お前らに質問(12月12日 関数の微分可能性)の解答例


 


 


問題 f(x)=x³を実数全体の集合Rで定義される関数とするとき、任意のa∈Rに対して


  


となることを、ε−δ論法を用いて証明せよ。


【解答】


0<δ≦1とし、とすると、


  


よって、任意のε>0に対して、


  


に取ると、


  


(解答終)


 


なお、上の解答で


  


となっているのは、0<δ≦1⇒δ²≦δだから。


 


また、単に、


任意の正数ε>0に対しδ


  


とすると、ε>1+3a|のとき、



となってしまうので、0<δ≦1という仮定を満たすために


  


というお呪(まじな)いを唱える必要がある。


ここで、


  


 


そして、


  


は、こっそり、


  


とおき、これを解いたところから出てくる。


 


abの大きくない方をとる」を意味する、mina,b}という怪しげな記号なんか使いたくないというヒトは、次のように解くといいかもしれない。


 


0<x−aとすると、


  


とおき、


  


このδの2次方程式を解く。


  


δ>0という条件があるので、


  


をとる。


よって、


任意のε>0に対して、


  


にすると、


  


  


この場合は、幸い、δ²+3aδ−ε=0という2次方程式になるのでδについて解くことができるけれど、δの3次以上の方程式になると厄介なので、応用しづらいという難点がある。


 


 


発展問題 とするとき、


  


となることを、ε−δ論法を用いて示せ。



この発展問題の回答が1つもお前らからネムネコのところに届いていないので、この制裁措置――正しくは、ブログ運用の適正化措置(^^)――として、この解答例の公開は保留だケロよ。
正しかろうが間違っていようが、お前らから1つ回答が寄せられたら、解答例の公開を検討するにゃ。