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くじけないネムネコ [数値解析]

くじけないネムネコ

 

広義積分

  

の近似値を、現在、ネムネコたちが知っている数値計算の知識でなんとか求められないか。

この方法を少し考えてみたのだけれど、この値を確に計算するのはなかなか難しい。

被積分関数

  

  

と+∞に発散してしまうので、台形公式やシンプソンの公式などを用いて、この積分を計算することができないからだ。

数値計算は、こういう無限大を含む計算は苦手なんだよね。

damedatta.png問題が生じるのは積分の上端x=1のところなので、f(1)の値を使わな定積分の近似計算法ならば、

  

という値にかなり迫れるのではないかと考え、定積分の中点公式を使って[0,1]を1万分割し計算させてみたのだけれど、

  

という値しか求めることができなかった。

そこでさらに分割数を増やし、10万分割で

  

100万分割でも試してみたけれど、丸め誤差や積み残しといったコンピュータによる数値計算上の問題から、これ以上の精度は出ない。

このあたりが限界か(>_<)

この計算をしたのはコチラ↓

http://nemneko.blogspot.com/search?q=%E4%B8%AD%E7%82%B9%E5%85%AC%E5%BC%8F

 

tamesitenanbo.pngならば、

  

とおき、両辺をxで微分する。

  

そして、

  

とし、

  

という常微分方程式の初期値問題にかえて、オイラー法と2次のルンゲ・クッタ法を用いて、計算してみたにゃ。

 

ダメなのはわかっているけれど、表計算ソフトを使って計算してみたにゃ。

 

この数値計算結果を見ると、0≦x≦0.7では、

  

とみなしてよいことがわかる。

 

 

xが1に比べて小さいとき、

  

になるので、

  

とすると、x=0.7のとき、

  

x=0.8のとき

  

 

さらに、

  

と近似し、

  

と計算すると、

  

となるので、このあたりくらいまでならば、こんな粗い計算でも結構、いい値がでていることがわかる。

なお、、この近似式で

   

なので、この値はお話にならないこともわかる。テーラー展開でこの近似値を求めようとすると、これよりもはるかに高次の項まで計算しなければならないこともわかる。

内緒ですが、近似値を求めるとき、テーラー展開、マクローリン級数は意外に約立たず!!

 

4jidekeisan.pngなお、CASIOさんの高精度計算サイトで4次のルンゲ・クッタ法を用いた計算結果と比較すると、2次のルンゲ・クッタ法は0.95くらいまではかなりよく計算できていることもわかる。

「2次のルンゲ・クッタ法なんて精度が低くてダメダメだ」というヒトは多いけれど、実は結構すぐれもので、大概の微分方程式の初期値問題の近似計算は事足りる。

しかも、x=1の被積分関数f(x)の値を使わないから、4次のルンゲ・クッタ法では∞に発散してしまう

  

の近似値を誤差10%以内の1.24と求めてくれる。

しかも、[0,1]を10万分割すれば1.31と求めてくれる。スゴイじゃないか(笑)。

 ――この問題の場合、2次のルンゲ・クッタ法と積分の中点公式はまったく同じもの――

 

2次のルンゲ・クッタ法をバカにするヒトは、自分で数値計算をしないヒトだね。

現に、表計算ソフトを使った簡単な計算で、ここまでのことができてしまっているではないか。

 

 


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