「3次関数と変曲点」という記事で、つぎのようなコメントをいただいたので、補足説明をすることにする。


 



もう一度コメントお許しを


私がはまったのは


 y = f(x)


(α, β) 平行移動後の方程式は


 y - β = f(x - α)


はみんな知ってるんですが、この逆なんですよね。


要するに「平行移動したグラフを元に戻す」には


 (x + α, y + β)


と、足さなきゃならんと。


だからクソ暗記で「引いたものを代入」なんてやらず


ちゃんと考えなきゃダメってことですね。



 


この動画の問3と似たような勘違い!?


 





 


何気に似ているから、よく、間違えるにゃ。


 


Oを原点とするO−xy座標系があり、この平面上に点Pがあり、その座標を(x,y)とする。


また、この同一平面上に点O'があり、O-xy座標系における(αβ)とする。


さてさて、点Pをそのままにして、O−xy座標系を平行移動させたものをO'−XY座標系と呼ぶことにし、新しいO'−XY座標系における点Pの成分〈X,Y〉とすると、


 


という、O−xy座標系からO'−XY座標系への座標変換による点Pの成分変換の関係が得られる。


(右図参照)


また、この(1)式から〈X,Y〉から(x,y)への


 


という点Pの成分変換の式を得ることができる。


 


そして、この(2)式から得られたx=X+αy=Y+βを曲線y=f(x)に代入すると、


 


となり、これが曲線y=f(x)の新しいO'−XY座標系における曲線の方程式ということになる。


 


この場合、新たな座標系を設定しただけで、平面上の点は、一切、動かないので、くれぐれも注意するにゃ。


 


ベクトルを使って、x軸の正の向きの単位ベクトル、y軸の正の向きの単位ベクトルをそれぞれとすると、


 


である。


で、X軸、Y軸の正の向きの単位ベクトルをとし、


 


このXYO'-XY座標系のX成分、Y成分とする。


X軸とx軸、Y軸とy軸は平行なので、


 


よって、


 


とか何とか書いたほうがいいのかもしれないけれど・・・。


 


ところで、O−xy座標系を原点Oを中心に反時計まわりにθ回転させた、回転座標系O−x'y'では、成分変換の式はどうなるケロか。


 


いま、高校では行列を習わないけれど、


一次変換の知識を元に


 


などとしたら間違いだにゃ。


だって、1次変換は、平面上の点すべてが原点Oを中心に半時計回りにθ回転するんだから。


座標変換とは、似て非なるものだにゃ。


 


「お前らにヤレ!」と言っても絶対にやらないから、ヒントを出してやるにゃ。


 



 


x’軸の正の方向の単位ベクトル


 


y'軸の正の方向の単位ベクトル


 


だケロ。(なぜ、①、②式のようになる?)


したがって、


 


①と②を③の右辺に代入すればxyx'y'の関係式が得られ、これをx'y'について解けばよい。


 


すると、たぶん


 


となるはず。


これを行列で表すと、


 


したがって、・・・・


2×2の行列の演算を知っている奴なら、この式を見ただけで答がわかる代物。


 


あるいは、①、②を連立させて、ついて解きそれを、③の中辺に入れての係数を比較する。


 


さあ、やってもらいましょうか。ここまで丁寧なヒントを出してやったのだから、ちゃんと最後までヤレ。


誰が読んでも納得してもらえるような、きちんとした答案の形にせよ。


 



 



 


 

なお、探せば、このブログのどこかにこの答が書いてあるので、答は教えないにゃ。って言っても、ほとんど、答を教えているようなものだけれど・・・。


だけど、


ddt³さんはとっても優しいので、そして、線形代数の記事を投稿してくださっているので、きっと、丁寧な解答を書いて送ってくれと思うにゃ。


ひょっとしたら、連立方程式を解くのに、クロネッカーのデルタを使った解法まで紹介してくれるかもしれないケロよ。


さらに、(2×2の行列の)直交行列の話しなんかもしてくれるかもしれない。


だ・か・ら、


みんな、期待して待つにゃ。




ずるい方法があることはあるんだけれど、ズルはよくないにゃ。