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フェルマーの原理とラグランジュの方程式 [ねこ騙し物理]

フェルマーの原理とラグランジュの方程式

 

フェルマーの原理を述べる前に、光学的距離を次のように定義する。

Aと点Bを結ぶ経路Cの光学的距離Sとは、屈折率nと線素dsをかけたndsを経路に沿って積分したものであり、つまり、

  

で与えられる。

 

フェルマーの原理

2点間の光学的距離を最小にする経路を光は進む

 

ところで、

2次元平面上の線素ds

  

で与えられるので、

  

となる。

屈折率nは一般に点の位置(x,y)の関数になるので、n=n(x,y)と表すことにし、

  

とおくと、

  

となる。

実際に辿る経路をとし、これから少しずれた経路C’との光学的距離の差を求めると、

  

微分と変分の順序の交換が可能であるとすると、

さらに、δy(x₀)=0δy(x₁)=0という境界条件を入れて、この積分を計算すると、

  

最小値のときδS=0となる必要があり、しかも、δyは任意なので、δS=0になるためには、

  

これは何かといえば、オイラー・ラグランジュの方程式!!

ということで、光の辿る経路もラグランジュの方程式を解くことによって求められるんだケロ。

このことは、かなり誇張を交えて言うと、

ラグランジュの方程式は、単にニュートンの運動方程式であるのみならず、光の運動方程式でもある。

 

何で、光学的距離が最小となる経路を光が辿るかといえば、自然法則を定めた神さまがケチだったからだにゃ(笑)。

神さま、自然は無駄を嫌うんだケロ。

そして、フェルマーの原理、つまり、最小作用の原理は、こうした神学、形而上学的思想、信念と深く関係があると言われているのであった。

 


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