微分方程式よもやま話18 定数係数の非同次方程式の特殊解 [微分方程式の解法]
微分方程式よもやま話18 定数係数の非同次方程式の特殊解
非同次線形微分方程式
がある。
(1)式の左辺が
となることに注目し、
とおけば、(1)は次の1階の線形微分方程式に書き換えることができる。
両辺にをかけると、
となる。
これを元に戻すと、
この両辺にをかけると、
ここで、C₁=c₂、C₂=c₁とおくと、
これが(1)の一般解である。
実は、この程度の微分方程式ならば、上のように、基本解や特殊解、さらに、ロンスキー行列式、演算子法といった知識がなくても、上のように、初等的な微分・積分の知識だけで解けてしまう。
ちなみに、ロンスキー行列式を用いた解法の場合、
なので、特殊解は
となり、一般解は
ここで、C₁−1をあらためてC₁とおくと、
となるが・・・。
問 次の微分方程式を解け。
【解】
とおくと、微分方程式は次のように書き換えることができる。
両辺にをかけると
u=y'−yだから、
両辺にをかけると、
ここで、C₁=c₂、C₂=c₁とおくと、
(解答終)
ということで、
微分方程式
の場合は、特殊解にの形のものを、
そして、
の場合は、の形の特殊解を選び、これらを左辺に代入し、左辺と右辺のの係数が一致するようにAの値を定めればよい。
そして、右辺を0とした同次方程式(補助微分方程式)の一般解(余関数)にこれを加えれば、上の2つの非同次方程式の一般解になるのであった。
ということで、問題を1つ。
問題 次の微分方程式を解け。
ロンスキー行列式を使おうが、微分演算子法を使おうが、どのような手段を使おうが構わない。
とにかく、この微分方程式の一般解を求めよ!!
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