参議院選挙の投票率の予想式 [高校の統計]
参議院選挙の投票率の予想式
というn個のデータがあり、この重回帰式を
とする。
さらに、この(1)とからの予想値と実際のとの差を
とし、
とする。
そして、最小2乗法を用いて、Rが最小になるように、重回帰式(1)の係数a、b、cを定めることにすると、
これから、a、b、cに関する次の連立方程式が得られる。
行列を用いると、次のようになる。
この連立方程式を解けば、重回帰式(1)の係数a、b、cを求めることできる。
(3)は、各式の両辺をnで割り
ここで、
こちらの方が、連立方程式の意味がわかりやすくていいのかもしれない。
「非常に関心がある」をx、「必ず行く+期日前投票をした」をy、(参議院)選挙の投票率をzとし、NHKが公表しているデータを使い、連立方程式(3’)を求めると、
この連立方程式を解くと、
となり、
という参議院選挙の得票率の重回帰式が得られる。
NHK、朝日新聞などが発表している今回の参議院選挙の投票率の推定値48.8%と過去4回との投票率と、(5)式を用いた予想値を比較すると、次のようになる。
今回の参議院選挙の実際の投票率と予想値は2.4ポイントほど異なっているが、比較的よく投票率を再現していることがわかる。
さらに、第25回の投票率を加え、新たに計算すると、連立方程式(3’)は
となり、これを解くと
となり、次の重回帰式が得られる。
実際の投票率と(6)式を用いて予想した計算結果は次の通り。
(6)式は、誤差±0.9ポイントで参議院選挙の投票率を表すことができる。
今回提出した、参議院選挙の投票率の予想式(5)、(6)に、何か深遠な数学的な意味などがあるかといえば、おそらく、そんなものはない。
「非常に関心がある」をx、「必ず行く+期日前投票をした」をy、(参議院)選挙の投票率をzとすると、
しかも、NHKの選挙直前の世論調査の結果を用いると、
何故かわからないけれど、(6)式で参議院選挙の投票率を±1.0ポイントの範囲で表すことができるという、ただ、それだけの話。
ネムネコが考えるに、衆議院選挙の投票率の予想に(6)は使えないと思う。この式はあくまでも参議院選挙の投票率限定のものだ。
ではあるが、ここで用いた重回帰分析の手法は、おそらく、衆議院選挙の得票率の予想にも使うことができて、NHKが行った単回帰分析によりは良好な結果が得られると思う。
ここで使用したNHKのデータは、NHKの次の記事のものを使用した。
投票率、ズバリ当てます!
https://is.gd/RgZqQJ
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