問題2 abを任意の実数とするとき、等式


  


f(x)が3次以下の多項式であれば成り立つが、4次以上の多項式であると成り立たない(a≠b)。


f(x)=x⁴のとき、(A)の右辺の値を左辺の積分の近似値とみれば、その誤差は(b−a)⁵に比例することを示せ。


【略解】


  


よって、誤差は(b−a)⁵に比例する。


(略解終)


 


A)で定積分を近似した場合、


その誤差は(b−a)⁵に比例する


という結論は(数値計算の)理論上重要な事実。
この簡単な計算から、シンプソンの公式の(局所的な)誤差が(b−a)⁵に比例するということがわかるんだよね。


 


昨日の数学の記事で、


abを任意の実数とするとき、等式


  


f(x)が3次以下の多項式であれば成り立つ」


と書いた。


 


そして、公式(A)の右辺はf(x)の3点を用いて2次関数で近似することによって得られるという話をした。


だとすれば、(A)式で正確に計算できるのはf(x)が2次以下の多項式(関数)の場合であるはずだ。


しかし、


f(x)=x³、さらに、a=0b=1とし、(A)式の右辺を用いて、を近似的に(?)計算すると、


  


となり、の正しい値を与える。


 


考えれみれば、妙な話だ。


 


というわけで、お前らに次の命題を証明してもらおうじゃないか。


 


命題


abを任意の実数とするとき、等式


  


f(x)が3次以下の多項式であれば成り立つ


 


もちろん、


  


とし、


  


と、


  


を計算し、この両者の値が等しくなることで、証明してもらって結構だにゃ。


 


 


 


さらに、


  


Β(べーた)関数を用いた証明】


  


と置き、置換積分をすると、


  


だから、


  


である。


   


したがって、


  


(証明終)


 


もちろん


  


だから、