ねこ騙し数学 極限を求める

 

 

問題1 次の極限を求めるケロ。

 

 ネムネコの持っている演習書にある答。

 ―――あまりに簡潔にすぎるので、これでも少し補っています―――

【答】

とおく。

よって、

 

簡潔にして、非常に上手い。

ケチをつけようと思えばつけれるけれど、上手い!!

でも、この答を見て、何を書いているのかわからない人がほとんどだと思うケロ。

だから、ちょっとだけ解説すると、

となるにゃ。

で、どこから、突然、

が出てきたかというと、

で、これを乗すると

になるというわけだケロ。

そして、

ここでは、お馴染みのはさみうちの定理を使っているよ。


でも、こんな上手い方法、そうそう思いつくもんじゃない。少なくともネムネコには無理にゃ。

で、ちょっと調べてみたら、大昔の大学入試問題にこんなのがあったケロ。

 

 

問題2

(1)を正数とするとき、次の不等式を証明せよ。

(2)不等式

を証明せよ。

(3)これを用いて

を求めよ。

 


(1)は、二項定理より


x > 0 
なのだから

となる。

(2)はとすると、(1)より

 

(3)は、(2)の結果を使って

 

誘導があるからネムネコにも解けるけど、こうした上手い方法を思いつけるかと言えば、まぁ、ネムネコには無理だにゃ。

 


まっ、そういうことで、
の対数をとって、

として、この極限を求めればどうだって話だケロ。

これはで自然数なんだけれど、これを拡張して実数のとすれば、

なるケロ。

この極限は、微分ところでやったにゃ~。

なので、ロピタルの定理を使て、

自然数は実数の部分集合なのだから、

つまり、

傷はあるけれど、一応、こうやって求めることが出来るケロ。

 

微分のところで、

が成り立つことを証明したにゃ。
探すの面倒なのでいまここで証明するけれど、

これから、x = 1 のときに極小となり、

と証明できる。

この結果を使えば、

とすることも出来るにゃ。

としてもいいにゃ。

 

すでに微分を知っているんだから、微分を使っちゃいけないという掟はないケロ。

 

ちなみに、のグラフは次の通り。