ネムネコ式採点法 判別式を使うと減点される6 [高校の微分積分]
ネムネコ式採点法 判別式を使うと減点される6
問題 x>0のとき、について次の問に答えよ。
(1) とおき、pをtの式で表わせ。
(2) (1)の結果を用いて、pの最小値を求めよ。
【解】
(1) 分母分子をx²で割ると
そこで、
とおくと、p(t)は(単調)増加関数。
したがって、
したがって、x=1のときpは最小で、最小値は11/2。
(解答終)
この問題では問われていないけれど、上の問題の結果を用いると、
としたとき、この関数は点(0,4)に関して対称なので、この対称性を使うと、x<0におけるf(x)の最大値をf(−1)=5/2と求めることも可能である。
ではあるが、
上の問題のような誘導がないとき、
の最小値を簡単に求めることはできるのであろうか。
もちろん、微分法を使えば、簡単に最小値を求めることができる。
微分を使わずに、この最小値を求める方法を少し考えてみた。
になる。
ここで、一瞬、ネムネコの手が止まる。
――実際、紙と鉛筆は、一切、使っていない。すべて、ネムネコの頭の中での話で、文学的修辞!!――
しかし、その場の思いつきが身上のネムネコ、
とし、この逆数を
とすれば出来るんじゃねぇ、と閃く。
したがって、
ということで、
つまり、親切な誘導がなくても、微分法を使わないでも、
すこし工夫すると、
この問題の最小値は簡単に求められてしまうんだよね。
ちょっと、スゴイと思わない?
ここで問題!!
とおくと、
として、2次方程式の判別式を使って解くの、好きでしょっ(^^)
言っておくけれど、相加平均≧相乗平均とg(x)の対称性を利用して解くのは、今回はアウト!!
だって、実質、オレが既に解いてしまっているもの。
微分を使ってもいいけれど、それじゃ〜、ただの計算問題になってつまらないでしょう。
最大値、最小値の定義から迫るもよし、2次方程式の判別式を利用して解こうがよしとするにゃ。
ddt^3です。
>微分を使ってもいいけれど、それじゃ〜、ただの計算問題になってつまらないでしょう。
・・・そ、それで良いのだ(^^;)。
増減表の方法の作り手の願いは、全てのこういった関数の問題を、ただの計算問題にしてしまうところにあるような気が・・・。
大きい事は良い事だ、じゃなくて、単純なのは良い事だ、ルーティンワークは良い事だ、頭を全然使わない究極のバカチョン方式なら理想的だ。数学はそのためにこそある(← 怒っていいです(^^))。
でも、
f(x)=x/(x^2+1) (1)
を微分するとなんか大変そう。分母は4次になる。ちょっとは頭を使おうか。
まず(1)はxの正負に対して反対称だから、0≦xの範囲の形がわかればOK。
0<xとして、logを取ろう。
g(x)=logf(x)=log(x/(x^2+1))=logx-log(x^2+1)
g’(x)=1/x-2x/(x^2+1)=-(x^2-1)/x/(x^2+1)≧0
とすると、0<xかつ(x^2-1)≦0だから、
g(x)は、0<x≦1で単調増加。
g(x)は、1<xで単調減少。
log(Z)が0<ZでZに対して単調増加関数である事を思い出すと、f(x)とg(x)の増減は同じ。よって、
f(x→0)=f(0)=0
f(1)=1/(1^2+1)=1/2(極大値)
f(x→+∞)=0
となり、f(1)=1/2が0≦xでの最大値。対称性を利用すると、0<xでの最小値は-1/2。
∴ 最大値1/2,最小値-1/2
by ddtddtddt (2018-03-20 14:27)
対数微分ですか(*_*)
まったく予想していなかったので、驚いてしまいました。
大学時代の同期に、偏微分の全微分条件を使って解く問題を対数微分を使って解いてレポートに出したのがいましたが・・・。
どうして対数微分を使うという発想が出てきたのか、そのアイデアに驚かされたものでした。
工学系(物理系もか?)の先生は、対数(微分)、結構好きですよね。
pv^γ=const
まず、両辺の対数をとり
log p + γ log v = const
それから、おもむろに
dp/p + γ dv/v=0
と微分したり(^^)
by nemurineko (2018-03-20 19:19)