SSブログ

直接、積分することで、非同次の2階線形微分方程式は解けないのか [微分積分]

直接、積分することで、非同次の2階線形微分方程式(せめて定数係数くらい)は解けないのか

 

次の非同次の2階線形微分方程式があるとする。

  

右辺を0にした同次方程式

  

の特性方程式

  

だから、は(2)の基本解で

  

が一般解になる。

そして、何らかの方法で(1)の特殊解y₀を求めれば、

  

が(1)の一般解なる。

 

これが非同次の2階線形微分方程式を解く流れるなる。そして、(1)の特殊解y₀を求める方法としては、例えば、次の2つが考えられるだろう。

 

【解法1】

y₀=ax+bが(1)の解であるとすると、

  

だから、これを(1)に代入すると

  

右辺と左辺の係数を比較すると、a=1/2b=5/4

よって、

  

したがって、(1)の一般解は

  hikoku-001.png  

 

【解法2】

(2)の基本解は

ロンスキー行列式(ロンスキアン)

  

なので、

  

は、(1)の特殊解の1つ。

したがって、(1)の一般解は

  hikoku-001.png

 

【参考】

同次方程式

   

の基本解をy₁、₂とするとき、

  

  

の特殊解の1つである。

ここで、

  hikotku-018.png

 

 

この他にもいくつか特集解を求める方法はあるが、

ロンスキアンを使った解法2は一般的であるかわりに、計算量が多く、この問題に関しては【解法1】に劣る。

 

さてさて、次に

  

を、直接、積分することによって、(1)の一般解を求める方法について考えてみよう。

(1)は、

  

あるいは、

  

と変形することが出来る。

 

【解法3】

  

とおくと、①は

  

という1階線形微分方程式になる。

この両辺を倍すると、

  hitoku-003.png

③の中辺と右辺を倍すると

  

ここで、とおくと、

  hikoku-001.png

 

【解法4】

また、

  

とおくと、②は

  

この両辺を倍すると

  

y'を消去するために、③と④の差を取ると

  

ここで、とおくと、

  hikoku-001.png

 

直接、積分することによって、(1)の一般解を求めることが出来た(^^)

 

微分方程式に限ったことではないが、記事を読んでわかったで済ますのではダメで、どんな簡単な問題でもいいから自分で解く必要がある。

 

ということで、どのような方法を使ってもよいので、次の微分方程式を解くように。

 

問 次の微分方程式を解け。

 

(2)は、少しだけ意地悪問題。

 

というのは、(2)の特殊解は、ちょっと、予想が難しいから(^^)

 

(1)に関しては、

  hitoku-006.png

とすると、

  hitoku-007.png

だから、これを代入すると

  hitoku-013.png

となり、これから

  hitoku-014.png

が特殊解の1つであることがわかり、したがって、

  hitoku-015.png

が(1)の一般解になる。

 

(2)でも同様に

  

 

とし微分方程式の左辺に代入すると

  hitoku-011.png

だから

  hitoku-012.png

となってしまう(^^)

 

困ったケロね〜。

 



ひょっとしたら、問の(2)には解がないのかもしれない(^^)


世の中、そんなに甘くないケロよ。


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。