ねこ騙し数学 数列と極限
第1回 数列とは

 

数列とは

自然数の全体をNで表わす、つまり、

N = {1, 2, 3, ・・・}

としますにゃ。

このとき、NからR(実数)への写像(関数)

を数列(実数列)といい、と表わすケロ。

関数(写像)だから a(n) と書くこともあるけれど、慣習的にと書きますにゃ。

で、これは、と並べたもんと同じなんだにゃ。

より正確には{}をつけて表記するべきなんだろうけれど、このあたりは結構、いい加減(ポリポリ)。

 

こっから一気に数列の極限に突入してもいいけれど、これは少し無責任なんだろうということで、ネムネコが高校時代に使っていた数学の参考書の数列の説明などを参考にして、もう少し説明しますにゃ。

 

数列の各数を項といい、初項第2項nという。nについての式で書かれ、それによって数列が一般的に表わされるとき、一般項という。

 

一般項を使って、数列を次のように表わすこともある。

で、この数の列が無限のものを無限数列、有限で終わるものを有限数列と呼んで、

有限で終わる場合、たとえば、

のようなものの場合、項の個数k を項数と呼び、末項と呼ぶんだケロ。


等差数列

等差数列というのは、

で、

一般項が

といった形に書けるものものだにゃ。で、このとき、dを公差というケロ。

1, 2, 3, ・・・, n, ・・・

2, 4, 6, ・・・, 2n, ・・・

1, 3, 5, ・・・, 2n – 1, ・・・

が代表的な例だにゃ。

上の例は、1+1(n–1) , 2 + 2(n–1), 1 + 2(n – 1) となるので、順に初項で公差1、初項で公差2、 初項で公差 の等差数列であることがわかるケロ。

 

ちなみに、

という関係があるので、初項で公差 の等差数列の初項から第n項までの和は

となるケロ。

 

①はぜひ憶えてほしいけれど、②は憶えなくていいにゃ。

②を憶えるのならば、

で憶えたほうがいいケロ。

 

1,2,3,・・・, n という等差数列の初項はで末項はn、そして、項数はnだから、①と③がほとんど同じもの(?)だということがわかるケロ。

これは、初項をa、末項をlとすると

S = a + (a+d) + ・・・ + (l–d) + l

S = l + (l–d) + ・・・ + (a+d) +a

2S = (a+l) + (a+l) + ・・・ + (a+l) + (a+l)

2S = n×(a+l)

S = n×(a+l)/2

となるんだケロ。

 

①は、視覚的に

○●●●

○○●●

○○○●

と考えたほうが直観的にわかりやすいと思うにゃ。

1 + 2 + 3 = 3×(1+3) ÷2 = 6

になっているケロ。


等比数列

等比数列というのは

という形の数列で、一般項が

と書ける数列のことをいうにゃ。で、この時のrを公比とかいうケロ。

代表的なのは、

みたいな奴だにゃ。

まっ、

1, 1, 1, ・・・

というのも等比数列ではあるんだけれど(そして、これは公差0の等差数列でもある!!)。

ほいで、初項で公比がrの等比数列の和は、

r ≠ 1 ならば

r = 1 ならば、S = n になる。

④は

から出てきますにゃ。