対流と拡散 第3回 指数法 [数値解析]
対流と拡散 第3回 指数法
拡散係数Γが一定のとき(1)は解析的に解くことができ、境界条件が
x=0でφ=φ₀
x=Lで
ならば、(1)の解は
になる。
ここでPは次式で定義されるペクレ数である。
ところで、
とおくと、(1)式は
となる。
これをコントロールボリュームで積分すると、
(1)式の厳密解のφ₀とをそれぞれに、さらにLをに置き換えて、代入すれば
ここで、
同様に、
(7)、(8)を(6)に代入すると、
これから、次の離散化方程式が得られる。
この離散化された方程式を用いて、(1)式の数値解を求める方法を指数法という。
拡散係数Γが一定のとき、丸め誤差などを無視すれば、指数法は、計算領域の分割数にの大小にかかわらず、定常一次元問題に関して、厳密解と一致する。
この指数法は、コンピュータの計算能力が低いとき、
(1) 指数関数の計算に時間がかかる
(2) 2次元、3次元問題、生成や消滅を表す生成項Sが存在するときに厳密でない
などの理由から、実際の数値計算の現場で使われることがなかった方法。
しかし、コンピュータの能力が飛躍的に向上した現在、(1)は指数法を使わない理由にならないよね(^^)
2018-05-16 12:00
nice!(0)
コメント(0)
コメント 0