復習 関数列と関数列の収束 (「数列と級数」からのコピペ(^^ゞ) [複素解析]
復習 関数列と関数列の収束
定義域を共通とする関数の集まりがあるとするケロ。その関数の集まりからひとつずつ関数を取り出し、と自然数の番号をつけて並べたものを関数列というにゃ。
より数学的にいうならば、共通の定義域を有する関数に自然数を対応させたもをの関数列といい、やと書くにゃ。厳密なことをいえば、とは区別するべきなのだろうけれど、
ねこ騙し数学では同じものとするにゃ。
関数の定義域をDとして、その一点x ∈ D を固定して考えると、は数列と考えることができるケロ。
そして、数列と同じように、関数列の収束や発散、さらに、極限を考えることができるにゃ。
それで、
もし仮にが、∀x ∈ D に対して、ある関数f(x) に収束するとき、やと書くんだケロ。
そして、このf(x) を極限関数と呼んだりしますにゃ。
先に言ったように、関数列は、ひとつの点に固定して考えれば、数列と見なせるので、これまで勉強してきた数列の定理は成り立つにゃ。
たとえば、
単調増加(減少)し、有界な関数列は収束するにゃ。
つまり、が定義域内のすべての点、∀x ∈ Dで
が成り立ち、しかも、上に有界、すなわち、となる実数Mが存在すれば、極限関数f(x) は存在するにゃ。
定理 上に有界な単調増加関数列は各点で収束する。
抽象的な話だとわかりづらいと思うので、例を出すにゃ。
例1 定義域D = [0, 1] (0 ≦ x ≦ 1) とし、とするとき、これは収束するケロか?
0 ≦ c < 1 で x = c のとき
x = 1 のとき
となる。
よって、極限関数f(x)は
0 ≦ x < 1のとき、f(x) = 0
x = 1 のとき、f(x) = 1
となるケロ。
ここで注目してほしいのは、が定義域のすべての点で連続であっても、その極限関数f(x) は連続になるとは限らないということにゃ。
x=0やx=1のときは、n = 1, 2, ・・・のすべてに対して、恒等的になので、これはひとまず放っておいて、0 < x < 1の場合を考えるにゃ。
が成り立つケロ。
このことから、
0 < x < 1 だと、任意の正の数εに対して
ここで、0 < x < 1 だから logx < 0 であることに注意が必要だケロ。
だから、n・logx < logε の両辺をlogx で割ると、不等号の向きが変わるんだにゃ。
となるケロ。
だ・か・ら、mとして
を満たす自然数n の最小値を取ればいいだにゃ。
数学的な、お洒落な記号で書けば、
となる。
このような自然数m を選べば、
0 < x < 1 において、すべての正の数εに対して
となりますにゃ。
ここで[ ] はガウス記号と呼ばれるものにゃ。
ガウス記号[a]は、a を越さない最大の整数を表わす記号だにゃ。
たとえば、[1.5] = 1、[2] = 2 といった感じになるにゃ。
で、①に注目して欲しいんだけれども、m は、数列のときと違ってεだけでは決まらない。
関数列の場合は、このm は、一般にεとx によって定められるんだケロ。
このことを表わすために、m(ε,x) といった表わすことがあるんだにゃ。
問題 –∞ < x < ∞ で定義された
の収束性を調べよ。
【答】
なぜならば、
だからだケロ。
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