第35回 区分求積法


 


関数f(x)が有界閉区間[a,b]で連続であるとすると、f(x)[a,b]で積分可能である。


すなわち、分割


  


の全てに関して、の選び方によらず、リーマン和


  


は、


  


になる。


したがって、[a,b]n等分し、


  


として得られるリーマン和


  


とすると、


  


である。これによって定積分の値を求めることを区分求積法という。


 


例1 [a,b]で定義される定数値関数f(x)=cの積分は


  


なぜならば、


  


 


例2 [a,b]で定義される連続関数f(x)=xの場合、


  


[a,b]n等分し、


  


に取ったとき


  


念のために、


  


を取ったとき、


  


なお、この計算では


  


という公式を使っている。


 


問1 区分求積法を用いて、次のことを示せ。


  


【解】


f(x)=x²とし、[a,b]n等分に分割し、


  


とすると、


  


(解答終)


 


上の計算では


  


という公式を使っている。


 


問2 区分求積法を用いて、の値を求めよ。


【解】


[0,1]n等分し、


  


にとる。


とおくと、


  


(解答終)


 


x=1/nとおくと、n→∞のときx→0


したがって、


  


上の計算では、ロピタルの定理を使っていることに注意。


あるいは、