第7回 複合条件命題と真理集合


 


§1 条件命題の否定とその真理集合


 


条件命題a(x)に対して、「a(x)でない」という条件命題をa(x)否定と言い、記号などであらわす。


また、Aa(x)の真理集合、すなわち、



とするとき、a(x)の否定の真理集合a(x)の真理集合Aとの間には次の関係が成立する。



ここで、Aの補集合である。


また、a(x)の二重否定の真理集合は



である。


 


§2 条件命題の連言、選言とその真理集合


 


条件命題a(x)b(x)の真理集合をそれぞれABとする。


このとき、


  「a(x)∧b(x)」と「x∈Aかつx∈B


  「a(x)∨b(x)」と「x∈Aまたはx∈B


は同値。


したがって、



とすると、次の関係が成立する。



また、条件命題a(x)b(x)c(x)の真理集合をABCとするとき、



が成り立つので、真理集合ABCの間には次の結合法則が成り立つ。



 


問 a(x)b(x)の真理集合をABとするとき、真理集合ABの間には次の交換法則が成り立つことを確かめよ。



 


§3 分配法則とド・モルガンの法則


 


条件命題a(x)b(x)c(x)の真理集合をそれぞれABCとする。


条件命題には分配法則



が整理するので、真理集合ABCの間には次の関係が成立する。



また、ド・モルガンの法則



が成り立つので、



 


集合と論理が入り乱れていて、胡散臭い話だな〜。多大の疚しさと後ろめたさを感じつつ書いているので、 書くのが嫌になってしまう(^^


 


問題 xyを含む条件命題a(x,y)b(x,y)



であるとき、次の条件命題の真理集合を求め、座標平面上に図示せよ。



【解答】


a(x)b(x)の真理集合をそれぞれABとすると、



で、Ay=x²+1の下側、By=x−1の上側である。




 



(破線は含まない)


 


(1) の真理集合は


したがって、次のようになる。


 



 


(2) a(x,y)∧b(x,y)の真理集合A∩B


 



 


(3) a(x,y)∨b(x,y)の真理集合はA∪B


 



 


(4)



(3)より、A∪B=Uだから、