Γ(1/2)の値を求める


 


 


ガンマ関数


  


nが自然数のとき、ガンマ関数の値は


  


となるが、これだけでは、応用上、何かと不便なので、ガンマ関数の値


  


を求めることにする。


 


ガンマ関数の定義式(1)より、


  


x=t²とし置換積分すると、x=0にはt=0x=∞にはt=∞が対応し、また、だから、


   


となるので、これは広義積分


  


の値を求める問題に帰着することができ、


  


になる。


 


2重積分の広義積分を用いると、


  


であるから、


  


x=rcosθy=rsinθと置き、極座標変換すると


  


となるので、


  


したがって、


  


と求めることができる。


 


なのですが、


以下、


前回、証明したウォリスの公式を


  


を用いて、Γ(1/2)=√πを求める方法を紹介することにする。


 


 


問題 を次の順に示せ。



【解】


(1) x≧0とし、0≦t≦xとすると、は減少関数だから、


  


したがって、


  


左辺と中辺より、


  


中辺と右辺より


  


したがって、


  


 


(2) x=√ntとし、置換積分すると、dx=√ndtだから


  


 


(3) (1)より


  


したがって、


  


t=tanθとおくと、


  


また、


  


なので、


  


また、nが偶数のとき


  


だから、


  


 


(4) だから、


  


また、(1)より


  


したがって、


  


t=sinθと置き、置換積分すると、dt=cosθdθだから、


  


したがって、


  


 


(5) (3)と(4)より


  


また、ウォリスの公式より


  




したがって、ハサミ打ちの定理より


  


(解答終)


 


よって、


  


 


ガンマ関数の公式


  


を用いると、


  


したがって、一般に、


  


ただし、0!=1とする。