第12回 偏微分の合成公式1 [偏微分]
第12回 (偏)微分の合成公式1
微分の計算法なので、あまり細かいことをやってもしょうがない、と割り切るにゃ。
定理
関数f(t)が区間Iで微分可能、関数g(x,y)が領域Dで偏微分可能かつ
ならば、合成関数F(x,y)=f(g(x,y))はDで偏微分可能で
である。
【証明(?)】
変数yを固定すると、g(x,y)はxのだけの一変数関数φ(x)と考えることができるだろう。
―――xについての偏微分なのでyの値は変わらない―――
そうすると、
でも、本当は
だから、
だ(^^ゞ
こんな公式が必要なのかと言われると、正直、疑問なんだけれど、本に書いてあったんで、書いたにゃ。
例1 次の偏導関数を求めるケロ。
こういうのがタイプ1だケロ。
公式をそのまま覚えるという阿呆な真似をしてはいけないにゃ。
として、
と考えれば十分だにゃ。
これに極限の記号をつけて
で十分だにゃ。
で、
とやればいいんだケロ。
では、すこしだけ本格的な問題を。
問題1 f(u)をRで級とする。このとき
について
が成り立つことを示すケロ。
【解】
とする。
よって、
もうひとつの方は、
これから、
になるケロ。
ということで、
は、偏微分方程式、
の解になっているんだにゃ。
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