有名私立の進学校は大変だケロね [ひとこと言わねば]
有名な私立の中高一貫校の東大選抜のクラス向けの数学の問題を見る機会があった。
何でも、高校入試問題に該当するもので、この試験の成績によって、東大選抜クラスから他のクラスへに移籍させられたり、自主退学させられたりするのだそうだ。
試験問題は、高校の数学1に関するもので、問題自体はそれほど難しくはないが、大問16題で、試験時間は1時間。
問題自体は難しくないとは言え、計算問題あり、応用問題ありと、私は1時間という試験時間で全問解けそうにないが、何でも満点を取った生徒がいたそうだ。
さすが、全国的に有名な中高一貫校の東大選抜のクラスの生徒さんといったところか・・・。
満点をとるためには、答案の見返しの時間を考えると大問1題を解くために与えられた時間は3分程度なので、訓練によってほとんど条件反射的に解けないといけないのだろう。問題を見て、「う〜ん」と考えこむようでは、大問16題完答なんて芸当はできないから。
幼稚園、小学校時代からこうした反復訓練を受け続けて来た奴らはやっぱり違うね。
ところで、
草深い田舎で生まれ育ったネムネコは、高校に入るまで、灘や開成といった学校がこの世の中に存在することすら知らなかったし、「(学校の)勉強なんて頭の悪い奴がするもんだ」、「学校の先生はオレよりずっと◯◯なくせに・・・」と、漠然とではあったが、心の奥底で信じて疑っていなかった(^^ゞ。井の中の蛙、大海を知らずって奴だったにゃ。
さてさて、その高校入試に該当する数学の試験の問題の中に次のような問題があった。
問題
(1) と分解する。(あ)と(い)に当てはまる数式答えよ。ただし、(い)は1次式以下の式とする。
(2) の最小値を求めよ。
答は知らないが、おそらく、次のように解くのだろう。
【答】
(1)
したがって、(あ)はx²+1、(い)は1。
(2)
相加平均≧相乗平均より
だから、
したがって、x=√2のとき最小で、最小値は4。
「いやしくも、小さい頃から、東大や国立大の医学部の合格を目指して(受験)勉強をしているのだから、中学卒業時点で、これくらいのことは即座に見抜けるようにならないといけない」というのだろうが、ここまで要求される、超〜難関、中高一貫校の中学3年生はたまったものじゃない。
数学1の範囲で、この最小値を求めるには、t=x²とおき、みんな大好き判別式を使う、次のような解き方もあるだろう。
【判別式版】
t=x²>1とおくと、
となる。
そこで、
とおくと、
tは実数でなければならないので、この2次方程式の判別式をDとすると、
でなければならない。
t>1だから、
t=2
となるので、t=2、すなわち、x=√2のとき最小で、最小値は4。
判別式を用いた解法だと答案作成に3分以上の時間が必要になりそうなので、この問題は相加平均≧相加平均を使うしかないに違いない。
まして、
とおき、微分を用い、この関数の増減を調べて、最小値を求めるなど論外と言わざるを得ない。
ところで、次の問題をお前らならばどう解くケロか?
問題 2次方程式x²+x+1=0の解の一つをωとするとき、ω³の値を求めよ。
だから、この1つの
とおき、
これを計算すれば・・・、なんてことをやったら、計算間違いをするかもしれないので、3分じゃ解けないかもしれない。
他の問題でω³=1となることを知っているヒトもいるのだろうが・・・。ω、ω²、1がチョメチョメで・・・といったお話。
あるいは、ω²も2次方程式x²+x+1=0の解。
何故ならば、ωは2次方程式x²+x+1=0の解だから、
となり、2次方程式の解と係数の関係より、ω²も2次方程式x²+x+1=0の解である。あっ、ヒントを出しすぎてしまった!!
とはいえ、ここまでヒントを出しても、気づかない奴は気づかないものだ(^^ゞ
そこで、お前らは、3分以内で解ける、うまい解法を考えるにゃ。
【解答例】
ωはx²+x+1=0の解なので、
したがって、
(解答例終)
さらに、
と瞬殺することだって可能だったりして(^^)
言っておくが、お前らは、これ以外の方法を考えるんだケロよ。
たとえば、
だから・・・、とか。
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