第5回 ネイピア数 [微分積分]
第5回 ネイピア数
指数関数、自然対数の底として用いられるネイピア数eは、極限
で定義される超越数である。
まず、一般項
である数列が単調増加であることを示そう。
二項定理によって
nの代わりにn+1を代入すれば、右辺の各項の値が大きくなり、しかも、項数が増えるので、数列は単調増加である。
また、上の等式を見ると、
が成立し、したがって、数列は上に有界である。
上に有界な単調増加な数列は収束するので、は収束し、極限
が存在する。
次に、xが正の実数であるとき、
が成立することを示せ。
n≦x<n+1(nは自然数)とすると、
したがって、
である。
だから、
である。
よって、ハサミ打ちの定理より
である。
問1 次のことを証明せよ。
【解】
t=−xとおくと、x→−∞のときt→∞。
(解答終)
したがって、
問2 次のことが成り立つことを示せ。
【解】
(1) において、x=1/tとおくと、t→±∞のときx→0だから、
(2)
3) とおくと、であり、x→0のとき、t→0だから、
((解答終)
2019-05-21 12:00
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