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二次方程式と二次関数 [微分積分]

ねこ騙し数学 番外編 二次方程式と二次関数

二次方程式

 

二次方程式の基本になるのは、

AB = 0 ⇔ A = 0 または B = 0

ですにゃ。

これはほとんど明らかでしょう。

だ・か・ら、

二次方程式と二次関数_htm_m5d276586.gif

という二次方程式は因数分解を利用して、

二次方程式と二次関数_htm_79065275.gif
として求めることができるケロ。

 

また、二次方程式の一般形は、

二次方程式と二次関数_htm_10214fbc.gif

ですにゃ。
一般に二次方程式の解は二つなので、それをαβとすれば、

sikixxx.png

となるので、

係数を比較すると、

二次方程式と二次関数_htm_m7830bab3.gif

となり、

二次方程式と二次関数_htm_39d0b2c4.gif

となりますにゃ。

これが、二次方程式の解と係数の関係と呼ばれるものですにゃ。

最初に例を挙げた

二次方程式と二次関数_htm_m5d276586.gif
の解は、x = 2x = 3なので、α = 2β = 3とすれば、

2 + 3 = 5

2 ×3 = 6

となり、

一方、a = 1, b = – 5, c = 6となるので、

この解と係数の関係を満たしていることが分かりますにゃ。

で、α = βのとき、重根重解と呼ぶケロ。

 

でも、因数分解が簡単にできない場合がある。たとえば、

二次方程式と二次関数_htm_21b0ba60.gif

こういうときに役に立つのが平方完成という手法。

一般的な場合、つまり、

二次方程式と二次関数_htm_10214fbc.gif
平方完成は後にやりますが、それを使うと――議論を簡単にするためにa>0とする――
webpreview_htm_m3413e210.gif

webpreview_htm_m1bcfdf38.gif

この結果、

二次方程式と二次関数_htm_m7acf4499.gif

が二次方程式の解の公式と呼ばれるもの。

この時、

根号、「√」の中が負のとき、解は虚数になり、非負のとき実数解になるケロ。

さらに、根号の中が0のとき、重根や重解になる。

この根号の中、

二次方程式と二次関数_htm_64321691.gif

とおくと、


D > 0 相異なる実数解(解が二つ)

D = 0 重解・重根

D < 0 虚数解(相異なる二つの虚数解)

と判別できる。

このDのことを二次方程式の判別式と呼んだりしますにゃ。
この解の公式を使うと、

二次方程式と二次関数_htm_m8439689.gif

となる。

そして、当然のことながら、これは解と係数の関係を満たすにゃ。

 

 


二次不等式

 

二次不等式の基本になるのは、

AB > 0 ⇔ A > 0 かつ B > 0」または「A < 0 かつB < 0」 ①

にゃ。

二次方程式と二次関数_htm_m64cbc8bd.gif

とすると、この不等式を満たすxは、①より

二次方程式と二次関数_htm_27bce20.gif

二次方程式と二次関数_htm_ma9df3c.gif

になるよね。

上の場合は、

二次方程式と二次関数_htm_m5c2bcb08.gif

になるんだけれど、α<βだから、

x > β

になる。

下の場合は、

二次方程式と二次関数_htm_m6056fb96.gif

になるけれど、α < βだから、

x < α

となる。

だから、

二次方程式と二次関数_htm_m64cbc8bd.gif

を満たすx の解は、

x < α」または「x > β

になる。

 

対して、

二次方程式と二次関数_htm_m35ea853b.gif

は、

二次方程式と二次関数_htm_m64cbc8bd.gif

を否定したものだから、

α ≦ x ≦ β

になる。

等号「=」を取れば、

二次方程式と二次関数_htm_m3bd8687c.gif

の解は、

α < x < β

となる。

 

で、α = βの場合は、

二次方程式と二次関数_htm_7bcef66.gif

になる。

二次方程式と二次関数_htm_m65de4237.gif

は解なし。実数を二乗したものはゼロ以上だから、このような実数はない。このことは、

α < x < α

よりも明らか。こんな実数xは存在しない。

 

この結果をまとめると、

二次方程式

二次方程式と二次関数_htm_2acbfda8.gif
の解をαβα < β αβは実数)、

 

a > 0 のとき

二次方程式と二次関数_htm_m7f055379.gif

となる。


で、a < 0のときは、不等号の向きが変わるので、注意が必要ね。

 

ちなみに、
a > 0 で D ≦ のとき、全ての実数xに対して

二次方程式と二次関数_htm_m727878c2.gif

になる。

平方完成のところに戻って欲しいんだけれど、

a > 0, D ≦ 0
二次方程式と二次関数_htm_15b2d9e9.gif


実数の二乗はゼロ以上だから、こうなるよね。
記号「∨」は「または」、「∧」は「かつ」の意味ね。

 


二次関数と二次方程式(二次不等式)

 

二次関数の一般形は、

二次方程式と二次関数_htm_m6cfff4d9.gif

だよね。

 

ここでも、大活躍するのが、二次方程式の解の公式を求める過程で使った、平方完成。

途中まで解の公式と同じなので省略するけれど、

二次方程式と二次関数_htm_1f2e407.gif

a > 0で、この関数の定義域が実数全域ならば、
a, b, c
は定数なので、上の式の()^2の中がゼロになるとき、

この関数の値は一番小さくなるよね。

つまり、

二次方程式と二次関数_htm_m24f28228.gif

が最小値になる。

逆に、a < 0ならば、

 

二次方程式と二次関数_htm_m24f28228.gif
が最大値となる。

で、この点は、二次関数、放物線の頂点であり、

この関数はx = –b/(2a) に対して左右対称になっていて、放物線や二次関数の軸と呼ばれたりする。

で、解と係数の関係

二次方程式と二次関数_htm_29679eb2.gif

だから、軸は

二次方程式と二次関数_htm_m2fa5b76f.gif

となって、真ん中の点、中点になる。

 

でだよ、a > 0のとき、
D < 0
ならば、最小値は、-D/(4a)なのだから、y = f(x) > 0 になるよね。

つまり、

この条件では、y = f(x) = 0を満たす実数は存在しない。つまり、f(x) = 0という方程式の解は無い。

 

対して、D = 0のとき、f(x) = 0を満たすのは、二次方程式と二次関数_htm_7a17e7d8.gifのみで、重解(重根)となる。

で、D < 0のときは、相異なる2つの解となる。

このことは、次の図を見ると分かると思います。

放物線.GIF

 


黒線がD > 0、赤い線がD = 0, 青い線がD < 0 の場合。放物線がx軸と交わるところのx座標が二次方程式の解ね。

 

ということで、aの正負と頂点の位置関係から、図形的に解の個数を判定することができる。

a > 0のときに、

二次方程式と二次関数_htm_m7e83dee7.gif

になることも理解しやすいと思います。
二次関数のグラフ、図形的に理解したほうが、二次不等式は理解しやすいし、間違いにくいと思う。

 

せっかく微分をやったんだから、微分を使うと、

二次方程式と二次関数_htm_m6901096b.gif

となる。

極値を取るところではy' = 0 だから、

二次方程式と二次関数_htm_5f1f9147.gif

となる。

で、

a > 0 ならば、y'' > 0なので、この時に極小(最小)、

a < 0 ならば、y'' < 0なので、極大(最大)となる。

 

微分を知っているんだから、平方完成なんて面倒臭いことをしないで、この結果を使えば一発で出てくる(ポリポリ)。



タグ:微分積分
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