お前らに質問(11月19日 定積分と面積)


 


 


次の方程式で与えられる楕円があるとする。


  


この楕円の面積が


  


であることを、我々は知っているものとする。


 


と置き、これを(1)に代入すると、


  


(3)は、極座標を用いて、(1)を書き換えた極方程式だにゃ。


 


0≦θ≦π/4のとき、これは、デカルト直交座標系でx≧0y≧0の部分、すなわち、第1象限に該当するので、楕円(1)とx軸、y軸で囲まれた部分の面積は、


  


になる。


 


ここで、極方程式で表された面積の公式を用いると、次の関係が成り立つ。


  


は(3)で求めてあるから、これを代入すると、


  


 


いっさい、積分の計算をすることなく、というなんか難しそうな定積分の値を求めたことになる。


 


ではあるが、お前らには真面目に積分をして、(4)を示してもらおうか。


 


問題1 次の関係が成り立つことを示せ。


  


 


(4)でもいいのだけれど、数学の本ではコチラの公式(?)の方が多数派のようなので、コッチにしたにゃ。


 


ヒントを出さないと、お前らは絶対に、この問題を解こうとしないだろうから、


t=tanθとおくと、


  


になるにゃ。


とすると、


  


 


なお、θ=π/2のとき、t=tanθは発散するので、


  


とするといいにゃ。


 


もう、答を書いたようなものだが、お前ら、最後までやれよな。


 


ちなみに、a=bのとき、


  


だから、


  


となり、等式が成立していることがわかる。


 


本によっては、


  


となっているかもしれないけれど、abを入れ替えたものだから、成り立つのは当たり前。


また、t=π/2−θ、すなわち、θ=π/2−tとおくと、


  


となり、さらに、θ=0→t=π/2θ=π/2→t=0となるので、


  


と証明することもできる。


 



 


ところで、


a>0とする。点(a,0)を中心とする半径aの円を極座標であらわす、つまり、極方程式で表すと、どうなるか、わかるケロか。


この円は、デカルト直交座標系では、


  


と表されるので、を代入すると、


  


これだとθの範囲がよくわからないので――r≧0の条件からθの範囲を求められるが(^^ゞ――、


ここはお絵かきをして、


右の図から


  


となるけれど、これだと原点(極座標では、原点をr=0と定義)が抜けるので、r=0を追加したおこう!!


そして、


  


だから、


  


に拡張しよう!!


θ=±π/2のときr=0になるケロ」でもいいが・・・。


 


 


問題2 次の極方程式で表される曲線の囲む面積を求めよ。


  


 


答は、πa²とわかっているが、


  



  


を使って、面積を求めてもらおうじゃないか。


 


ちなみに、半径rで中心角がθの扇型の面積は


  


これから、極方程式r=f(θ)で表される曲線(α≦θ≦β)と半直線θ=αθ=βで囲まれた部分の面積は


   


ってのが何気なくわかるんじゃないかい。


 


 


定理 (極方程式で与えられた図形の囲む面積)


曲線Cが極座標を用いてr=f(θ)α≦θ≦β)と表されていて、f(θ)は連続であるとする。このとき、曲線Cと半直線θ=αθ=βで囲まれる部分の面積S