直接、積分することで、非同次の2階線形微分方程式は解けないのか [微分積分]
直接、積分することで、非同次の2階線形微分方程式(せめて定数係数くらい)は解けないのか
次の非同次の2階線形微分方程式があるとする。
右辺を0にした同次方程式
の特性方程式
だから、は(2)の基本解で
が一般解になる。
そして、何らかの方法で(1)の特殊解y₀を求めれば、
が(1)の一般解なる。
これが非同次の2階線形微分方程式を解く流れるなる。そして、(1)の特殊解y₀を求める方法としては、例えば、次の2つが考えられるだろう。
【解法1】
y₀=ax+bが(1)の解であるとすると、
だから、これを(1)に代入すると
右辺と左辺の係数を比較すると、a=1/2、b=5/4。
よって、
したがって、(1)の一般解は
【解法2】
(2)の基本解は。
ロンスキー行列式(ロンスキアン)
なので、
は、(1)の特殊解の1つ。
したがって、(1)の一般解は
【参考】
同次方程式
の基本解をy₁、₂とするとき、
は
の特殊解の1つである。
ここで、
この他にもいくつか特集解を求める方法はあるが、
ロンスキアンを使った解法2は一般的であるかわりに、計算量が多く、この問題に関しては【解法1】に劣る。
さてさて、次に
を、直接、積分することによって、(1)の一般解を求める方法について考えてみよう。
(1)は、
あるいは、
と変形することが出来る。
【解法3】
とおくと、①は
という1階線形微分方程式になる。
この両辺を倍すると、
③の中辺と右辺を倍すると
ここで、とおくと、
【解法4】
また、
とおくと、②は
この両辺を倍すると
y'を消去するために、③と④の差を取ると
ここで、とおくと、
直接、積分することによって、(1)の一般解を求めることが出来た(^^)。
微分方程式に限ったことではないが、記事を読んでわかったで済ますのではダメで、どんな簡単な問題でもいいから自分で解く必要がある。
ということで、どのような方法を使ってもよいので、次の微分方程式を解くように。
問 次の微分方程式を解け。
(2)は、少しだけ意地悪問題。
というのは、(2)の特殊解は、ちょっと、予想が難しいから(^^)
(1)に関しては、
とすると、
だから、これを代入すると
となり、これから
が特殊解の1つであることがわかり、したがって、
が(1)の一般解になる。
(2)でも同様に
とし微分方程式の左辺に代入すると
だから
となってしまう(^^)。
困ったケロね〜。
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