§1 数列の極限の定理
2つの数列
つまり、
定理2
(Ⅰ)
∀ε> 0, n ≧ m に対して
(Ⅱ)
とすれば、n≧mならば
ここで、
とすれば、n≧mならば
(Ⅳ)は
∀ε> 0, n ≧ m に対して
定理3
収束する数列は有界である。【証明】
有界だから、すべてのnに対して
また、仮定より、数列
つまり、n≧ m に対しては
m以下の
このどれよりも大きい数をMとすれば(※)、
(証明終了)
(※) たとえば、
有限集合
§2 単調数列
集合
定理4
有界な単調数列は収束する。【証明】
単調増加数列の場合を証明する。
上限の定義(定理)として次のものをあげることにする。
定理0(上限と下限)
上限supM = a であるための必要十分な条件は
∀x∈ M, x ≦ a
かつ∀ε> 0, ∃x ∈ M: a– ε < x
である。
下限 infM = β であるための必要十分な条件は
∀x∈ M, x ≧ βかつ
∀ε> 0, ∃x ∈ M: x< β + εである。
定理4は、数列の収束判定でよく使うので、これは憶えて欲しい。