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第19回 関数の最大・最小 [微分積分]

第19回 関数の最大・最小

 

極大値、極小値は、それぞれ、局所的な最大値、最小値であるが、必ずしも関数の極大値、極小値は関数の最大、最小値でない。

ss-graph-001.png

したがって、関数の最大・最小問題を解くとき、この点に注意する必要がある。

 

問1 次の関数の最大値と最小値を求めよ。

【解】

(1)

  

とおき、関数f(x)の増減を調べるために微分すると、

  

 

したがって、増減表は次のようになる。

 

sstab-001.png

 

これより、

 最大値はf(√2)=6(3−√2)

 最小値はf(3)=9/10

 

(2) 根号の内部2x−x²≧0でなければならないので、0≦x≦2でなければならない。

  

とおき、微分すると、

  

よって、増減表は次のようになる。

 

sstab-002.png 

 

したがって、

x=3/2のとき、最大値3√3/4

x=02のとき、最小値0

 

(解答終)

 

問題によっては、次の問のように変数を置き換えたほうが計算が楽になる場合がある。

 

問2 次の関数の最大、最小値を求めよ。

【解】

(1) cosx=tとおくと、−1≦t≦1

  

とおくと、

  

増減表を書くと、

 

sstab-003.png

 

したがって、

t=1、すなわち、x=2nπ(nは整数)のとき最大値2

t=0、すなわち、x=π/2+2nπのとき最小値−1

 

(2) sinx=tとおくと、−1≦t≦1

  

f(t)tで微分すると、

  ss005.png

したがって、増減表は

 

sstab-004.png 

 

よって、

t=1x=π/2+2nπのとき、最大値4/3

sinx=t=√2−2のとき、最小値4√2−6

 

(3) sinx+cosx=tとおくと、

  

より、1≦t≦√2

また、t=sinx+cosxだから

  

よって、

    

したがって、

  

f(t)tで微分すると、

  

よって、f(t)は単調増加。

したがって、

t=1x=π/4のとき最大値2√2

t=√2x=0,π/2のとき最小値1

(解答終)

 

問3 実数xyx²−2x+4y²=0を満たしている。

(1) x+2yの最大値と最小値を求めよ。

(2) xyはいずれも正の数とするとき、xyの最小値を求めよ。

【解】

  

なので、

  

とおく。

 

(1)

  

だから、

θ=π/4のとき最大値√2+1

θ=5π/4のとき最小値−√2+1

 

(2) x>0y>0だから

  

である。

  

とおき、f(θ)θで微分すると、

  

したがって、増減表は

 

sstab-005.png 

 よって、θ=π/3のとき最大値である。

(解答終)

 

 

問4 関数の区間0≦x≦1における最大値2となるように、aの値を定めよ。

【解】

  ss020.png

(ⅰ)a≧eのとき

0<x<1f'(x)<e−a≦0よりf(x)は減少で、f(0)=1

よって、|f(x)|が0≦x≦1で最大値2をとるためには、

  ss021.png

(ⅱ)a≦1のとき

0<x<1f'(x)>1−a≧0よりf(x)は増加で、f(0)=1

よって、|f(x)|が0≦x≦1で最大値2をとるためには、

  ss022.png

(ⅲ)1<a<eのとき

を満たすx0<x<1に1つ存在する。

これをx₀とすると、x=x₀のとき極小かつ最小。

  

f(0)=1f(1)=e−a<e−1<2だから、|f(x)|の最大値は2となりえない。

ゆえに、

  a=e±2

(解答終)

 


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