[領域積分項の扱い(ラプラス型)] [境界要素法]
[領域積分項の扱い(ラプラス型)]
・・・後は領域積分項です。次式の右辺です。
領域積分はたいてい数値積分します。厳密にやろうとすると境界積分より大変なのと、式(1),(2)右辺の積算値さえ出せれば良いので、多少のいい加減さは許容されるからです。なので数値積分のための領域分割メッシュも有限要素法のときほど綺麗でなくてOKです。図-1のように領域メッシュの角に、必ずしも境界節点がなくたってOKです。たいていは3角形か4角形メッシュになると思います。
でした。rが十分大きいとlog(r)の挙動はおとなしくなるので、特異点(ξ,η)を持たない分割要素での積分は、ガウスの3点公式か4点公式を使えば十分と思われます。個人的には分割を十分細かくして、要素重心(xc,yc)の値でψ*とgを代表し、
で十分ではないかな?と思っています。式(4)でk=1~mは分割要素の番号,Akは要素kの面積。Σに特異点(ξ,η)を持つ要素は含めません。それはS0として別途扱います。
ここでも問題になるのは、特異点(ξ,η)を持つ要素です。rが0に近づくとlog(r)の絶対値は急速に増加するので、gはg(ξ,η)で代表させるのが良かろうと思われます。
とやりたい訳です。∫s dxdyは、特異点を持つ要素Sでの積分を表します。
ガウスの発散定理を前提にします。不定積分、
は境界積分で扱ってきたものと同じタイプです。ガウスの発散定理から、
となります。∫edge dcは、要素Sの辺上での線積分を表します。βは要素辺の外法線方向,・は内積です。
式(8)のx,yを図-2に示した積分パラメータcで表し、その線積分を厳密に行う事は(たぶん)可能ですが、非常に大変そうです。それにもう十分いい加減な近似をやってるんだし「合計さえわかれば良い」という態度をつらぬきます(^^;)。図-2に示した一つの要素辺の端点で式(8)の被積分関数の値を計算し、辺上で線形近似する事で数値積分する事にします。(8)の最初の被積分関数のx成分とy成分をΨ(x)(c),Ψ(y)(c)として、
とおくと図-2より、
になります。γ1とγ2はr1とr2の方向です。同様に、
これらを用いるとΨ(x)(c),Ψ(y)(c)は線形近似だったので、辺pの長さをLpとして辺p上で、
です。従って式(5)は、
と評価できます。
(ξ,η)が(xj,yj)や(xj+1,yj+1)に近づいた極限では、(9)~(12)の形から明らかなように、r1→0またはr2→0の極限で値0に収束し、境界方程式(1)にも対応可能です(^^)。ただしここでも計算プラグラム上の使い分けは必要になります。
以上で必要な計算式は全て出揃いました。計算プラグラムの作成に突入できます!(^^)。でもその詳細は、ちょっと待って下さいね(^^;)。
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