関数列の問題


 


問題1 I=[0,1]のとき、


  


で定義されるとする。


このとき、次の問に答えよ。


(1) 関数列Iの各点で収束することを示せ。


(2) は一様収束か。


(3) は成立するか。


【解】


(1) x=0のとき、


  


なので、1に収束する。


0<x≦1のとき、になるようにnをとると、


  


なので、


  


したがって、


  


 


(2) Iで連続であるが、その極限関数f(x)Iで連続でないので、一様収束ではない。


 


(3)


  


また、


  


よって、


  


(解答終)


 


(2)のの一様収束か否かの判定には、次の定理1を使っている。


 


定理1


I上の連続関数列が関数f(x)に一様収束すれば、f(x)I上で連続である。


 


また、


  


で、


  


だから、Iで一様収束でないとしてもよい。


 


 


問題2 


  


とする。このとき、次の問に答えよ。


(1) [0,1]の各点で収束することを示せ。


(2) 一様に収束するか。


(3) は成立するか。


【解】


(1) x=0のとき、


  


だから、0に収束する。


0<x≦1のとき、


  


n→∞のとき2/nx→0なので、ハサミ打ちの定理より


  


よって、は[0,1]の各点でf(x)=0に収束する。


 


(2) の増減を調べるために、xで微分すると


  


したがって、x=1/nのときに、は最大。


  


したがって、


  


よって、


  


である。


  


なので、は一様収束でない。


 


(3)


  


また、


  


よって、


  


(解答終)


 


定理1の逆は一般に成り立たないので、


極限関数f(x)=0[0,1]で連続だから関数列[0,1]で一様収束


とするのは間違いなので、注意。


 


 


問題3


  


とする。このとき、次の問に答えよ。


(1) 関数列が[0,1]の各点で収束することを示せ。


(2) 一様収束か。


(3) は成り立つか。


【解】


(1) x=0のとき、


  


0<x≦1のとき、1/n≦xとなるように自然数nをとると、


  


したがって、


  


よって、[0,1]の各点xf(x)=0に収束する。


 


(2)


  


したがって、一様収束でない。


 


(3)


  


よって、


  


また、


  


だから、


  


は成立しない。


(解答終)