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第16回 曲面積 [重積分]

第16回 曲面積



曲面積

定理(曲面積)

関数z=f(x,y)が積分領域D上で級とする。このとき、Dの上にある曲線z=f(y)の曲面積は

  

である。

【証明】
kyokuheimen.jpg

Dx軸に平行な直線とy軸に平行な直線で分割する。D上の内部に含まれる小長方形の一つを[x,x+Δx]×[y,y+Δy]とし、その頂点を

  

とする。

さらにD上のに対応する曲面z=f(x,y)上の点をとし、この微小部分の面積をΔSとする。

で、の接平面を考え、に対応する接平面上の点をとする。そうすると、

  

になる。

ΔxΔyが十分に小さければ、この微小な面積ΔSは平行四辺形で近似できるので

  

となる。

この微小面積ΔSD上のすべての分割について足しあわせば

  

になり、この極限をとれば

  

(証明終わり?)


ちなみに、どこからが出てくるかというと、

  

から。

あと、平行四辺形の面積S

  

になるという公式を使っている。これは重積分の座標変換のところで話をしたよね。


なにぶん根号を含む積分なので、曲面積の計算は非常に厄介。

限られた極々簡単なものしか計算できないと思って間違いがない(^^


問題1 回転放物面z≧0の部分の曲面積を求めよ。

【解】

となるので、

  

そして、積分領域D


  
よって、曲面積S

  

Dを極座標、x=rcosθy=rsinθで変換すると


  

よって、

  eq1601.png


回転体の側面積

回転体の場合には、次の定理が成り立つ。

定理(回転体の側面積)
区間[a,b]において関数f(x)級でf(x)≧0であるとする。このとき、関数f(x)とx軸および直線x=ax=bで囲まれた図形をx軸のまわりで1回転して得られる回転体の側面積は、

  

である。

【証明】

回転体をあらわす方程式は

  

よって、領域D

  eq1602.png

⑨をxで偏微分すると、

  eq1603.png

⑨をyで偏微分すると

  eq1604.png

これを代入すると、

  eq1605.png  

よって、

  

となる。


問題2 y=sin(x)(0≦x≦π)x軸に1回転して得られる回転体の表面積Sを求めよ。

【解】

  

t=cosxとし、置換積分を使うと

  




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