第4回 2重積分の計算例 [重積分]
第4回 2重積分の計算例
計算が苦手なネムネコのこと、計算量の多い重積分を取り上げたことを後悔し始めている。
では、早速、やるにゃ。問題1
【解】
積分領域Dを図で示すと上のようになる。ということで、積分領域は次のように書き換えることができる。
だから、
と計算することができる。
ここで、
よって
となる。
これは横線集合で計算しているけれど、もちろん縦線集合としても計算することができる。
縦線集合として計算する場合、
となり、計算が面倒になる。
―――計算する気はない。2重積分の計算問題としてこれを計算して同じ値になるように確かめるケロ!!―――
だから、計算が楽になるように、計算量が減るように積分の順序を選ぶことが大切なんだケロ。上の問題は、縦線集合で計算するか横線集合で計算するかによって計算量が変わるだけだけれど、次の問題の場合、積分の計算順序によって積分の計算ができない(不定積分が求められない!!)。
問題2
【解】
この2重積分を縦線集合で累次積分にすると
となる。
だから、
となる。
これを横線集合上で累次積分化すると、
となるけれど、
の不定積分を求めることが出来ないので、ここから先を計算ができなくなるにゃ。
積分の順序交換
f(x,y)が連続関数で、積分領域Dがx方向、y方向の縦線集合である場合、
が成り立つ。この2つの累次積分の一方から他方への変換を積分の順序交換という。
要するに、最初に縦(y方向)で積分をするか、横(x方向)で積分するか、この積分の計算の順序を交換すること。問題3
【解】
これはこの順序じゃ〜計算できないケロよ。という不定積分を求めることができないからだにゃ。
ということで、積分の順序を次のように交換するんだにゃ。
積分領域Dは縦線集合であらわすと
だけれど、横線集合であらわすと
になるので、
となるにゃ。
ちなみに、
だにゃ。
計算だから、自分で実際に計算しないことには力がつかない。
ということで宿題を一つ。宿題 次の計算をするケロ。
答は7/6と11/40になるらしいケロよ。
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