立体角


 


閉曲面Sがあるとする。原点Oに対する、閉曲面S上の点の位置ベクトルをr、その大きさをrSの内部から外部に向かう単位法線ベクトルをnとし、次の積分の値を考える。



この積分は、rnのなす角をθとすると、次のように書き換えることができる。



 


原点Oが閉曲面Sに囲まれた領域Vの外部にあるとき、ガウスの発散定理より、



となるが、



なので、



になる。


 


つぎに、原点Oが閉曲面Sの内部にあるときについて考える。Oを中心とし、Sに含まれるような、半径ρの球面をS’とし、SS'とで作られた閉曲面について考えると、原点Oはその外部にあるので、



S'の法線ベクトルnは原点に向かっており、r=ρのとき、



したがって、



となり、したがって、



 


最後に、原点Oが閉曲面S上にある場合について考える。Oを中心とし、半径ρを中心とする球面Sにふくまれる部分をS’、球面外の部分をS’’とすれば、



ρが小さいときS'は半径ρの半球面と考えてよいので、上式の右辺は



また、ρ→0のとき、S’’は球面Sになるから、



 


以上のことをまとめると、次のようになる。