なく、真上に投げたボールはネムネコの頭の上にまっすぐ落ちてくるにゃ。厳密なことをいえば慣性系ではないけれど、ネムネコを中心に座標軸を設定した座標系は慣性系に近似できるって話だから。


nice!(0)  コメント(2) 

「さらに、位相の確認問題」の答 [お前らに質問]

 

Xの部分集合の集合(集合族)、すなわち、Xの冪集合の部分集合とする。

 

を満たすとき、X上の位相Xの組位相空間という。また、の要素を開集合という。

 

 

問 X={1,2,3}とし、次の問に答えよ。

(1) とするとき、これはXの上の位相か。

(2) とするとき、これはXの上の位相か。

X上の位相でなければ、反例をあげよ。

【答】

(1) Xの上の位相である。

(2) Xの上の位相でない。 (反例)であるが

つまり、(ⅲ) を満たさないので、Xの上の位相ではない。

 


nice!(0)  コメント(0) 

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。