番外編 一次変換の回転と軸の回転 [ベクトル解析]
番外編 一次変換の回転と軸の回転
高校時代に一次変換や行列を習った人ならば知っていると思うけれど、ねこ騙し数学は、そもそも、数学が苦手な文系の人を対象として始めたので、一次変換の回転について説明するにゃ。
xy平面に点P(x,y)があり、これを原点を中心にして角度θ(反時計回り)に回転させ、P'(x',y')になったとする。このとき、行列で書くと
という関係がある。
行列の計算法を知らな人もいるでしょうから、普通の計算式で書くと、次のようになる。
この式を導くことは難しくない。
基本単位ベクトルe₁、e₂の回転後の像をe’₁、e’₂とすると、下の図のようになる。
幾何学関係から、
になるので、一次変換は
になる。
何故ならば、回転をあらわす行列をAとすると
よって、
だから。
でだ、
の成分は、e’₁、e’₂のx軸、y軸の方向余弦になっている。
で、x軸(x¹軸)、y軸(x²軸)を反時計回りにθだけ回転した作った新たな座標軸x’¹軸、x’²軸を考える。
この時だから、新たに設けた座標軸x’¹軸、x’²軸での点Pの成分x’¹、x’²は
となる。
このことは、下の図を見てもらうと分かるでしょう。
新たな座標軸でのPの成分、x’¹は線分OAで、x’²の成分はOB。
一次変換の回転は、xy平面上の点Pを原点の周りにθ回転させて得られた点P’。
対して、回転による座標軸の変換は、点Pを固定して座標軸そのものをθだけ回転させる。
混同しないように。
2016-03-25 12:00
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